摂津富田駅(せっつとんだえき)は、大阪府高槻市富田町一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線の駅である。駅番号はJR-A39。「JR京都線」の愛称区間に含まれている。
摂津富田駅 | |
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北口(2023年2月) | |
せっつとんだ Settsu-Tonda | |
◄JR-A38 高槻 (2.9 km) (1.7 km) JR総持寺 JR-A40► | |
所在地 | 大阪府高槻市富田町一丁目1-18 |
駅番号 | JR-A39 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | A 東海道本線(JR京都線) |
キロ程 | 538.1 km(東京起点) 京都から24.5 km |
電報略号 | トタ |
駅構造 | 地上駅(橋上駅) |
(ホーム) | 2面4線(乗降は2面2線のみ) |
乗車人員 -統計年度- | 15,720人/日(降車客含まず) -2020年- |
開業年月日 | 1924年(大正13年)7月25日 |
備考 |
概要
高槻市内では2つしかないJRの駅で、市西部の玄関口である。
京阪間では山崎駅・阪急大山崎駅と並んで最もJRと阪急の駅(富田駅)が近接し(約300 m)、乗換の検索ソフトでは両駅が乗り換え駅として表示されるものもある。しかし、どちらも普通しか停車せず、隣の高槻駅・阪急高槻市駅は新快速・阪急特急停車駅なのでそちらが使われることも多い。
当駅とその付近の高架化(※当駅を含む3.2kmが検討範囲)が検討されている[2]。
駅名について
駅名は旧摂津国と三島郡富田村に由来している。三重県に既に富田駅(とみだえき、JR東海・関西本線)が1894年7月5日に開業しており、旧国名の「摂津」をつけて区別したものである。ちなみに、和歌山県には紀伊富田駅(きいとんだえき、JR西日本・紀勢本線)が1933年12月20日に開業している。これも同じ地名に由来する駅が2つ以上存在する場合は旧国名を頭に付けて区別する、という慣例に従っている。旧国名としての「摂津」を冠した駅は、摂津本山駅(JR神戸線)と当駅のみであり、私鉄には存在しない。
1928年1月16日開業の阪急(旧新京阪鉄道)富田駅は摂津富田駅よりも後の開業で、開業当時の駅名は富田町駅であった。富田町駅は1957年(昭和32年)7月1日に富田駅に改称されている。
歴史
- 1924年(大正13年)7月25日:日本国有鉄道東海道本線の高槻駅 - 茨木駅間に新設開業。旅客・貨物の取り扱いを開始。
- 1970年(昭和45年)7月1日:現在の橋上駅舎が完成[3]。
- 1975年(昭和50年)8月1日:貨物の取り扱いが廃止。松下電器産業高槻工場への専用線があり、貨物輸送を行っていた。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。
- 1988年(昭和63年)3月13日:路線愛称の制定により、「JR京都線」の愛称を使用開始。
- 2002年(平成14年)7月29日:(JR京都・神戸線運行管理システム)導入。
- 2003年(平成15年)11月1日:ICカード「ICOCA」の利用が可能となる。
- 2007年(平成19年)3月18日:駅自動放送を更新。
- 2008年(平成20年)8月16日:改札内にエレベーター・エスカレーターを設置。
- 2010年(平成22年)3月29日:改札外にエレベーターを設置。
- 2015年(平成27年)3月12日:入線警告音の見直しに伴い、接近メロディ導入[4]。
- 2018年(平成30年)3月17日:当駅の大阪側に隣接する新駅としてJR総持寺駅が開業[5]。合わせて駅ナンバリングが導入される。
- 2023年(令和5年)
駅構造
島式ホーム2面4線を有する地上駅になっている。駅舎は橋上駅である。分岐器や(絶対信号機)を持たないため、(停留所)に分類される。
一般の改札口は橋上中央部にある。また、ホーム東端の跨線橋には松下口という出場専用の改札があり、平日朝はパナソニックや明治の社員が、休日は真如苑(悠音精舎)行きの臨時バスに乗車する乗客が利用する。これ以外の時間帯は閉鎖されている。
(直営駅)であるが駅長は配置されておらず、高槻駅が地区駅を介さずに当駅を管理している。ICOCA利用エリア内に含まれており、相互利用可能なカードにも対応している。松下口もこれらのカードに対応しているが、乗車駅から当駅までの運賃よりICカードの残金が少ない場合は、係員に現金精算をした上で精算証明書をもらい、あとで一般の改札口で発駅キャンセル処理をしてもらう必要が生じる。
みどりの窓口、自動券売機、みどりの券売機、(みどりの券売機プラス)が設置されている[1]。
このほか、駅内コンビニであるハートインやゆうちょ銀行ATMが設置されている。また、改札外は北口・南口ともに上りエスカレーターとエレベーター、改札内は上下エスカレーターとエレベーターが設置されている。
ホーム
2つのホームの西側の上屋根を支える支柱として、日本の鉄道開業当初に多く用いられた双頭レールが再利用されている。
のりば | 路線 | 方向 | 線路 | 行先 |
---|---|---|---|---|
1 | AJR京都線 | 下り | 外側線 | (通過列車のみのため閉鎖) |
2 | A JR京都線 | 下り | 内側線 | 大阪・三ノ宮方面[6] |
3 | 上り | 高槻・京都方面[6] | ||
4 | AJR京都線 | 上り | 外側線 | (通過列車のみのため閉鎖) |
- 上表の路線名は旅客案内上の名称(愛称)で記載している。
- 1・4番ホームは新快速・快速(朝ラッシュ時のみ)・特急などの通過列車専用ホームであり通常停車用には使わない(日中の全ての快速については2・3番ホームを通過)。
改札口(2023年2月)
切符売り場(2023年2月)
ホーム(2023年2月)
上屋根を支持する双頭レールと縦の形の駅名標(2007年2月)
ダイヤ
日中時間帯は1時間に8本が停車する。10時台から13時台までは当駅を発着する上り普通は全て次の高槻駅止まりとなる為、どの電車に乗っても高槻駅から先へは乗り換えが必要になる。
利用状況
2020年(令和2年)度の1日平均(乗車人員)は15,720人である。
近年の1日平均乗車人員は以下の通りである。
年度 | 1日平均 乗車人員 | 出典 |
---|---|---|
1990年(平成 | 2年)18,924 | [* 1] |
1991年(平成 | 3年)19,561 | [* 2] |
1992年(平成 | 4年)20,512 | [* 3] |
1993年(平成 | 5年)21,175 | [* 4] |
1994年(平成 | 6年)21,067 | [* 5] |
1995年(平成 | 7年)21,608 | [* 6] |
1996年(平成 | 8年)22,569 | [* 7] |
1997年(平成 | 9年)22,242 | [* 8] |
1998年(平成10年) | 21,995 | [* 9] |
1999年(平成11年) | 21,774 | [* 10] |
2000年(平成12年) | 21,543 | [* 11] |
2001年(平成13年) | 21,331 | [* 12] |
2002年(平成14年) | 20,816 | [* 13] |
2003年(平成15年) | 20,952 | [* 14] |
2004年(平成16年) | 20,835 | [* 15] |
2005年(平成17年) | 20,517 | [* 16] |
2006年(平成18年) | 20,566 | [* 17] |
2007年(平成19年) | 20,785 | [* 18] |
2008年(平成20年) | 20,570 | [* 19] |
2009年(平成21年) | 20,032 | [* 20] |
2010年(平成22年) | 20,191 | [* 21] |
2011年(平成23年) | 19,985 | [* 22] |
2012年(平成24年) | 20,040 | [* 23] |
2013年(平成25年) | 20,599 | [* 24] |
2014年(平成26年) | 20,348 | [* 25] |
2015年(平成27年) | 20,549 | [* 26] |
2016年(平成28年) | 20,768 | [* 27] |
2017年(平成29年) | 20,821 | [* 28] |
2018年(平成30年) | 20,009 | [* 29] |
2019年(令和元年) | 20,170 | [* 30] |
2020年(令和 | 2年)15,720 | [* 31] |
駅周辺
- 高槻市役所富田支所
- 高槻市立第四中学校
- 大阪府立高槻支援学校
- 高槻市立富田小学校
- 高槻市立小寺池図書館
- 高槻市立富田ふれあい文化センター(旧高槻市立富田解放会館)
- 高槻市西部保健センター
- 大阪府三島救命救急センターひかり診療所
- 高槻富田郵便局
- 高槻社会保険健康センター
- イオンフードスタイル摂津富田店
- スーパーマーケットマルヤス宮田店(本社併設)
- 池田泉州銀行 富田支店
- りそな銀行 高槻富田支店・関西みらい銀行 富田支店 - 両行による共同店舗1号店[7]。
- 北おおさか信用金庫 富田支店
- 酉島製作所本社
- サンスター本社
- パナソニック ライティングデバイス高槻工場
- 明治大阪工場、明治スポーツプラザ高槻
- 阪急富田駅 - 阪急京都本線
- 国道171号
- 大阪府道127号摂津富田停車場線
- 付記
バス路線
北口ロータリーに高槻市営バスのターミナルがあり、関西大学高槻キャンパスや大阪医科薬科大学阿武山キャンパスへ向かう多くの学生が乗り換えで利用する。タクシー乗り場も併設されている。南口からは富田駅付近にある「阪急富田駅」停留所へ連絡できる。
かつては北口ロータリーに国際興業バス(「JR富田駅」停留所)と阪急バス(「JR富田」停留所)が乗り入れていた。阪急バスは(茨木富田線65系統)三咲町経由JR茨木行きが2021年12月18日付で廃止されて発着が無くなっている[8]。
この他、ロータリーから100メートルほど西側に藍野大学へ向かうスクールバス乗り場がある。
高槻市営バス
停留所名は「JR富田駅」。
ロータリー部にバスおりばがある。のりばはロータリー部から北(国道171号線方面)に向かった所、高槻市立第四中学校のプール下に1・2番のりばがあり、ロータリー部から東に入った所に3・4番のりばがある。また4番のりばの奥に真如苑行きの臨時バスのりばがある。
一般路線バスは臨時便を除き全て緑が丘営業所の管轄。
のりば | 路線名 | 系統・行先 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | (奈佐原線) | 72:奈佐原/岡本西 | 奈佐原行きは循環系統だが、行先表示等には「循環」とは表示されない 平日の最終便のみ岡本西止まり |
(萩谷線) | 71:関西大学 73:萩谷 75:萩谷総合公園 | 整理券車 | |
2 | (国道線)ほか | 11・11A・11B:JR高槻駅北 | 経由地の異なる「11B」の本数は極僅か |
3 | 阿武山・塚原線 ((塚原線)) | 74・74A:西塚原 | 過去には(昭和台線)富田団地方面行きも発着していた |
4 | (阿武山・塚原線) ((阿武山線)) | 81・91:公団阿武山・日赤循環 82・92:上の池公園 94・直行:大阪医科薬科大学(薬学部) | 「直行」は学休期を除く平日朝のみ |
臨時 | 阿武山・塚原線 ((臨時)) | 臨時・直行:真如苑 |
この他、平日は北口ロータリーに高槻赤十字病院への無料シャトルバスが発着している(芝生営業所の管轄)。当駅前発車後、JR総持寺駅へ向かう便もある。
隣の駅
脚注
記事本文
出典
- ^ a b c “”. 西日本旅客鉄道. 2023年5月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月15日閲覧。
- ^ “案件2 富田地区のまちづくりについて”. 高槻市. pp. 4-5 (2021年3月20日). 2022年10月21日閲覧。
- ^ 「摂津富田駅改良工事完成」『交通新聞』交通協力会、1970年7月2日、3面。
- ^ 琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線・大阪環状線の駅のホームで使用している「入線警告音」の音質を見直します
- ^ JR京都線、摂津富田~茨木駅間新駅の駅名決定について- 西日本旅客鉄道ニュースリリース 2017年8月8日
- ^ a b “摂津富田駅|構内図:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年1月11日閲覧。
- ^ “りそな銀行高槻富田支店と関西みらい銀行富田支店によるグループ共同店舗について”. りそな銀行・関西みらい銀行共同リリース. (2020年6月26日)
- ^ “箕面市域、豊能町域、茨木市域、吹田市域ほか 運行内容の変更について” (PDF). 阪急バス (2021年11月30日). 2022年1月11日閲覧。
利用状況
- 大阪府統計年鑑
- ^ 大阪府統計年鑑(平成3年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成4年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成5年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成6年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成7年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成8年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成9年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成10年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成12年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成13年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成14年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成15年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成16年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成17年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成18年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成19年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成20年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成21年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成22年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成23年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成24年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成25年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成26年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成27年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成28年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成29年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成30年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和元年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和2年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和3年) (PDF)
関連項目
外部リンク
- 摂津富田駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道