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新住友ビルディング(しんすみともビルディング)は、大阪市中央区北浜の土佐堀川の左岸、通称住友村と呼ばれる一角に所在するオフィスビルである。正式名称は住友ビルディング。住友ビル本館と呼ばれることもある[5]。
住友ビルディング(住友ビル本館) | |
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土佐堀川の対岸より。 右隣は1926年竣工の住友ビルディング。 | |
情報 | |
旧名称 | 新住友ビルディング |
用途 | オフィス |
設計者 | 日建設計 山根正次郎[1] |
施工 | 大林組[1] |
管理運営 | 住商ビルマネージメント[1] |
構造形式 | 鉄骨鉄筋コンクリート構造[1] |
敷地面積 | 9,455.4 m² [2] |
建築面積 | 5,775.9 m² [2] |
延床面積 | 90,270.4 m² [2] |
階数 | 地下4階・地上12階建[3] |
高さ | 45m(軒高)[2] |
エレベーター数 | 12基[4] |
着工 | 1959年9月[3] |
竣工 | 1962年7月[3] |
開館開所 | 1962年7月[3] |
改築 | 1989年 1993年 2005年 2010年[4] |
所在地 | 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5-33 |
座標 | 北緯34度41分31.4秒 東経135度29分57.5秒 / 北緯34.692056度 東経135.499306度座標: 北緯34度41分31.4秒 東経135度29分57.5秒 / 北緯34.692056度 東経135.499306度 |
歴史
西側にある住友財閥の本拠として建てられ、1926年(大正15年)4月に第1期工事が竣工した住友ビルディング(現:三井住友銀行大阪本店ビル)は、昭和30年代に入ると入居する各社の発展に伴い、過密状態となった[6]。このため、1956年(昭和31年)11月に住友銀行など7社で構成される第二住友ビル(仮称)建設準備委員会が結成され、各社協議の結果、隣接する住友商事および住友家所有の土地約9,000㎡の敷地に地下3階地上12階の新ビルを建設する、新ビルにはグループ11社が入居する、新ビル完成後に住友ビルディングは銀行が全館を使用するなどが決まった[7]。新ビルの建設は地下を4階にして、1959年(昭和34年)9月に着工、1962年(昭和37年)7月に竣工し、同月にグループ各社が入居した[3]。
名称
完成した新ビルは「新住友ビルディング」と呼ぶようになるが[3]、住友ビルディングが住銀の単独使用になり、1982年(昭和57年)7月から住友銀行本店ビルと呼ぶようになると[3]、それを機に新住友ビルディングは住友ビルディングに改称している[3]。
建築
竜山石仕上げの近代建築である住友ビルディングとは対照的に、四隅のイタリア産大理石の間にアルミニウム合金とステンレスを多用した横連窓で現代的な印象を与える[8]。建設当時の市街地建築物法では百尺制限(高さ31m)の高さ制限があったが[9]、本建物は東・南・西の対向建築線から20mの距離を取り[2]、高さ45mの特例を受けている。約9万m2の延床面積は竣工当時西日本最大で、基準階の1フロアの面積としては2016年(平成28年)現在でも大阪で最大である[8]。
83.8 m×68.3mの正方形に近いフロアには十字に通路が配置され、センターコアに12台のエレベーターが稼働する。エレベータは当初の16基から12基に減らされ、エネルギー消費量の低減を図るとともに、余剰となったエレベータシャフトはターミナル空調スペースとして活用されている[4]。
センターコアと明快な耐震壁の配置によりバランスの良い構造計画が採用され、鉄骨鉄筋コンクリート構造の構造体は、耐震診断の結果、補強不要と判断され、今後も建物が継続利用できることが確認されている[10]。
本建物は、建築業協会主催の第5回BCS賞[2]、2013年(平成25年)にはロングライフビル推進協会主催の第22回BELCA賞を受賞している[4]。
また、生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪(イケフェス)に参加している。
入居企業
竣工当初は、下記のように住友グループの複数の企業が拠点を構えていた[2]。
脚注
- ^ a b c d BELCA NEWS 2013, p. 58.
- ^ a b c d e f g “第5回受賞作品 新住友ビルディング” (PDF). 建築業協会 (1968年). 2020年6月18日閲覧。
- ^ a b c d e f g h 住友銀行百年史 1998, p. 263.
- ^ a b c d “第22回BELCA賞ロングライフ部門表彰建物”. ロングライフビル推進協会. 2020年6月22日閲覧。
- ^ “住友ビル本館”. 住商ビルマネージメント. 2020年6月22日閲覧。
- ^ 住友銀行百年史 1998, p. 262.
- ^ 住友銀行百年史 1998, p. 262 - 263.
- ^ a b “大大阪を象徴する「マンモスビル」の中身はもはや都市インフラ…住友ビルディング”. 産経新聞. (2016年6月6日)2020年6月22日閲覧。
- ^ “「生きた建築ミュージアムフェスティバル(イケフェス大阪)」を存分に楽しむための秘訣(後編)”. AXIS (2018年11月21日). 2020年6月22日閲覧。
- ^ BELCA NEWS 2013, p. 55.
参考文献
- 住友銀行行史編纂委員会編『住友銀行百年史』住友銀行、1998年8月。
- 『BELCA NEWS』ロングライフビル推進協会、2013年10月。
関連項目
- 新住友ビルディング_(東京都) - 東京・丸の内に、1959年に竣工した同名のビル。第1回BCS賞を受賞。2011年に解体され、現存しない。