山花駅(やまはなえき)は北海道釧路市山花(旧・字穏禰平 おんねびら[2])にあった、雄別鉄道雄別本線の駅である。同線の廃止とともに廃駅となった。
概要
木材搬出のために開設された[3]。当初は簡易な駅であったが、交換設備が設けられて列車交換は北斗駅から当駅または桜田駅で行うようになり、特に当駅は廃線まで交換駅であった。
歴史
- 1926年(大正15年)10月20日 - 雄別炭礦鉄道 穏禰平停留所として開業[4][1]。一般駅[5]。
- 1936年(昭和11年)9月8日 - 停車場(一般駅)に変更。交換設備が設けられる。
- 1956年(昭和31年)3月21日 - 山花駅に改称。
- 1970年(昭和45年)4月16日 - 当路線廃止に伴い廃駅[1]。
また1937年(昭和12年)から1964年(昭和39年)まで、駅前から仁々志別川上流の三十二線葛西橋手前まで、馬鉄軌道の殖民軌道仁々志別線が接続していた。木材や木炭を運び、山花駅で貨車に積み替えて送り出していた[2]。
構造
駅舎は北側に設けられ、駅舎前に貨物積卸線が1本、その外側に木造の(島式ホーム)1面2線を有していた。ホームへは構内踏切で連絡していた。
現状
廃線後は本線跡がサイクリングロードになった。平成17年時点では駅舎は残存しており個人宅として用いられていたが、近年に解体された。駅前には商店が残っている。
隣の駅
参考図書
- 『雄別炭礦鉄道 50年の軌跡』大谷正春著
外部リンク
脚注
- ^ a b c d 釧路市地域史研究会『釧路市統合年表:釧路市・阿寒町・音別町合併1周年記念』(釧路市 、2006年10月)
- ^ a b 雄別炭鉱閉山50年(8) 雄別鉄道各駅めぐり・下「炭鉱や街、駅も活気」『釧路新聞』2020年10月5日(1面)
- ^ 大正15年の富士製紙と当鉄道の木材搬送契約前は、富士製紙の阿寒川上流からの流送木材はこの地で一旦陸揚げされた後、馬車軌道で仁々志別川河畔へ送られ、再度、仁々志別川を流送して工場へ送られていた。この軌道はその後も昭和2年まで運用された。
当駅開設はそれに代わるものではあったが、開設に前後して、より阿寒川の上流域に当たる古潭駅や舌辛駅(阿寒駅)でも付近の網場で陸揚げした木材を取り扱うようになったため、当駅での木材取扱いの比重は決して大きくはなかった。 - ^ 「地方鉄道駅設置」『官報』1926年10月30日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 大正15年10月20日改正時刻表。(混合列車)の停車客扱い。