概要
柚木駅は富士市の富士駅北地区に位置し、1日約450人の乗車客がある無人駅である。普通列車のみの停車駅であり、身延線で運行されている特急「ふじかわ」は通過している。
JR東海によって運営されているが、1934年(昭和9年)の開業時は私鉄の富士身延鉄道が運営していた。富士身延鉄道が国有化されると国有鉄道の運営に移行し、1987年(昭和62年)の分割民営化ではJR東海に継承された。また、1969年(昭和44年)に現在地に移転するまでは本市場駅(もといちばえき)を名乗っており、現在地よりも東方で営業していた。
歴史
- 1934年(昭和9年)7月1日:富士身延鉄道の本市場停留場(もといちば - )として開業、旅客営業のみ開始[1]。
- 1938年(昭和13年)10月1日:富士身延鉄道を鉄道省が借り上げし、身延線に[2]。同時に駅に昇格、本市場駅となる[1]。
- 1940年(昭和15年)9月1日:荷物の取り扱いを開始[1]。
- 1941年(昭和16年)5月1日:富士身延鉄道が正式に国有化[2]。
- 1969年(昭和44年)9月28日:富士 - 入山瀬間の線路移設に伴い現在地に移転、柚木駅に改称[1]。荷物の取り扱いを廃止[1]。
- 1972年(昭和47年)9月20日:駅員無配置駅となる[3]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、東海旅客鉄道(JR東海)の駅となる[1]。
- 2010年(平成22年)3月13日:ICカード「TOICA」の利用が可能となる[4]。
本市場駅
1969年に身延線富士駅付近の経路変更が行われた際、柚木駅(旧・本市場駅)は約1.5km西の富士市柚木へ移設された。移設前の本市場駅の住所は富士市本市場で、駅は身延線と静岡県道396号富士由比線が交差する踏切(花田踏切)の北側にあった。
身延線旧線跡は富士緑道(遊歩道)として整備されており、本市場駅の跡地も遊歩道の一部になっている。
駅構造
相対式ホーム2面2線を有する高架駅。線路はカーブしながらほぼ南北に走り、駅舎はホーム竪堀方の高架下にある。乗り場は西側が1番線、東側が2番線となっており、それぞれ下り列車、上り列車が発着する。
2つのホームの竪堀方の端から階段が降り、合流した後駅舎にいたる。駅舎内部のトイレは平成30年に撤去された。無人駅であり、(管理駅)の富士宮駅が当駅を管理している[5]。エレベーターは設置されていない。
のりば
改札口(2022年9月)
ホーム(2022年9月)
利用状況
「静岡県統計年鑑」及び「富士市統計書」によると、近年の1日平均(乗車人員)は以下の通りである[6][7]。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1993年 | 252 |
1994年 | 264 |
1995年 | 276 |
1996年 | 292 |
1997年 | 286 |
1998年 | 285 |
1999年 | 280 |
2000年 | 258 |
2001年 | 不明 |
2002年 | 〃 |
2003年 | 〃 |
2004年 | 〃 |
2005年 | 270 |
2006年 | 288 |
2007年 | 297 |
2008年 | 291 |
2009年 | 281 |
2010年 | 316 |
2011年 | 326 |
2012年 | 326 |
2013年 | 344 |
2014年 | 360 |
2015年 | 408 |
2016年 | 417 |
2017年 | 437 |
2018年 | 439 |
2019年 | 466 |
駅周辺
駅周辺は富士市の市街地である。駅前には天白神社があり、由緒を記した石碑などが設置されている。
- 雁堤 - 「かりがね祭り」が行われる。
- 静岡県富士見中学校・高等学校
- 富士松岡郵便局
- 静岡県富士自動車学校
バス路線
- 柚木駅入口
- 柚木
隣の駅
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 2』 JTB、1998年、87-88頁
- ^ a b 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 1』 JTB、1998年、155頁
- ^ 「通報 ●身延線柚木駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』日本国有鉄道総裁室文書課、1972年9月20日、2面。
- ^ (PDF)(プレスリリース)東海旅客鉄道、2009年12月21日。 オリジナルの2020年12月19日時点におけるアーカイブ2020年12月19日閲覧。 。
- ^ 東海旅客鉄道編 『東海旅客鉄道20年史』 東海旅客鉄道、2007年、733頁
- ^ 静岡県統計年鑑 - 静岡県
- ^ 富士市統計書 - 富士市