概要
妙高市の代表駅[2]で、新潟駅と北陸新幹線の上越妙高駅の間を連絡する特急「しらゆき」5往復のうち、2往復は当駅発着となっている。
北陸新幹線金沢延伸前までは東日本旅客鉄道(JR東日本)信越本線に所属する駅であったが、2015年(平成27年)3月14日の北陸新幹線延伸開業に際して並行在来線として経営分離され、第三セクターのえちごトキめき鉄道へ移管された。
経営分離前は、兵庫県にある播但線の新井駅(こちらの読みは「にい」)と区別するため、乗車券には「(信)新井」と表記されていた。
歴史
- 1886年(明治19年)
- 1954年(昭和29年)1月2日:跨線橋取替完成、渡り初め式挙行[4]。
- 1962年(昭和37年)10月:現在の駅舎が竣工する。
- 1977年(昭和52年)7月1日:みどりの窓口開設[5]。
- 1986年(昭和61年)3月3日:荷物の取扱を廃止[3]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、JR東日本・JR貨物の駅となる[3]。
- 1994年(平成6年)10月1日:コンテナ貨物の取扱を開始[3]。
- 2007年(平成19年)12月27日:貨物列車の最終運行日。2008年(平成20年)3月15日のダイヤ改正で列車の設定も廃止された[3]。
- 2015年(平成27年)
- 2017年(平成29年)5月1日:JR線の発券システムを(ビジネスえきねっと)からマルス端末に更新。
- 2018年(平成30年)3月17日:ダイヤ改正で新たにあいの風とやま鉄道線・日本海ひすいライン(泊発直江津経由当駅止まり)の直通列車が運行を開始する。
駅構造
島式ホーム1面2線、単式ホーム1面1線を有する地上駅[1][2]で、駅舎は単式ホームである1番のりば側にあり、両ホームは跨線橋で連絡している。
えちごトキめき鉄道が管理する(直営駅)で、地区管理駅として二本木駅を管理している[6]。
コンコースには窓口[7]と有人改札口(営業時間 7時00分 - 19時10分[7])のほか、タッチパネル式自動券売機[8]・屋内待合室・自動販売機が設置されている。
窓口にはETR線の乗車券・オリジナルグッズのほか、マルス端末が設置されており[注 1] 、全国のJR線の乗車券[7]や特急券(自由席・指定席・グリーン券)・特別企画乗車券(えちごツーデーパスなど)も販売している[7]。
化粧室は改札外(駅舎左側)と1番線ホーム上に設置されている。
JR時代
JR東日本新潟支社が管理する(直営駅)(駅長配置)で、自駅のみの単駅(管理駅)として運営が行われていた。
みどりの窓口[2][9]や有人改札口(営業時間 6:30 - 20:00[9])を有しており、待合室内には2015年(平成27年)1月10日まで売店の「KIOSK」が出店していた[10]。企画乗車券に対応したレンタサイクルの貸し出しも実施していたが、経営分離にあたって廃止となった。
JR時代の駅入口(2013年11月)
売店「KIOSK」(2014年8月)
のりば
- この他、1番のりばと2番のりばの間には(中線)があり、貨物列車の停車・入換作業で使用されている。
- 特急「しらゆき」は、3番のりばを使用する。
改札口(2021年8月)
ホーム(2021年8月)
貨物取扱
JR貨物の駅は、専用線発着(コンテナ貨物)・専用線発着車扱貨物の取扱駅となっているが、2008年(平成20年)3月15日のダイヤ改正で貨物列車の設定が廃止された[1]。旅客駅がトキめき鉄道へ転換された後も、登録抹消は行われていない。
2007年末に列車の運行が廃止される前は、駅北側にあるダイセル新井工場へ専用線が続いており、(コンテナ)やタンク車による原料・製品の輸送が行われていた。酒田港駅から液化塩素や苛性ソーダなどが到着していたほか、化学薬品の発送も行っていた。
利用状況
2021年(令和3年)度の1日平均(乗車人員)は726人である[利用客数 1]。
近年の1日平均乗車人員の推移は以下の通りである。
乗車人員推移 | ||
---|---|---|
年度 | 1日平均 乗車人員 | 出典 |
2000年(平成12年) | 1,393 | [利用客数 2] |
2001年(平成13年) | 1,391 | [利用客数 3] |
2002年(平成14年) | 1,371 | [利用客数 4] |
2003年(平成15年) | 1,469 | [利用客数 5] |
2004年(平成16年) | 1,342 | [利用客数 6] |
2005年(平成17年) | 1,358 | [利用客数 7] |
2006年(平成18年) | 1,338 | [利用客数 8] |
2007年(平成19年) | 1,286 | [利用客数 9] |
2008年(平成20年) | 1,348 | [利用客数 10] |
2009年(平成21年) | 1,266 | [利用客数 11] |
2010年(平成22年) | 1,294 | [利用客数 12] |
2011年(平成23年) | 1,222 | [利用客数 13] |
2012年(平成24年) | 1,168 | [利用客数 14] |
2013年(平成25年) | 1,196 | [利用客数 15] |
2014年(平成26年) | 非公表 | |
2015年(平成27年) | 1,016 | [利用客数 16] |
2016年(平成28年) | 993 | [利用客数 17] |
2017年(平成29年) | 973 | [利用客数 18] |
2018年(平成30年) | 1,003 | [利用客数 19] |
2019年(令和元年) | 973 | [利用客数 20] |
2020年(令和 | 2年)731 | [利用客数 21] |
2021年(令和 | 3年)726 | [利用客数 1] |
駅周辺
駅周辺は妙高市の中心市街地で、駅正面側は商店街となっており市役所も徒歩圏内にある[1]。
駅正面
駅前から西へ2本に伸びる通りのうち北側の通りは片持ちアーケードの架かる商店街となっており、商店や飲食店が並ぶほか2017年まではスーパーマーケットがあった[11][12]。また、毎月6と10のつく日と30日に六・十市と呼ばれる朝市が開かれ、賑わっている[13]。南側の通り(新潟県道125号新井停車場線)には後述の新井バスターミナルや妙高市役所が並ぶ。駅から西へ400 mほど離れた南北方向の通りは北国街道であり、宿場町新井宿となっていた[14]。
このほか、市街地には県立高校(新井高校)・市立小中学校をはじめ、公共施設や医療機関、金融機関などが多く所在している。
当駅はロッテアライリゾートの最寄り駅であり、送迎バスが運行されることもある[15]。
- 新潟県道63号上越新井線<山麓線>
駅裏側
宿泊施設としてホテルルートイン新井[16]があり、商業施設や消防署などが立地している。
バス路線
駅舎前が狭いため一般路線バスは駅舎西側(徒歩2分)の頸南バス新井バスターミナルを発着する。
2020年4月時点での情報を示す[17]。
エピソード
改修計画
妙高市では当駅を妙高高原駅と合わせ、2018年度着工を目標に改修し、跨線橋へのエレベータ設置などを計画していたが、2016年に既設の跨線橋が流用できないなどで改修費用が想定を超え、市で全額を賄えないことから妙高高原駅と共に計画中止となることが報道された[20][21]。
駅名の発音
「新井」を発音する上でのアクセントは、2文字目の「ら」に置かれることがある(これは白根、燕、新発田など県内の3文字地名で多く見られるパターンである)[22]。
駅スタンプ
JR時代のスタンプ
- 『雄大な自然と豊かな水が育む町』
移管後のスタンプ
- 『おたやで賑わう東本願寺別院』
隣の駅
脚注
記事本文
注釈
- ^ 移管後しばらくの間は(ビジネスえきねっと)が配置されていた。
出典
- ^ a b c d e f g h i j 鉄道友の会新潟支部『新潟県鉄道全駅 増補改訂版』新潟日報事業社、2015年6月30日、238頁。ISBN (9784861326066)。
- ^ a b c d e f 『週刊 JR全駅・全車両基地』 14号 長野駅・新津駅・高田駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年11月11日、21頁。
- ^ a b c d e f 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、581頁。ISBN (978-4-533-02980-6)。
- ^ 『新井駅のブリッジ完成』昭和28年12月31日読売新聞新潟読売B
- ^ 新潟日報 昭和52年6月28日上越版
- ^ “二本木駅の業務委託駅化について”. www.echigo-tokimeki.co.jp. えちごトキめき鉄道株式会社. 2019年4月29日閲覧。
- ^ a b c d “妙高はねうまライン:新井駅”. www.echigo-tokimeki.co.jp. えちごトキめき鉄道株式会社. 2019年4月29日閲覧。
- ^ “”. web.archive.org. えちごトキめき鉄道株式会社 (2015年4月2日). 2019年4月29日閲覧。
- ^ a b “”. web.archive.org (2015年3月13日). 2019年4月29日閲覧。
- ^ “”. web.archive.org (2013年7月13日). 2019年4月29日閲覧。
- ^ “新井の中心市街地からスーパー消滅 8月末でサンライズ閉店”. 上越タウンジャーナル. (2017年9月4日)
- ^ “高田世界館 妙高に2号館開設へ 上越 映画館運営のNPO法人”. 新潟日報. (2019年4月24日)
- ^ “~駅前通り~ 妙高・新井編 会話弾む朝の六斎市 変容する街 変わらぬ笑顔”. 新潟日報. (2019年6月20日)
- ^ “新井駅周辺ぶらりお散歩マップ”. 妙高市. 2020年4月2日閲覧。
- ^ “新井のグルメで外国人もてなし 無料送迎バス運行”. 新潟日報. (2019年12月23日)
- ^ “【公式】ホテルルートイン妙高新井/新潟県|ビジネスホテルのルートイン”. www.route-inn.co.jp. 2019年4月29日閲覧。
- ^ “上越市内公共交通総合時刻表”. 上越市. 2020年4月2日閲覧。
- ^ “妙高市市営バス”. 妙高市. 2020年4月2日閲覧。
- ^ “妙高市内のコミュニティバス”. 妙高市. 2020年4月2日閲覧。
- ^ “妙高高原、新井駅 改修計画中止に 妙高市 事業費大幅に膨らむ”. archive.li. 新潟日報 (2016年11月24日). 2016年11月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月25日閲覧。
- ^ “新井駅・妙高高原駅 周辺整備計画中止へ 背景に事業費増”. 上越タイムス (2016年11月25日). 2019年6月29日閲覧。
- ^ “5月7日(月)今日も新潟弁でナイスデイ!”. 近藤丈靖の独占ごきげんアワー今すぐ使える新潟弁 by Podcast. BSN新潟放送 (2012年5月7日). 2020年5月3日閲覧。
利用状況
- ^ a b “”. えちごトキめき鉄道. 2022年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月8日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年5月27日閲覧。
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- ^ “各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年5月27日閲覧。
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- ^ “各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年5月27日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年5月27日閲覧。
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- ^ “”. えちごトキめき鉄道. 2016年7月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月17日閲覧。
- ^ “”. えちごトキめき鉄道. 2017年11月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月17日閲覧。
- ^ “”. えちごトキめき鉄道. 2019年3月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月17日閲覧。
- ^ “”. えちごトキめき鉄道. 2019年7月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月17日閲覧。
- ^ “”. えちごトキめき鉄道. 2020年7月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月17日閲覧。
- ^ “”. えちごトキめき鉄道. 2021年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月3日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 新井駅 - えちごトキめき鉄道
- 駅周辺地域活性化ビジョン - 妙高市