橘 広方(たちばな の ひろかた)は、平安時代中期の豪族・貴族。氏姓は熊野連のち橘氏に改姓。熊野国造の嫡流で、牟婁郡大領・熊野広継の子。
概要
寛平9年(897年)宇多天皇の熊野行幸時に行長として行宮に奉仕し、その功労により郡司に任ぜられる。
醍醐朝の昌泰3年(900年)従五位下に叙爵すると同時に、橘氏に改姓(橘良殖の猶子となったか)した。牟婁郡大領、熊野本宮大社神職を務めた。
系譜
- 父:熊野広継
- 母:不詳
- 生母不明の子女
- 男子:橘広輝
- 男子:橘良輝
- 男子:橘寛正
- 男子:橘良扶
- 女子:鈴木良氏正室
広方の娘は同族の鈴木良氏に嫁いで鈴木重氏の生母となった。広方の3代後の橘良冬(和田良冬)が和田庄司を称した。
参考文献
- 宝賀寿男『古代氏族系譜集成』古代氏族研究会、1986年・・・系譜セクションの出典