沿革
雑誌『幻想と怪奇』や国書刊行会の『世界幻想文学大系』の編集に関わった鈴木宏[1]が、1981年(昭和56年)に神奈川県横浜市港北区で、株式会社「書肆風の薔薇(しょしかぜのばら)」として創業し、社長に就任[2]。
その後は移転を重ね[3]、1991年(平成3年)に現社名に改称、2000年(平成12年)に東京都文京区小石川に移転し[3]、平成29年には東京都文京区小石川の別のビルに移転した。
1997年(平成9年)出版のフレデリック・ヴィトゥー (Frederic Vitoux) 作、権寧訳『セリーヌ伝』と、2007年(平成19年)出版のエレアザール・メレチンスキー (Елеазар Мелетинский、Yeleazar Meletinsky) 作、津久井定雄、直野洋子訳『神話の詩学』で、日本翻訳出版文化賞を2度受賞。2012年(平成24年)出版のユーリウス・H・シェプス作、鈴木隆雄ほか訳『ユダヤ小百科』では、日本翻訳出版文化賞翻訳特別賞を受賞した[4]。
出版物
特徴あるシリーズとして、ルドルフ・シュタイナーの著作の翻訳多数と研究書などを含む「神秘学叢書」、「ロスミスティカ叢書」を刊行している。「記号学的実践叢書」は、ジェラール・ジュネット の翻訳多数を含むフランス系の記号学研究書シリーズである。また、ラテンアメリカ文学作品を集めた「アンデスの風叢書」では、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、アレホ・カルペンティエル、オクタビオ・パス、フリオ・コルタサル、フアン・ルルフォ、ガブリエル・ガルシア=マルケス、カルロス・フエンテスなどの作品が取り上げられている。
特定作家の作品シリーズとして、マルキ・ド・サド、オノレ・ド・バルザック、ヴィクトル・セガレン、ミハイル・バフチン、ヘンリー・ミラー、中村真一郎などを取り上げている。「中村真一郎の会」を運営している。
PR誌『月刊水声通信』の記事は、公式ホームページにて一部公開されている。
また現代の海外文学を収める叢書としては「フィクションの楽しみ」や「フィクションのエル・ドラード」などがある。
脚注
外部リンク
- 株式会社水声社 公式サイト
- blog 水声社(2000年1月1日 - )