略歴
広島県出身。幼い頃よりヤマハ音楽教室にて音楽を学び、16歳でジュニアオリジナルコンサート・フランス公演に参加。広島大学附属高等学校を卒業、東京芸術大学作曲科卒業、同大学院修了。和声・対位法を(山田光生)、ピアノを(原田敦子)、(野口明子)、スコアリーディングをアンリエット・ピュイグ=ロジェに、作曲を浦田健次郎、丸田昭三、石桁真礼生、松村禎三に師事。
NHK全国学校音楽コンクールの審査員なども務めている。最近はポピュラー作品の合唱曲への編曲依頼も多い。
作風
作品の大半は合唱曲、特に小学生~中学生世代が歌うことを想定した曲が多い。もっとも横山自身は合唱の経験はほとんどなく、「私は永遠の外様で永遠の新参者」[1]と自称している。作曲の道に進んだのも「人前に出るのもダメ。人前に出なくてよくて、物陰をこそこそ這っていていてよくて、間違えたら消して直せるのが好き」[1]として、演奏の現場からは距離をとるスタンスを堅持している。
合唱曲に使う詩については「ヴィジュアルが鮮やかで、喜怒哀楽どれでもイキの良いのが好き。苦しすぎるのや辛すぎるもの、社会派とオンナのどろどろは苦手かな」[2]として、情緒に走らない現代的な詩を好む。一方、合唱の世界で多くの作曲家が曲を付けている谷川俊太郎の詩には、編曲を除けば横山は一曲も作曲していない[3]。
代表作品
()内の人物は作詩者。
合唱作品
- 女声合唱・児童合唱
- 女声合唱曲集 「笑いのコーラス」カワイ出版刊
- 組曲「わらべうたによる四つのコラージュ」
- 女声合唱とピアノのための「星の迷い子たち」(まど・みちお)音楽之友社刊
- 女声合唱とピアノのための「たましいのスケジュール」(覚和歌子)音楽之友社刊
- ゆかしたぐらしのねずみのおはなし
- 時のない野原
- 七月堂の兎たち
- 夜あけ
- 月の魚
- 神の生誕
- 贈り物(高階杞一)
- 人生が一時間だとしたら(高階杞一)
- 雨の花
- おはようゆでたまご
- 風は今
- くしゃみザウルス
- ようこちゃんが
- ヒッコリーのおくさん
- 七番目の月
- おしゃれな気分できれいに歩こう
- 学校のにんじん
- 南の絵本
- 夏休み
- わたしの赤(征矢泰子)
- ひとつぶの種子(征矢泰子)
- NHK全国学校音楽コンクール課題曲
- 「ほほう!」 - 第66回(1999年)NHK全国学校音楽コンクール小学校の部課題曲(工藤直子)
- 「白いページ」(編曲) - 第70回(2003年)NHK全国学校音楽コンクール中学校の部課題曲(竹内香織)
- 「花と一緒」 - 第72回(2005年)NHK全国学校音楽コンクール中学校の部課題曲(ねじめ正一)
- 「共演者」 - 第81回(2014年)NHK全国学校音楽コンクール高等学校の部課題曲(小林香)
- 「願いごとの持ち腐れ」(編曲) - 第84回(2017年)NHK全国学校音楽コンクール中学校の部課題曲(秋元康)
- 「僕が僕を見ている」(編曲)-第86回(2019年)NHK全国学校音楽コンクール高等学校の部課題曲(川村元気)
脚注
参考文献
- 「続々・日本の作曲家シリーズ1 横山潤子」『ハーモニー』194号(全日本合唱連盟、2020年10月)