朱文別駅(しゅもんべつえき)は、北海道(留萌振興局)増毛郡増毛町大字舎熊村字朱文別にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)留萌本線の駅(廃駅)である。電報略号はユモ。
歴史
- 1963年(昭和38年)12月1日:日本国有鉄道留萠本線の舎熊駅 - 増毛駅間に朱文別仮乗降場(局設定)として新設開業[1]。旅客のみ取扱い。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化によりJR北海道に継承。同時に駅に昇格。朱文別駅となる[1]。
- 1990年(平成2年)3月10日:営業キロ設定。
- 2016年(平成28年)12月5日:留萌駅 - 増毛駅間の廃止に伴い、廃駅となる[2]。
駅名の由来
所在地名より。
当地について松浦武四郎の『西蝦夷日誌』には「シユフンベツ。名義桃花魚(うぐい)川と云儀」とあることから、もともとアイヌ語では「スプンペッ(supun-pet)」(ウグイ・川)と呼ばれていたと推測されているが[3][4][5]、これに和人が「朱文別」の字をあて当初は「しゅぶんべつ」と読ませたのが後年転訛したのではないか、と推測されている[3][4]。
駅構造
単式ホーム1面1線を有した地上駅。ホームは線路の西側(増毛方面に向かって右手側)に存在した[6]。転轍機を持たない棒線駅だった[6]。
仮乗降場に出自を持つ開業時からの無人駅[7]で駅舎はないが、ホーム北側出入口附近に待合所を有した[6]。外観および玉砂利の敷かれた内部ともに阿分駅と全く同じ仕様[8]の鉄板張りの建物だった[8]。トイレはない[8]。ホームは木製デッキ式ではなくプレコン製だった[8]。深川方にスロープを有し[6]駅施設外に連絡していた。
駅全景(2004年6月)
待合室(2016年10月)
駅名標(2016年10月)
利用状況
駅周辺
漁港の集落がある。駅は国道から少し山側に入った所に位置した[6]。
- 国道231号(日本海オロロンライン)
- 沿岸バス「第一朱文別」停留所
駅跡
廃駅舎・ホームともに解体され藪と化しているが、かつてホーム上に設置されていた電灯設備が残されている。
隣の駅
脚注
- ^ a b 今尾恵介 編『日本鉄道旅行地図帳 1号 北海道 -全線・全駅・全廃線』新潮社〈新潮「旅」ムック〉、2008年5月、44頁。ISBN (978-4107900197)。
- ^ (PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2016年6月28日。 オリジナルの2019年1月6日時点におけるアーカイブ2019年1月6日閲覧。 。
- ^ a b 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 山田秀三著作集 別巻〉、2018年11月30日、126頁。ISBN (978-4-88323-114-0)。
- ^ a b “”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2014年1月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月8日閲覧。
- ^ 太田幸夫『北海道の駅878ものがたり 駅名のルーツ探究』富士コンテム、2004年2月、107頁。ISBN (978-4893915498)。
- ^ a b c d e f 宮脇俊三 編『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』原田勝正、小学館、1983年7月、157頁。ISBN (978-4093951012)。
- ^ 全国停留場を歩く会 編『無人駅探訪』西崎さいき、文芸社、2010年3月、148頁。ISBN (978-4533078583)。
- ^ a b c d 本久公洋『北海道鉄道駅大図鑑』北海道新聞社、2008年8月、177頁。ISBN (978-4894534643)。
- ^ “極端にご利用の少ない駅(3月26日現在)” (PDF). 平成28年度事業運営の最重点事項. 北海道旅客鉄道. p. 6 (2016年3月28日). 2018年2月18日閲覧。
関連項目
外部リンク
- - ウェイバックマシン(2016年11月12日アーカイブ分)