平成元年台風第17号(へいせいがんねんたいふうだい17ごう、国際名:ロジャー/Roger)は、1989年8月に日本に上陸した台風である。
概要
1989年8月25日に沖縄の近海で発生した台風17号は北東進し、27日9時頃に高知県室戸市付近に上陸して、四国東岸を通過した[1][2][3]。 17号はその後も北東に進み続け、同日15時頃に大阪府大阪市付近に再上陸し、近畿・北陸地方西部を経て日本海へ進んだ後、28日5時頃には秋田県・青森県境付近に、同日8時頃には北海道函館市付近に、14時頃には北海道苫小牧市付近にそれぞれ再上陸した[2]。その後は北海道中央部を経て28日21時に、オホーツク海で温帯低気圧に変わった[2]。
台風が通過した地域を中心に強い風が吹き、高知県室戸岬では27日に最大風速33.5m/s(最大瞬間風速43.9m/s)を観測。同日、高知県佐喜浜では7.13mの有義波高を記録した[2]。さらに期間降水量は、奈良県上北山村の日出岳で505 mm、高知県窪川町で464 mmに達するなど、沖縄から北海道にかけての太平洋側を中心に、広範囲で大雨となった[2]。
被害
この台風により、6人の死者・行方不明者が出たほか、9人が負傷し、住家全壊2棟、床上浸水627棟、床下浸水4,928棟の被害が確認されている[2]。