日翔志 忠勝(ひとし ただかつ、1997年8月14日 - )は、東京都立川市出身で、追手風部屋所属の現役大相撲力士。本名は沢田 日登志(さわだ ひとし)。身長181.0cm、体重150.0kg。最高位は東幕下14枚目(2023年3月場所)。
来歴
東京都武蔵野市で生まれ、立川市で育った[1]。相撲好きの祖父の影響で兄が相撲を習い始めたため、兄についていく形で自身も5歳の頃から立川錬成館に通って相撲の稽古を積んだ[2][1]。中学校は新潟県の糸魚川市立能生中学校に3年時の2学期まで相撲留学し[1]、3年時に全国中学校相撲選手権大会個人3位の実績を残した[3]。中学校卒業後は埼玉栄高校に進学し、1年時に高校総体と弘前大会で団体優勝、2年時に選抜大会団体優勝、3年時に高校総体と宇佐大会で団体優勝を経験した[1]。高校卒業後は日本大学スポーツ科学部競技スポーツ学科に進学し、3年時に金沢大会団体優勝、4年時に金沢大会・十和田大会・全国学生選手権で団体優勝、全国学生相撲個人体重別選手権大会無差別級優勝の実績を残した[1]。
大学卒業後は日本大学事業部に就職し、実業団選手として活動しながら日本大学相撲部でコーチを務めたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会が中止となり、練習もままならない状況を経験[2][4]。相撲を離れて自分と向き合う時間が増えた状況で2020年12月の全日本選手権に出場したことがきっかけとなり、大相撲の追手風部屋に入門した[2][4]。
新弟子検査では年齢制限緩和措置が適用され、2021年5月場所で23歳で初土俵[4]。初めて序ノ口の番付に名前が載った7月場所は5勝2敗。翌9月場所は序二段に番付を上げて、7戦全勝で序二段優勝を果たす[2]。続く11月場所では三段目に昇進したが、9月場所後の稽古で首を痛めたため、この場所から3場所連続で全休した[5]。怪我をした直後の約1か月間は寝たきりの状態となり、怪我の影響で頭から当たる相撲を取ることは出来なくなったが、同部屋力士らの激励もあり、2022年5月場所から土俵に復帰[5]。復帰2場所目の同年7月場所は序二段の地位で7戦全勝とし、2度目の序二段優勝を果たした[5]。しかし優勝を決めた13日目の取組後に同部屋の幕内遠藤の新型コロナウイルス感染が判明したためNHKによる優勝インタビューを受けることができず、千秋楽の表彰式にも参加できなかった[6]。翌9月場所で三段目に復帰し、続く11月場所は一翔との優勝決定戦を制して7戦全勝で三段目優勝を果たした[3]。新幕下に昇進した2023年1月場所は4勝3敗で勝ち越し。3月場所は首の怪我による休場を除けば初めての負け越しとなった。
主な成績
2023年5月場所終了現在
通算成績
- 通算成績:48勝15敗21休(13場所)
各段優勝
- 三段目優勝:1回(2022年11月場所)
- 序二段優勝:2回(2021年9月場所、2022年7月場所)
場所別成績
一月場所 初場所(東京) | 三月場所 春場所(大阪) | 五月場所 夏場所(東京) | 七月場所 名古屋場所(愛知) | 九月場所 秋場所(東京) | 十一月場所 九州場所(福岡) | |
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2021年 (令和3年) | x | x | (前相撲) | 西序ノ口19枚目 5–2 | 東序二段63枚目 優勝 7–0 | 西三段目63枚目 休場 0–0–7 |
2022年 (令和4年) | 東序二段24枚目 休場 0–0–7 | 西序二段94枚目 休場 0–0–7 | 西序ノ口4枚目 5–2 | 東序二段62枚目 優勝 7–0 | 東三段目61枚目 5–2 | 東三段目28枚目 優勝 7–0 |
2023年 (令和5年) | 東幕下18枚目 4–3 | 東幕下14枚目 3–4 | 西幕下18枚目 5–2 | x | x | x |
各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。 優勝 引退 休場 十両 幕下 三賞:敢=敢闘賞、殊=殊勲賞、技=技能賞 その他:★=金星 番付階級:幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口 幕内序列:横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列) |
改名歴
- 沢田翔 日登志(さわだしょう ひとし)2021年5月場所
- 日翔志 忠勝(ひとし ただかつ)2022年7月場所 -
脚注
- ^ a b c d e 「全新弟子名鑑」『相撲』2021年6月号、ベースボール・マガジン社、90頁。
- ^ a b c d 「<ひと ゆめ みらい>社会人から決意の大相撲 秋場所で序二段優勝・日翔志(24)=立川市出身」『東京新聞』、2021年11月22日。2022年11月28日閲覧。
- ^ a b 「日翔志が三段目優勝 首の大ケガ乗り越え来場所は初の幕下へ「感慨深いです」」『スポニチアネックス』、2022年11月27日。2022年11月28日閲覧。
- ^ a b c 「十両以下各段優勝者」『相撲』2021年10月号、ベースボール・マガジン社、69頁。
- ^ a b c 「十両以下各段優勝者」『相撲』2022年8月号、ベースボール・マガジン社、69頁。
- ^ 「【相撲編集部が選ぶ名古屋場所13日目の一番】王鵬、幕内で初めての勝ち越し決める」『BBMスポーツ』、2022年7月22日。2022年11月29日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 日翔志 忠勝 - 日本相撲協会