愛知県第4区

この項目では、衆議院の小選挙区について説明しています。かつて存在した衆議院の中選挙区については「愛知県第4区 (中選挙区)」をご覧ください。

愛知県第4区（あいちけんだい4く）は、日本の衆議院における選挙区。1994年（平成6年）の公職選挙法改正で設置。

愛知県第4区
行政区域	名古屋市瑞穂区・熱田区・港区・南区 （2022年12月28日現在）
比例区	東海ブロック
設置年	1994年 （2002年区割変更）
選出議員	工藤彰三
有権者数	37万1387人 1.619 倍（一票の格差・鳥取1区との比較） （総務省・2022年9月1日）
(テンプレートを表示)

区域

現在の区域

2002年（平成14年）公職選挙法改正以降の区域は以下のとおりである^[1][2]。2002年の選挙区割り改正により、熱田区が5区から4区に新しく加わった。

• 名古屋市
  • 瑞穂区
  • 熱田区
  • 港区
  • 南区

2002年以前の区域

1994年（平成6年）公職選挙法改正から2002年の小選挙区改定までの区域は以下のとおりである^[3]。

• 名古屋市
  • 瑞穂区
  • 港区
  • 南区

歴史

文教地区を擁する瑞穂区、商業地域の熱田区、工業地帯の港区、南区と種々の顔を持つ地域である。中選挙区時代の旧愛知6区が公明党の石田幸四郎や民社党の塚本三郎ら、野党の大物議員の(地盤)だったこともあり、野党が強い選挙区である。また、元プロ野球選手である三沢淳が新進党時代に地盤としていた地域でもあった。

2000年の第42回衆議院議員総選挙では、優勢が伝えられていた現職の三沢淳を民主党の牧義夫が破り、初当選。その後牧が4回連続で当選しており、「民主王国」愛知の強さがうかがえる。しかし、2012年の第46回衆議院議員総選挙では、日本未来の党に移った牧が自民党の工藤彰三に初めて敗れて比例復活もできずに落選した。2014年の第47回衆議院議員総選挙では、維新の党に移った牧を再び工藤が破り議席を守ったが、牧も比例復活し2年ぶりに国政へと復帰した。2017年の第48回衆議院議員総選挙で牧は希望の党に移ったが、ここでも工藤が当選し、牧も比例復活した。2021年の第49回衆議院議員総選挙で牧が今度は立憲民主党に移ったが、それでも工藤を止めれずに3期続けて比例復活となった。

小選挙区選出議員

選挙名	年	当選者	党派
第41回衆議院議員総選挙	1996年	三沢淳	新進党
第42回衆議院議員総選挙	2000年	牧義夫	民主党
第43回衆議院議員総選挙	2003年
第44回衆議院議員総選挙	2005年
第45回衆議院議員総選挙	2009年
第46回衆議院議員総選挙	2012年	工藤彰三	自由民主党
第47回衆議院議員総選挙	2014年
第48回衆議院議員総選挙	2017年
第49回衆議院議員総選挙	2021年

選挙結果

第49回衆議院議員総選挙（2021年（令和3年）10月31日） 愛知県第4区

時の内閣：第1次岸田内閣 解散日：2021年10月14日 公示日：2021年10月19日
当日有権者数：37万2310人 最終投票率：48.95%（前回比： 2.41%） （全国投票率：55.93%（ 2.25%））

当落	候補者名	年齢	所属党派	新旧	得票数	得票率	惜敗率	推薦・支持	重複
当	工藤彰三	56	自由民主党	前	78,004票	43.72%	――	公明党推薦	○
比当	牧義夫	63	立憲民主党	前	72,786票	40.79%	93.31%		○
	中田千代	54	日本維新の会	新	27,640票	15.49%	35.43%		○

第48回衆議院議員総選挙（2017年（平成29年）10月22日） 愛知県第4区

時の内閣：第3次安倍第3次改造内閣 解散日：2017年9月28日 公示日：2017年10月10日
当日有権者数：37万6367人 最終投票率：46.54%（前回比： 1.24%） （全国投票率：53.68%（ 1.02%））

当落	候補者名	年齢	所属党派	新旧	得票数	得票率	惜敗率	推薦・支持	重複
当	工藤彰三	52	自由民主党	前	76,446票	45.09%	――	公明党推薦	○
比当	牧義夫	59	希望の党	前	63,207票	37.28%	82.68%		○
	西田敏子	63	日本共産党	新	29,885票	17.63%	39.09%

第47回衆議院議員総選挙（2014年（平成26年）12月14日） 愛知県第4区

時の内閣：第2次安倍改造内閣 解散日：2014年11月21日 公示日：2014年12月2日
当日有権者数：36万9566人 最終投票率：47.78% （全国投票率：52.66%（ 6.66%））

当落	候補者名	年齢	所属党派	新旧	得票数	得票率	惜敗率	推薦・支持	重複
当	工藤彰三	50	自由民主党	前	66,213票	38.58%	――	公明党推薦	○
比当	牧義夫	56	維新の党	元	47,291票	27.56%	71.42%		○
	刀禰勝之	44	民主党	新	36,285票	21.14%	54.80%		○
	高橋祐介	36	日本共産党	新	21,828票	12.72%	32.97%

第46回衆議院議員総選挙（2012年（平成24年）12月16日） 愛知県第4区

時の内閣：野田第3次改造内閣 解散日：2012年11月16日 公示日：2012年12月4日
当日有権者数：37万1031人 最終投票率：52.27% （全国投票率：59.32%（ 9.96%））

当落	候補者名	年齢	所属党派	新旧	得票数	得票率	惜敗率	推薦・支持	重複
当	工藤彰三	48	自由民主党	新	63,932票	34.03%	――	公明党	○
	牧義夫	54	日本未来の党	前	41,730票	22.21%	65.27%	新党大地	○
	山本洋一	34	日本維新の会	新	33,144票	17.64%	51.84%	みんなの党	○
	刀禰勝之	42	民主党	新	30,731票	16.36%	48.07%		○
	西田敏子	58	日本共産党	新	18,351票	9.77%	28.70%

第45回衆議院議員総選挙（2009年（平成21年）8月30日） 愛知県第4区

時の内閣：麻生内閣 解散日：2009年7月21日 公示日：2009年8月18日
当日有権者数：37万3755人 最終投票率：61.7% （全国投票率：69.28%（ 1.77%））

当落	候補者名	年齢	所属党派	新旧	得票数	得票率	惜敗率	推薦・支持	重複
当	牧義夫	51	民主党	前	129,382票	57.33%	――		○
	藤野真紀子	59	自由民主党	前	64,367票	28.52%	49.75%		○
	瀬古由起子	62	日本共産党	元	28,826票	12.77%	22.28%		○
	今井田俊一	54	幸福実現党	新	3,086票	1.37%	2.39%

第44回衆議院議員総選挙（2005年（平成17年）9月11日） 愛知県第4区

時の内閣：第2次小泉改造内閣 解散日：2005年8月8日 公示日：2005年8月30日
当日有権者数：37万2236人 最終投票率：60.13% （全国投票率：67.51%（ 7.65%））

当落	候補者名	年齢	所属党派	新旧	得票数	得票率	惜敗率	推薦・支持	重複
当	牧義夫	47	民主党	前	95,844票	43.85%	――		○
比当	藤野真紀子	55	自由民主党	新	87,324票	39.95%	91.11%		○
	瀬古由起子	58	日本共産党	元	30,622票	14.01%	31.95%		○
	佐々木賢治	56	無所属	新	4,791票	2.19%	5.00%		×

第43回衆議院議員総選挙（2003年（平成15年）11月9日） 愛知県第4区

時の内閣：第1次小泉第2次改造内閣 解散日：2003年10月10日 公示日：2003年10月28日
当日有権者数：36万9895人 最終投票率：53.55% （全国投票率：59.86%（ 2.63%））

当落	候補者名	年齢	所属党派	新旧	得票数	得票率	惜敗率	推薦・支持	重複
当	牧義夫	45	民主党	前	84,919票	44.03%	――		○
比当	近藤浩	42	自由民主党	新	79,749票	41.35%	93.91%		○
	瀬古由起子	56	日本共産党	前	28,193票	14.62%	33.20%		○

• 2003年12月6日に近藤は公職選挙法違反（買収・供与など）の疑いで逮捕され、12月9日に辞職。それに伴い愛知5区から出馬した木村隆秀が繰り上げ当選した。

第42回衆議院議員総選挙（2000年（平成12年）6月25日） 愛知県第4区

時の内閣：第1次森内閣 解散日：2000年6月2日 公示日：2000年6月13日 （全国投票率：62.49%（ 2.84%））

当落	候補者名	年齢	所属党派	新旧	得票数	得票率	惜敗率	推薦・支持	重複
当	牧義夫	42	民主党	新	57,760票	35.10%	――		○
	三沢淳	47	保守党	前	54,071票	32.86%	93.61%
比当	瀬古由起子	52	日本共産党	前	37,645票	22.88%	65.17%		○
	小林正和	51	社会民主党	新	10,167票	6.18%	17.60%		○
	川島實	64	自由連合	元	4,919票	2.99%	8.52%		○

• 三沢は第43回は保守新党から愛知6区に出馬するも、落選。

第41回衆議院議員総選挙（1996年（平成8年）10月20日） 愛知県第4区

時の内閣：第1次橋本内閣 解散日：1996年9月27日 公示日：1996年10月8日 （全国投票率：59.65%（ 8.11%））

当落	候補者名	年齢	所属党派	新旧	得票数	得票率	惜敗率	推薦・支持	重複
当	三沢淳	44	新進党	新	57,361票	35.73%	――
	塚本三郎	69	自由民主党	元	48,209票	30.03%	84.04%		○
比当	瀬古由起子	49	日本共産党	新	30,976票	19.29%	54.00%		○
	高木浩司	43	民主党	新	23,411票	14.58%	40.81%		○
	伊東敬芳	61	国民党	新	348票	0.22%	0.61%
	塩川哉直	40	文化フォーラム	新	243票	0.15%	0.42%

脚注・出典

1. ^ “衆議院トップページ >立法情報 >制定法律情報 >第154回国会　制定法律の一覧 >公職選挙法の一部を改正する法律 法律第九十五号（平一四・七・三一）”. 衆議院 (2002年7月31日). 2021年10月2日閲覧。住居表示などにより変更する可能性がある。
2. ^ “愛知県”. 総務省. 2023年1月9日閲覧。
3. ^ “衆議院トップページ >立法情報 >制定法律情報 >第131回国会　制定法律の一覧 >法律第百四号（平六・一一・二五）”. 衆議院 (1994年11月25日). 2021年10月2日閲覧。地名は1994年（平成6年）当時のものである。

関連項目

• 愛知県選挙区