府中競馬正門前駅(ふちゅうけいばせいもんまええき)は、東京都府中市八幡町一丁目にある京王電鉄競馬場線の駅である。京王中央管区所属[2]。駅番号はKO46。
府中競馬正門前駅 | |
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駅舎(2012年5月) | |
ふちゅうけいばせいもんまえ Fuchūkeiba-seimommae (東京競馬場前) | |
◄KO23 東府中 (0.9 km) | |
所在地 | 東京都府中市八幡町一丁目18 |
駅番号 | KO46 |
所属事業者 | 京王電鉄 |
所属路線 | ■競馬場線 |
キロ程 | 0.9 km(東府中起点) 新宿から21.3 km |
駅構造 | 地上駅[1] |
(ホーム) | 1面2線 |
乗降人員 -統計年度- | 693人/日 -2021年- |
開業年月日 | 1955年(昭和30年)4月29日 |
年表
駅構造
競馬場線の終着駅で頭端式ホーム1面2線を有する地上駅である。かつて南側の線路(1番線)には降車専用のホームもあり、列車到着時には両方のドアを開けて乗降に対応することができた。頭端部に改札口があり、改札口を出るとそのまま東京競馬場への横断歩道橋につながる。
平日は2両編成のワンマン列車、土曜・休日は中央競馬非開催日を含めて8両編成が中心に運転され、競馬開催時を除きほとんどの列車は1番線を使用する。なお、一時期、平日朝ラッシュ時に新宿行各駅停車が設定されており、この列車は特定都市鉄道整備促進特別措置法(特特事業。朝ラッシュピーク時に新宿に到着する全電車を10両編成にする)の対象となったことから、2番線は10両編成分の有効長を持つ。
競馬開催時は京王線新宿行き臨時特急2本が運行される。この臨時特急は10両編成であるため、すべて2番線からの発車である。
のりば
1番線には降車専用ホームが存在したが、近年は使用されていなかった[1]。そのままホーム全体が2022年中に撤去されている。
利用状況
2021年度の1日平均乗降人員は693人である[3]。京王電鉄全線で最も利用客が少ない駅である。
近年の1日平均乗降人員及び乗車人員の推移は下表の通りである。特に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによる全公営競技無観客開催措置の影響から、2019年から2020年にかけての減少幅が非常に大きく、2021年も入場制限の影響で大幅な回復には至っていない。
年度 | 1日平均 乗降人員[5] | 1日平均 乗車人員[6] | 出典 |
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1955年(昭和30年) | [7]926 | ||
1960年(昭和35年) | 1,830 | ||
1965年(昭和40年) | 3,275 | ||
1970年(昭和45年) | 7,159 | ||
1974年(昭和49年) | [8]8,841 | ||
1975年(昭和50年) | 8,405 | ||
1980年(昭和55年) | 6,058 | ||
1985年(昭和60年) | 3,769 | ||
1990年(平成 | 2年)5,756 | 2,663 | [* 1] |
1991年(平成 | 3年)2,932 | [* 2] | |
1992年(平成 | 4年)3,047 | [* 3] | |
1993年(平成 | 5年)3,175 | [* 4] | |
1994年(平成 | 6年)3,523 | [* 5] | |
1995年(平成 | 7年)7,480 | 3,555 | [* 6] |
1996年(平成 | 8年)3,304 | [* 7] | |
1997年(平成 | 9年)3,118 | [* 8] | |
1998年(平成10年) | 3,167 | [* 9] | |
1999年(平成11年) | 3,120 | [* 10] | |
2000年(平成12年) | 7,225 | 3,022 | [* 11] |
2001年(平成13年) | [9]6,605 | 2,682 | [* 12] |
2002年(平成14年) | 4,562 | 1,885 | [* 13] |
2003年(平成15年) | 4,705 | 2,142 | [* 14] |
2004年(平成16年) | 4,417 | 1,986 | [* 15] |
2005年(平成17年) | 3,877 | 1,910 | [* 16] |
2006年(平成18年) | 3,396 | 1,795 | [* 17] |
2007年(平成19年) | 3,619 | 1,937 | [* 18] |
2008年(平成20年) | 3,479 | 1,841 | [* 19] |
2009年(平成21年) | 3,379 | 1,756 | [* 20] |
2010年(平成22年) | 3,163 | 1,630 | [* 21] |
2011年(平成23年) | 2,944 | 1,511 | [* 22] |
2012年(平成24年) | 3,088 | 1,581 | [* 23] |
2013年(平成25年) | [9]3,115 | 1,581 | [* 24] |
2014年(平成26年) | 3,160 | 1,592 | [* 25] |
2015年(平成27年) | 3,190 | 1,601 | [* 26] |
2016年(平成28年) | 3,209 | 1,600 | [* 27] |
2017年(平成29年) | 3,175 | 1,586 | [* 28] |
2018年(平成30年) | 3,229 | 1,600 | [* 29] |
2019年(令和元年) | 2,922 | 1,434 | [* 30] |
2020年(令和 | 2年)400 | 184 | [* 31] |
2021年(令和 | 3年)693 |
駅周辺
当駅は東京競馬場の最寄り駅であり、競馬開催日には多くの人で混雑するが、非開催日は閑散としている[1]。競馬場以外には小さな商店などがあるが、住宅が多い。大きな商業施設は500 m程離れている(八幡町を参照)。また、東京競馬場への陸橋の入口付近には黄金馬像「アハルテケ像」がある[1]。
徒歩圏内に府中駅(当駅から約850m)・東府中駅(同約1km)がある。当駅は始発が遅く終電が早いため、早朝深夜時間帯はこれらの駅を使うことになる。
その他
平日は乗降客が少ないため、広告やテレビCMなどのロケーション撮影が頻繁に行われている[10][11]。過去には当駅のホーム構造を利用し、電車の中を通り抜け、反対側のホームに出てしまうといったアイデアが使用されたこともある。また、当駅の自動改札機を(発馬機ゲート)に見立てた日本中央競馬会 (JRA) のCMも存在していた。また、NHK『ピタゴラスイッチ』のアルゴリズム行進(鉄道会社のみなさんといっしょ)では、京王8000系をバックにお笑いコンビのいつもここからと京王電鉄社員が踊るシーンを当駅のホームを使用して撮影された。
かつて在籍していた初代5000系やグリーン車の先頭車前面行先表示器の当駅の表示コマには、東京競馬場に因み馬の蹄鉄がバックにデザインされていた。
当駅が開業する前にも、東府中駅は「臨時競馬場前駅」と称したことがあった。過去の歴史については「東府中駅」を参照。
駅名の由来
東京競馬場の最寄り駅であるが、同競馬場の通称である「府中競馬場」に因み、「府中競馬正門前」と名付けられている。正式名称の「東京競馬場」でないのは、かつて日本国有鉄道(国鉄)中央本線下河原支線に東京競馬場前駅が存在したためである[12]。
隣の駅
- 京王電鉄
- 競馬場線
- ■特急・■急行(いずれも競馬開催時の上りのみ運転)・■各駅停車
- 東府中駅 (KO23) - 府中競馬正門前駅 (KO46)
- ■特急・■急行(いずれも競馬開催時の上りのみ運転)・■各駅停車
ギャラリー
ワンマン
ワンマンと長編成
1番線ホームと2番線ホーム
2番線ホーム
2番線ホーム
8000系と9000系
脚注
- ^ a b c d e 大沼一英「京王電鉄 静寂を求めて巡る4駅」『鉄道ピクトリアル』第64巻第8号(通巻893号)、電気車研究会、2014年8月10日、155 - 156頁、ISSN 0040-4047。
- ^ 京王電鉄鉄道営業部管理課「駅管区・乗務区のあらまし」『鉄道ピクトリアル』第64巻第8号(通巻893号)、電気車研究会、2014年8月10日、43頁、ISSN 0040-4047。
- ^ 1日の駅別乗降人員 - 京王電鉄
- ^ 府中市統計書 - 府中市
- ^ レポート - 関東交通広告協議会
- ^ 東京都統計年鑑 - 東京都
- ^ 競馬場線開業年度
- ^ 当駅の乗降人員最高値年度
- ^ a b 京王電鉄鉄道営業部運転課「輸送と運転 近年の動向」『鉄道ピクトリアル』第64巻第8号(通巻893号)、電気車研究会、2014年8月10日、27頁、ISSN 0040-4047。
- ^ “”. 京王電鉄. 2015年3月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月4日閲覧。
- ^ “撮影実績”. 京王グループ. 2013年11月4日閲覧。
- ^ 根本幸男「京王電車全線歩き乗り記」『鉄道ピクトリアル』第64巻第8号(通巻893号)、電気車研究会、2014年8月10日、164頁、ISSN 0040-4047。
出典
- 東京都統計年鑑
- ^ 東京都統計年鑑(平成2年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成3年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成10年) (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成21年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成22年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成23年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成24年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成25年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成26年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成27年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成28年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成29年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成30年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成31年・令和元年)
- ^ 東京都統計年鑑(令和2年)
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- 喜劇 駅前競馬 - ロケ地の一部。
- それでもボクはやってない - 当駅が「城北急行電鉄」の「岸川駅」として登場する。
外部リンク
- 京王電鉄 府中競馬正門前駅