平成4年台風第10号(へいせい4ねんたいふうだい10ごう、国際名:ジャニス/Janis)は、1992年8月に九州に上陸した台風である。
概要
8月4日にグアム島の西海上で発生した台風10号は、勢力を強めながら北上し、8日9時半頃に強い勢力で熊本県玉名市付近に上陸した。 その後は九州北部、周防灘を経て、同日13時過ぎに山口県宇部市付近に再上陸。後に中国地方西部から日本海へと進み、9日に秋田県沖で温帯低気圧に変わった。 この温帯低気圧は、10日にかけて東北地方から北海道東部を通り、オホーツク海へと進んだ[1]。
影響・被害
この台風と低気圧により、九州から四国にかけての山沿いで日降水量が300~400mm、九州・四国・中国地方の平野部で日降水量が200mm前後となるなど、大雨が降った所があった。 北海道では南部を中心に9日の日降水量が一部で200mmを超えた。 また、鹿児島県枕崎市で最大風速33.0m/s(最大瞬間風速57.0m/s)を観測するなど、南西諸島から西日本にかけ最大風速が20m/sを超える暴風となった。 8日には、鹿児島県の佐多岬で6.68mの有義波高を観測している[1]。
この台風により死者2人・負傷者81人の人的被害が確認されたほか、住家全壊47棟、半壊157棟、床上浸水204棟、耕地被害4802 ha、船舶被害47隻、被害総額740億円などとなっている[2][1]。