概要 平成18年の千葉県内の市町村別統計[1] 市町村名 | 結果樹面積 (ha) | 収穫量 (トン) | 出荷量 (トン) | 出荷量の割合 (%) |
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南房総市 | 146 | 424 | 389 | 86 |
館山市 | 18 | 53 | 48 | 11 |
鋸南町 | 5 | 13 | 12 | 3 |
計 | 169 | 490 | 449 | 100 |
房総半島でのビワ栽培開始は宝暦元年(1751年)とされ、江戸時代中期に江戸の市場に出荷された記録も残っている[1]。千葉県内の2006年(平成18年)の結果樹面積は169ヘクタールであり、うち南房総市は146ヘクタールで県全体の86%を占めている[1][注釈 2]。収穫期はハウスびわが5月、露地びわが6月となっている[2]。
びわの主産地である南房総市(旧・富浦町)が出資して作った第三セクター「枇杷倶楽部」では、収穫期間の短いビワを年間楽しめるように、ビワの加工品の販売にも力を入れている[1]。「房州びわゼリー」を始め、「びわ缶詰」、「びわジャム」、「びわアイス」、「びわシャンプー」など30種類以上のびわ関連商品が開発されている[1]。
皇室献上品
皇室献上は、1909年(明治42年)6月20日に安房郡富浦町南無谷(現・南房総市富浦町南無谷)の木村兼吉(きむらかねきち)によって始められ、以来第二次世界大戦中の一時期を除き、今日まで続けられている[1]。2014年には献上100回目を迎えた[4]。
おもな品種 - 大房(おおふさ)
- 露地栽培。収穫期は5月下旬から6月上旬。露地栽培における結果樹面積に占める割合は66%。1果70から80 gと大果で、酸味が少ない。農林水産省育成、1942年(昭和17年)発表。
- 田中(たなか)
- 露地栽培。収穫期は6月中旬から6月下旬。露地栽培における結果樹面積に占める割合は29%。1果65から75 gと大果で、外観が美しい。以前は房州びわを代表する品種だった[5]。東京府在住の田中芳男により育成され、1879年(明治12年)発表[5]。
- 富房(とみふさ)
- ハウス(温室)栽培。収穫・出荷時期はおおむね4月上旬から5月下旬。ハウス栽培における面積割合は60%。1果70グラムと大果で、酸味が少なく、外観が美しい。施設栽培に適した品種。千葉県暖地園芸試験場の育成品種で、1989年(平成元年)に品種登録[5]。
- 瑞穂(みずほ)
- ハウス(温室)栽培。収穫・出荷時期はおおむね4月上旬〜5月下旬。ハウス栽培における面積割合は20%。1果75から85 gと極大果で、果肉は柔らかく、食味がよい。農林省園芸試験場で育成され、1936年(昭和11年)発表[5]。
- 房光(ふさひかり)
- 瑞穂と田中の交雑種。千葉県暖地園芸試験場の育成品種で、1982年(昭和57年)に品種登録[5]。
- 希房(きぼう)
- 世界初の種子なしビワ[6]。2006年2月27日に品種登録、2010年5月現在の栽培面積は約6アール[6]。
脚注 注釈
- ^ 商標登録 第5029823号
- ^ 2007年(平成19年)より市町村別データ無し。
出典
- ^ a b c d e f g “びわ|旬鮮図鑑”. 千葉県. 2019年1月11日閲覧。
- ^ a b c “房州びわ” (PDF). 特許庁. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “ちばの地域団体商標”. 千葉県. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “「房州びわ」はこの時期限定! 歴史ある“御献上びわ”を絶対味わってみたい!”. 日本気象協会 (2015年5月21日). 2019年2月18日閲覧。
- ^ a b c d e びわの品種 - 南房総いいとこどり(南房総市)
- ^ a b “千葉県育成品種びわ「希房」”. 千葉県. 2019年2月18日閲覧。
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