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強震観測

強震観測(きょうしんかんそく)は、強い地震動でも振り切れない地震計を使用し、構造物や地盤の震動に対する応答特性と被害との関係の調査を行ったり、地震の詳細な震源過程の調査などを行ったりするための観測である。強震観測には、主に地面の加速度を測る加速度計が用いられている[1]

震度と加速度

2003年5月26日の宮城県沖地震では、岩手県大船渡市大船渡町(当時、大船渡測候所が所在)の計測震度計で東西方向に1105galという非常に大きな加速度が記録された。加速度に質量をかけると力になるが、このように大きな加速度でも大船渡市大船渡町ではほとんど被害はなかった。なお、このときの大船渡市大船渡町の震度は6弱であった[1]

1995年1月17日の兵庫県南部地震では、神戸市中央区中山手(当時、神戸海洋気象台が所在)での最大加速度は818gal、震度は6であったが、大きな被害となった。当時の地震計は現在の震度計とは異なっているが、これを現在の計測震度を求める方法で計算すると震度6強に相当する。これは、計測震度の計算には、加速度の大きさの他にも、揺れの周期や継続時間が考慮されるためである。地震動は地震や観測点の地盤や地形などによって異なるのである[1]

構造物はそれぞれ揺れやすい振動の周期を持つ。この周期をその構造物の固有周期と言う。構造物は地震波のなかに含まれている固有周期の波と共振し大きく揺れるため、構造物の被害はその地震波の中にその構造物の固有周期の波がどれだけ入っているかによる。一般に構造物は短い周期の地震波では壊れないが、長い周期の波では壊れる。宮城県沖地震の場合、大きい加速度を記録したものの、地震波の周期が短かったことが、被害の少なかったひとつの理由である[1]

気象庁の強震観測

日本の気象庁では、機械式1倍強震計(変位計)を津波の予測や地震のマグニチュードを求めるために用いていたが、この地震計は強い地震動では振り切れるため、1988年から大地震でも振り切れない地震計として、加速度計を用いたデジタル収録式の87型電磁式強震計を用いた観測を開始した。87型電磁式強震計は全国の気象官署のうち約80箇所に整備された。87型電磁式強震計はその後に整備・強化された震度計との比較・評価を経て、1997年3月末に運用終了となった[1]

従来、体感で行われていた震度観測を器械観測とするために、震度計が開発された。90型震度計は波形収録機能を有していなかったが、1994年に展開を開始した93型震度計はデジタル波形収録機能を持っており、87型電磁式強震計と同等の性能でICメモリカードにデータ収録を行った[1]。その後、兵庫県南部地震を契機として、1995年度に気象官署及び津波地震早期検知網の既設震度計の機能強化が図られ、さらに都市部及び郡部には震度計を新設することになった。これらの震度計は、強震波形観測および収録機能に関しては93型震度形と同等の性能を有しており、95型震度計と呼ばれる。現在,気象庁におけるデジタル強震波形観測業務は、全国の約670ヶ所に設置された95型震度計によって行われている[1]

計測震度は計測震度計で計算され、地上の電話回線などで気象庁に送られる。また、計測震度は地震による被害を推定するために重要であるため、地上の回線が被害を受けたときを考慮して気象衛星を通じて気象庁に送られる。そして地震直後に震度情報として発表される。地盤の違いなどによる揺れ方の違いなどの詳細な調査を行うため、強震波形も収集される。収集された強震波形は、一般にも公開されている[1]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h “気象庁 | 強震観測について”. www.data.jma.go.jp. 気象庁. 2021年2月10日閲覧。
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