林 強(リン・チャン、リム・ギョン、1964年6月7日[1] - )は、台湾のDJ、歌手、作詞家、作曲家、音楽プロデューサー、俳優。本名は林志峰。
経歴
1990年、アルバム『向前走』でメジャー・デビュー。映画監督の何かをと親しくなってからは、同監督の映画音楽を製作するほか、映画にも出演するようになる。
1993年のアルバム『娯楽世界』あたりから電子音楽に深く傾倒し、2000年代に入り、伝統的な音楽を電子音楽でアレンジしたアルバム『歡樂電子中國年』(2002年)、『電民謡』(2003年)を発表する。音と画像の融合を目指した「立体音畫」という形態で作品作りを展開する。2005年には国立故宮博物院と共同で同博物院の絵画と音のコラボレーションを試みた。
2005年のカンヌ国際映画祭では特別プログラム「LA SOIRÉE MOVIE-MIX CANNES 2005」に出演する。同時にフランスの音楽レーベルからアルバム『Insects Awaken』が発売される。同アルバムは台湾でも2005年10月に『驚蟄/Insects Awaken』というタイトルで彗智數位影音有限公司から発売される。このアルバムの発売により、同社は2006年に行政院新聞局が主催する金曲獎で最優秀クロスオーバーアルバム賞を受賞した。
2005年10月、国立故宮博物院が80周年を記念して製作した特別広告フィルムの音楽を担当する。この広告はThe American Association of Museumsの2006年度Muse awardにおいて金賞を受賞した。
創作者、表現者達の権益を守るための活動、クリエイティブ・コモンズにも積極的に参加している。
2007年3月、中国の(摩登天空有限公司)と契約を結び、中国におけるマネージメントを委託する。同年4月には賈樟柯の監督作品に提供した音楽を集めた『賈樟柯電影音樂作品集』をリリースした。
ディスコグラフィー
個人アルバム
- 向前走(1990年)
- 春風少年兄(1992年)
- 娯楽世界(1993年)
- 2001向前走林強 the best of linchung(2001年)
- 歡樂電子中國年(2002年)
- 電民謡(2003年)
- Insects Awaken/驚蟄(2005年)
- 賈樟柯電影音樂作品集(2007年)
参加アルバム
フィルモグラフィー
出演映画
- (天幻城市)(1992年)
- (宝島 トレジャー・アイランド)(1992年)
- 戯夢人生(1993年)
- 好男好女(1995年)
- 憂鬱な楽園(1996年)
- (天馬茶房)(1998年)
- (HHH:侯孝賢)(1999年)
- (いわゆる親友)(2000年)
- 一個住飯店的男人(2001年)
- 緑的海平線・emerald horizon(2006年、ナレーション)
映画音楽
受賞
- 1996年 - (第33回臺北金馬影展) - オリジナル映画音楽最優秀賞(『憂鬱な楽園』)
- 2001年 - 第38回臺北金馬影展 - オリジナル映画音楽最優秀賞(『ミレニアム・マンボ』)
- 2006年 - 第43回臺北金馬影展 - オリジナル映画音楽最優秀賞(『一年之初』)
- 2006年 - (The American Association of Museums' Muse award) - プロモーション及びマーケティング部門における金賞(『Old is New』、国立故宮博物院80周年特別記念広告フィルム)[2]
- 2006年 - (金曲獎) - 最優秀クロスオーバーアルバム賞(『驚蟄』)[3]
- 2010年 - 第13回上海国際映画祭 - 音楽最優秀賞
- 2013年 - 第50回臺北金馬影展 - オリジナル映画音楽最優秀賞
- 2016年 - 第53回臺北金馬影展 - オリジナル映画音楽最優秀賞
- 2016年 - 第10回アジア・フィルム・アワード- オリジナル音楽最優秀賞