最相 葉月(さいしょう はづき、1963年11月26日 - )は、ノンフィクションライター、編集者。
来歴・人物
東京都生まれの神戸市育ち[1]。関西学院大学法学部法律学科卒(国際法専攻)[1]。広告会社、出版社、PR誌編集事務所勤務を経て、フリーの編集者兼ライターとなる。執筆する主なテーマは科学技術と人間の関係性、スポーツ、教育、音楽など[1]。
第4回小学館ノンフィクション大賞を受賞した1998年刊行の『絶対音感』がベストセラーとなる[1]。2007年刊行の『星新一 一〇〇一話をつくった人』は第34回大佛次郎賞[1]、第29回講談社ノンフィクション賞[1]、第28回日本SF大賞[1]、第61回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)[1]、第39回星雲賞ノンフィクション部門[1]を受賞した。
編集者としては『季刊子ども学』(ベネッセ教育研究所)で、子どもの逸脱、消費文化、異文化コミュニケーション、震災などを主に扱っている。
「最相」姓は、母の旧姓を使用した筆名である[2]。最相姓は岡山県に多い[2]。台湾総督府の役人だった祖父の実家は岡山県総社市にある[2]。祖父の父親は台湾の高雄で郵便局長を務めた[2]。
2021年、北九州市立文学館の「こどもノンフィクション文学賞」で悠仁親王が佳作を受賞したときの選考委員を務めた[3](仔細については(北九州市立文学館#文学賞をめぐる動向)を参照のこと)。
著書
単著
- 『高原永伍、「逃げ」て生きた! 風の人35年間のバンク・オブ・ドリームス』徳間書店、1994年7月。ISBN (4-19-860138-0)。
- 『絶対音感』小学館、1998年3月。ISBN (4-09-379217-8)。
- 『なんといふ空』中央公論新社、2001年5月。ISBN (4-12-003148-9)。
- 『青いバラ』小学館、2001年5月。ISBN (4-09-389231-8)。
- 『あのころの未来 星新一の預言』新潮社、2003年4月。ISBN (4-10-459801-1)。
- 『あのころの未来 星新一の預言』新潮社〈新潮文庫〉、2005年9月。ISBN (4-10-148222-5)。
- 『最相葉月のさいとび』筑摩書房、2003年12月。ISBN (4-480-81459-0)。
- 『東京大学応援部物語』集英社、2003年9月。ISBN (4-08-781153-0)。
- 『東京大学応援部物語』新潮社〈新潮文庫〉、2007年11月。ISBN (978-4-10-148224-8)。
- 『熱烈応援!スポーツ天国』筑摩書房〈ちくまプリマー新書〉、2005年1月。ISBN (4-480-68704-1)。
- 『いのち 生命科学に言葉はあるか』文藝春秋〈文春新書〉、2005年10月。ISBN (4-16-660474-0)。 - 鷲田清一、柳澤桂子他12人の専門家との対談集。
- 『星新一 一〇〇一話をつくった人』新潮社、2007年3月。ISBN (978-4-10-459802-1)。
- 『ビヨンド・エジソン 12人の博士が見つめる未来』ポプラ社、2009年9月。ISBN (978-4-591-11152-9)。
- 『ビヨンド・エジソン 12人の博士が見つめる未来』ポプラ社〈ポプラ文庫〉、2012年2月。ISBN (978-4-591-12753-7)。 - 元地震学会会長・石田瑞穂との対談「東日本大震災を受けて」を加筆。
- 『セラピスト』新潮社、2014年1月。ISBN (978-4-10-459803-8)。
- 『セラピスト』新潮社〈新潮文庫〉、2016年10月。ISBN (978-4-101-48227-9)。 - 文庫版特別書き下ろし「回復の先に道をつくる」を加筆。
- 『最相葉月 仕事の手帳』日本経済新聞出版社、2014年4月。ISBN (978-4-532-16927-5)。
- 『調べてみよう、書いてみよう』講談社、2014年11月。ISBN (978-4-06-287007-8)。
- 『れるられる』岩波書店、2015年1月。ISBN (978-4-00-028729-6)。
- 『ナグネ 中国朝鮮族の友と日本』岩波書店〈岩波新書〉、2015年3月。ISBN (978-4-00-431539-1)。
- 『東工大講義 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか』ポプラ社、2015年11月。ISBN (978-4-591-14740-5)。
- 『理系という生き方 東工大講義 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか』ポプラ社〈ポプラ新書〉、2018年2月。ISBN (978-4-591-15801-2)。 - 池上彰との対談「『一生を捧げるテーマ』との出会い方」を加筆。
- 『辛口サイショーの人生案内』ミシマ社、2015年12月。ISBN (978-4-903908-71-7)。
- 『辛口サイショーの人生案内DX』ミシマ社、2021年8月。ISBN (978-4-909394-55-2)。
- 『証し 日本のキリスト者』KADOKAWA、2023年1月13日。ISBN (978-4-04-601900-4)。
監修・共著
- 『星新一 空想工房へようこそ』最相葉月監修、新潮社〈とんぼの本〉、2007年11月。ISBN (978-4-10-602164-0)。
- 星新一 著、新井素子 編『ほしのはじまり 決定版星新一ショートショート』角川書店、2007年11月。ISBN (978-4-04-873830-9)。 - 新井素子との対談を収録。
- 瀬名秀明共著『未来への周遊券』ミシマ社、2010年3月。ISBN (978-4-903908-17-5)。
- (加藤寛共著)『心のケア――阪神・淡路大震災から東北へ』講談社〈講談社現代新書〉、2011年9月。ISBN (978-4062881210)。
- 『特別授業3.11君たちはどう生きるか』河出書房〈14歳の世渡り術〉、2012年3月。ISBN (978-4-309-61672-8)。
- 増崎英明共著『胎児のはなし』(ミシマ社、2019年) (ISBN 978-4-90939417-0)
アンソロジー
- 日本文藝家協会 編『落葉の坂道 ベスト・エッセイ2002』光村図書出版、2002年6月。ISBN (4-89528-196-5)。
- 文藝春秋 編『わたしの詩歌』文藝春秋〈文春新書〉、2002年12月。ISBN (4-16-660289-6)。
- よしもとばななほか『発見』幻冬舎〈幻冬舎文庫〉、2004年8月。ISBN (4-344-40563-3)。
- (日本エッセイスト・クラブ) 編『美女という災難』文藝春秋〈ベスト・エッセイ集 2008年版〉、2008年8月。ISBN (978-4-16-370550-7)。 - 「ラジオの日々」収録。
- 大森望、日下三蔵 編『超弦領域 年刊日本SF傑作選』東京創元社〈創元SF文庫 734-02〉、2009年6月。ISBN (978-4-488-73402-2)。 - 「幻の絵の先生」収録。
- 「いい人に会う」編集部 編『こころに響いた、あのひと言』岩波書店〈文春新書〉、2010年2月。ISBN (978-4-00-022895-4)。
- 池澤夏樹 編『本は、これから』岩波書店〈岩波新書〉、2010年11月。ISBN (978-400-431280-2)。
- 岩波書店編集部 編『3.11を心に刻んで』岩波書店、2012年3月。ISBN (978-4-00-023045-2)。
- 『とっさの方言』ポプラ社〈ポプラ文庫〉、2012年8月。ISBN (978-4-591-13044-5)。
- 苦楽堂 編『続・次の本へ』苦楽堂、2015年12月。ISBN (978-4-908087-02-8)。
- 『ベスト・エッセイ THE BEST ESSAY 2020』 日本文藝家協会編、光村図書出版、2020年8月。(ISBN 978-4-8138-0270-9)。-「毎日が新しいという生き方」収録。
- 『猫はあくびで未来を描く The cat creates the future by a yawn.』 『ねこ新聞』監修 竹書房、2020年9月。(ISBN 978-4-8019-2381-2)。- 「二番手の命」収録。
- 『ベスト・エッセイ THE BEST ESSAY 2021』 日本文藝家協会編、光村図書出版、2021年8月。(ISBN 978-4-8138-0370-6)。-「リモートで、さようなら」収録。
- 『大人になるまでに読みたい15歳のエッセイ② こころがさわぐ』和合亮一編・エッセイ、ゆまに書房、2022年3月。(ISBN 978-4-8433-61 46-7)。- 「夏の花」収録。
映像化
脚注
関連項目
外部リンク
- ライフサイエンス・インフォメーション・ネット 受精卵は人か否か(本人運営)