小沼 健太(おぬま けんた、1998年6月11日 - )は、千葉県旭市出身のプロ野球選手(投手)[2]。右投右打。千葉ロッテマリーンズ所属。
千葉ロッテマリーンズ #50 | |
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2022年4月16日 ZOZOマリンスタジアム | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 千葉県旭市 |
生年月日 | 1998年6月11日(24歳) |
身長 体重 | 189 cm 86 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | NPB / 2020年 育成選手ドラフト2位 |
初出場 | NPB / 2022年3月30日 |
年俸 | 720万円(2023年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について |
経歴
プロ入り前
旭市立飯岡小学校3年時に銚子リトルで野球を始め、主に投手を務める[3]。旭市立飯岡中学校では軟式野球部に所属[3]。中学時代には県選抜にも選ばれ、県選抜チームでは榊原翼らとともにプレーした[4]。
高校は千葉県立東総工業高等学校に進学。主に中継ぎとして登板した。甲子園や関東大会への出場はなく、高校3年時にプロ志望届を提出したが指名はなかった[5]。
BCリーグ・武蔵時代
高校卒業後は、「1年でも早くプロに行ける」という理由でBCリーグの武蔵ヒートベアーズに入団[6]。2年間で6勝12敗、防御率5.88の成績だった[7]。
BCリーグ・茨城時代
2019年シーズンからは、環境を変えたいという理由で移籍を決意し新設された茨城アストロプラネッツから分配ドラフトで指名された[8][9]。背番号は41。これは、武蔵在籍当時の監督であり、スライダーの投げ方を教わった恩師でもある、小林宏之が現役時代に着用していたものを意識して着けた[2]。
独立リーグ3年目となった2019年は先発として137回を投げ、防御率3.68を記録[8]。新設球団でチームの勝率が.176ということもあり勝敗は3勝14敗に終わったが、3完投・2完封を記録した[4][8]。
2020年は、肘の違和感もあり、中継ぎに転向[8]。主に抑えとして25試合に登板し、0勝3敗2セーブ、防御率5.34に終わった[4]。それでも、中継ぎとして登板することでストレートの球速が伸び、これまでの自己最速を4km/h更新する、151km/hを記録した[8]。さらに、9月30日に行われた東京ヤクルトスワローズ二軍との練習試合で好投したこともあり[8][10]、今まで一通も届かなかったという調査書が、この年は6球団から届いた[11]。
2020年10月26日のドラフト会議で千葉ロッテマリーンズから育成2位指名を受け、11月25日に支度金300万円、年俸300万円で契約合意した[2]。背番号は121[12]。指名挨拶を受けた際には「12球団の中でロッテに行きたいと強く思っていました。叶って良かったです。」と語った[11]。アストロプラネッツからNPB入りした選手は小沼が初めてで[13]、独立リーグに4年間在籍してからNPBに指名された選手は小沼で4人目となった[11]。
ロッテ時代
2021年は、開幕から二軍で抑えを任され、18セーブを記録しイースタン・リーグの最多セーブ投手賞を受賞[14][15]。なお、シーズン中はセーブ機会での失敗は一度も無かった[14]。ファーム日本選手権では2点リードの最終回に登板したが、3点を失って敗戦投手となるなど大舞台での登板を課題とした[16][17]。また34回2/3を投げて0勝2敗、防御率2.86を記録したものの奪三振が20個と少なかったため、奪三振数を次年度への課題に挙げた[14]。
2022年は、春季キャンプを一軍でスタートするとその後もほとんど一軍に帯同[18]。(オープン戦)では3試合の登板で0勝1敗1セーブ、防御率5.40だったが[19]、練習試合や春季教育リーグなどでは結果を残し[18]、3月22日に支配下登録された。背番号は50となった。5月26日の広島東洋カープ戦でプロ初勝利を挙げた[20]。
選手としての特徴
189cmの長身から最速151km/hのストレート、スライダー、カットボール、フォークを投じる[2][11]。スライダーは、武蔵在籍当時の監督の小林宏之に指導を受けた[2][6]。フォークの習得の手本としているのは、小沼と同じく育成出身で福岡ソフトバンクホークスの千賀滉大である[2]。
独立リーグ時代はスライダーやカットボールを決め球としていたが、プロ入り後は田村龍弘からの助言もありストレートとフォークを主体としている[17]。
人物
愛称は「おぬ」、「ハンチョウ」[21]。
入団したロッテの本拠地・ZOZOマリンスタジアムには高校野球引退後に友人とよく行き、ライトスタンドで応援していた[22]。
茨城在籍の2年間で、阪神タイガースの春季キャンプに打撃投手として参加した[11]。ティー打撃のボールを挙げる際は緊張して「ティー上げイップス」になり、糸井嘉男の顔面付近に投げ込んで空振りさせたこともある[11]。しかし2年目には福留孝介のティー打撃を専属で務め、NPBのことやピッチングのことを教わったという[8][11]。
詳細情報
年度別投手成績
年 度 | 球 団 | 登 板 | 先 発 | 完 投 | 完 封 | 無 四 球 | 勝 利 | 敗 戦 | セ 丨 ブ | ホ 丨 ル ド | 勝 率 | 打 者 | 投 球 回 | 被 安 打 | 被 本 塁 打 | 与 四 球 | 敬 遠 | 与 死 球 | 奪 三 振 | 暴 投 | ボ 丨 ク | 失 点 | 自 責 点 | 防 御 率 | W H I P |
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2022 | ロッテ | 21 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | .500 | 117 | 25.1 | 30 | 4 | 14 | 0 | 0 | 15 | 1 | 0 | 18 | 17 | 6.04 | 1.74 |
通算:1年 | 21 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | .500 | 117 | 25.1 | 30 | 4 | 14 | 0 | 0 | 15 | 1 | 0 | 18 | 17 | 6.04 | 1.74 |
- 2022年度シーズン終了時
年度別守備成績
- 2022年度シーズン終了時
記録
NPB
- 初記録
- 初登板:2022年3月30日、対福岡ソフトバンクホークス2回戦(ZOZOマリンスタジアム)、8回表に5番手で救援登板・完了、2回無失点
- 初奪三振:同上、9回表にジュリスベル・グラシアルから空振り三振
- 初ホールド:2022年4月27日、対東北楽天ゴールデンイーグルス5回戦(ZOZOマリンスタジアム)、11回表に7番手で救援登板、1回無失点
- 初勝利:2022年5月26日、対広島東洋カープ3回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)、4回裏に2番手で救援登板、2回1失点
独立リーグでの投手成績
年 度 | 球 団 | 登 板 | 勝 利 | 敗 戦 | セ 丨 ブ | 完 投 | 勝 率 | 投 球 回 | 打 者 | 被 安 打 | 被 本 塁 打 | 奪 三 振 | 与 四 球 | 与 死 球 | 失 点 | 自 責 点 | 暴 投 | ボ 丨 ク | 失 策 | 防 御 率 | W H I P |
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2017 | 武蔵 | 17 | 3 | 7 | 0 | 0 | .300 | 80.2 | 356 | 96 | 11 | 35 | 24 | 4 | 53 | 51 | 7 | 0 | 0 | 5.69 | 1.49 |
2018 | 27 | 3 | 5 | 0 | 0 | .375 | 77.0 | 364 | 98 | 5 | 49 | 31 | 4 | 71 | 52 | 6 | 0 | 3 | 6.08 | 1.68 | |
2019 | 茨城 | 21 | 3 | 14 | 0 | 3 | .176 | 137.0 | 598 | 144 | 11 | 94 | 40 | 9 | 70 | 56 | 5 | 0 | 0 | 3.68 | 1.34 |
2020 | 25 | 0 | 3 | 2 | 0 | .000 | 30.1 | 144 | 39 | 2 | 22 | 13 | 2 | 23 | 18 | 0 | 0 | 0 | 5.34 | 1.71 | |
通算:4年 | 90 | 9 | 29 | 2 | 3 | .237 | 325.0 | 1462 | 377 | 29 | 200 | 108 | 19 | 217 | 177 | 18 | 0 | 3 | 4.90 | 1.49 |
背番号
- 19(2017年 - 2018年)
- 41(2019年 - 2020年)
- 121(2021年 - 2022年3月21日)
- 50(2022年3月22日 - )
登場曲
- 「はじまりのうた」Little Glee Monster(2022年 - )
脚注
- ^ “ロッテ - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2022年11月15日閲覧。
- ^ a b c d e f “ロッテ育成2位小沼「楽しみ」小林宏之監督に師事も”. 日刊スポーツ. (2020年11月25日)2021年6月5日閲覧。
- ^ a b “小沼健太”. 週刊ベースボールonline. 2021年6月5日閲覧。
- ^ a b c “「石の上にも4年」 BC茨城・小沼健太が紆余曲折を経て育成2位でロッテへ”. BASEBALL KING (2020年10月27日). 2021年6月5日閲覧。
- ^ “早川隆久、島孝明らと戦国千葉で戦った小沼 健太(東総工)が地元・千葉ロッテから育成指名!長身を活かした投球で支配下狙う!”. 高校野球ドットコム (2020年10月27日). 2021年6月5日閲覧。
- ^ a b “ロッテ育成2位・小沼が今も守っている小林宏之氏からの教え”. BASEBALL KING (2021年2月8日). 2021年6月5日閲覧。
- ^ “NPB入りへ奮闘する独立L茨城の20歳右腕 ロッテから派遣の栃木・岡田コーチも評価”. Full-Count (2019年5月25日). 2021年6月5日閲覧。
- ^ a b c d e f g “小沼健太(BC茨城)、千葉ロッテマリーンズに入団!小林宏之氏、福留孝介選手ほか大勢の人への感謝の思い” (2020年12月18日). 2021年6月5日閲覧。
- ^ - ウェイバックマシン(2018年10月30日アーカイブ分)
- ^ “ロッテ育成2位・小沼健太(BCL・茨城/投手) 151キロ右腕の人生を変えた運命の視察試合”. 週刊ベースボール (2020年11月18日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ a b c d e f g “ロッテ育成2位小沼は阪神糸井を“空振り”させた男”. 日刊スポーツ. (2020年11月3日)2021年6月5日閲覧。
- ^ “ロッテドラ1・鈴木昭汰は「35」2位中森は「56」、新人9選手の背番号を発表”. Full-Count. 2020年12月29日閲覧。
- ^ “茨城アストロプラネッツの小沼選手、ロッテから育成枠で指名 球団初のNPB入り”. 水戸経済新聞. (2020年10月28日)2021年6月5日閲覧。
- ^ a b c “ロッテ育成・小沼、“奪三振”にこだわる!「防御率以上に大切にしないといけない」”. BASEBALL KING (2021年12月8日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ “2021年度 表彰選手 (イースタン・リーグ)”. 日本野球機構. 2022年3月22日閲覧。
- ^ “ロッテ小沼健太は現状維持 イースタンのセーブ王「濃い1年」も危機感”. 日刊スポーツ. (2021年12月8日)2022年3月22日閲覧。
- ^ a b “ロッテ・小沼健太、“意識”を変えた正捕手・田村からの助言”. BASEBALL KING (2021年7月15日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ a b “アピール続けるロッテの育成組 開幕前に支配下登録なるか?”. BASEBALL KING (2022年3月14日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ “ロッテの育成・小沼と佐藤奨が支配下選手登録!”. BASEBALL KING (2022年3月22日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ “ロッテが今季初の3カード連続の勝ち越し 3月に育成から昇格した小沼がプロ初勝利”. デイリースポーツ (2022年5月26日). 2022年5月26日閲覧。
- ^ “50 小沼 健太 選手名鑑2023”. 千葉ロッテマリーンズ. 2023年5月21日閲覧。
- ^ “「ロッテ 小沼」エゴサーチで心震える歓迎の言葉”. 日刊スポーツ. (2020年11月2日)2021年6月5日閲覧。