宇佐美 渉(うさみ わたる、11月14日[1] - )は、日本の漫画家。女性[1]。山口県出身[2]・在住[1]。血液型はO型[1]。イラストレーターの壱(いち)は姉。
概要
1997年、ヒット出版社『COMICミカエル』で成人向け漫画家としてデビュー。同年、ワニマガジン社『COMIC快楽天』第1回(新人漫画王決定戦)奨励賞受賞。
成人向け雑誌やゲームアンソロジーでの活動を経て、2000年代中盤からは幼年向け少女漫画風の絵柄を活かした美少女ゲームのコミカライズ専門になっていたが、原作の持ち味を活かしつつ、世界観を広げるエピソードをちりばめた作品に仕上げていた。
オリジナル作品は初単行本の『少女通信』以外、大半が成人向け雑誌掲載でありながら成年コミックマークが付いていないが、アダルト描写自体は存在している。また、いくつかの作品で世界観を共有していた。
コミックスのあとがき漫画やゲームエッセイコミックでは、丸っこいウサギ姿で自画像が描かれている。
美少女ゲーム業界が低迷期に入ったこともあり、2011年に秋田書店『チャンピオンRED いちご』で連載された『アクロウム・エチュード Canvas4』以降、商業漫画家としての活動は行っていない。
作品リスト
オリジナル作品
※特に断りの無いものはA5判。
- 『少女通信』 1998年7月発売、コアマガジン〈ホットミルクコミックス〉、ISBN (4-87734-194-3)
- 短編集。唯一の成人指定単行本。
- 『Heartfull. PINK(ハートフル ピンク)』 1999年9月発売、コアマガジン〈ハイパーホットミルクコミックス〉、ISBN (4-87734-295-8)
- 短編集。
- 『PRISM(プリズム)』 2000年5月発売、シュベール出版〈シュベールコミックス〉、ISBN (4-88332-196-7)
- 短編集。収録作品のうち「カノジョのお気に入り」(『RePrism』には収録されず)は『Pastel Colors』に話が繋がる。
- 『HAPPY COLOR』 2001年5月発売、ワニマガジン社〈ワニマガジンコミックス〉、ISBN (4-89829-437-5)
- 短編集。B6判。
- 『Pastel Colors(パステルカラーズ)』 2001年11月発売、シュベール出版〈零式コミックス〉、ISBN (4-88332-233-5)
- 「魔女っ子先生ぱすてるファルナ」を中心とした連作。表題は劇中に登場する魔法のステッキの名前(『ペンデルトーンズ』で判明)。ゲーム感想のエッセイ「うさみみげーむのーと」を収録。
- 『少女通信 The cutie girl network』 2002年1月31日発売[3]、コアマガジン〈ホットミルクコミックスEX〉、ISBN (4-87734-523-X)
- 旧版に一本追加した改訂版。B6判。
- 『はーとふるピンク』 2002年3月発売、シュベール出版〈零式コミックス〉、ISBN (4-88332-245-9)
- 『Heartfull. PINK』に1本追加した新装版。B6判。
- 『メイプル・フール・デイズ(Maple Fool Days)』 2002年5月発売、シュベール出版〈零式コミックス〉、ISBN (4-88332-253-X)
- 表題作品を中心とした短編集。「(COMIC零式)」などで断続的に連載されたゲームエッセイ「うさみみげーむのーと」は本作収録分で一旦終了するが、その後も作者のウェブページで細々と続いた。
- 『TWINS+』 2002年6月発売、シュベール出版〈零式コミックス〉、ISBN (4-88332-249-1)
- 表題作品を中心とした、妹・ロリ系の作品集。
- 『RePrism [RECYCLE PRISM](リプリズム)』 2004年1月発売、大都社〈ダイトコミックス〉、ISBN (4-88653-806-1)
- 『PRISM』の再録中心の短編集。『PRISM』収録作品のうち7本が共通で、5本がオミットされ4本が新たに追加(巻頭カラー漫画を含む)。B6判。
- 『ペンデルトーンズ』 原作:ゆずはらとしゆき、大都社〈ダイトコミックス〉、上下巻
- 『ペンデルトーンズ 咎人の星』 原作:ゆずはらとしゆき、一迅社〈IDコミックス REXコミックス〉、上下巻
単行本未収録
- ほしをつぐもの
コミカライズ
- 『(We Are-Cruel Angel's-)』 シナリオ:秋タカシ、メディアワークス『月刊電撃コミックガオ!』連載、〈電撃コミックス〉、全1巻
- 『(最終試験くじら Progressive C-side)』 原作:CIRCUS、角川書店『月刊コンプエース』連載、〈角川コミックス・エース〉、全1巻
- 『(Piaキャロットへようこそ!!G.P.)』 シナリオ:みさざきらん、秋田書店『チャンピオンRED いちご』、〈チャンピオンREDコミックス〉、全1巻
- 『(Canvas3 〜白銀のポートレート〜)』 シナリオ:雨野智晴、秋田書店『チャンピオンRED いちご』Vol.11予告編、VOL.12 - 17連載、〈チャンピオンREDコミックス〉、全1巻
- 『(車輪の国、向日葵の少女)』 原作:あかべぇそふとつぅ、アスキー・メディアワークス『月刊コミック電撃大王』2008年7月~2011年2月連載、〈電撃コミックス〉、全3巻
- 『Piaキャロットへようこそ!!4』 シナリオ:(稲村竜一)、秋田書店『チャンピオンRED いちご』VOL.17 - VOL.22連載、〈チャンピオンREDコミックス〉、全1巻
- 『アクロウム・エチュード Canvas4』 シナリオ:定池真実、秋田書店『チャンピオンRED いちご』Vol.23 - 28連載、未単行本化
アンソロジー
活動初期からスタジオDNA(一迅社)、宙出版、ラポートの美少女ゲームアンソロジーの常連執筆者だった。
- 『キミと出会えたこの場所 -Kanon傑作集-』 2004年8月18日発売[13]、宙出版〈ミッシィコミックス ツインハートコミックス〉、ISBN (4-7767-1365-9)
- 『幻想月光夜 -TYPE MOON傑作選-』 2005年1月17日発売[14]、宙出版〈ミッシィコミックス ツインハートコミックス〉、ISBN (4-7767-1513-9)
小説イラスト
脚注
出典
- ^ a b c d “usami_wataruさんのプロフィール”. はてな. 2022年4月25日閲覧。
- ^ “2010年2月6日 午前10時13分のTweet(宇佐美渉@usamiwataru)「@Shin_no_suke_K 山口出身でしたか! 私は産まれて以降ずーっと山口に住んでます。(以下略)」”. コアマガジン. 2022年4月25日閲覧。
- ^ “少女通信―The cutie girl network(宇佐美渉)”. コアマガジン. 2022年4月25日閲覧。
- ^ a b “『ペンデルトーンズ』が新装版になりました。 - ゆずはら置き場/パノラマ観光公社”. ゆずはらとしゆき. 2022年4月25日閲覧。
- ^ “「We Are-Cruel Angel’s-」 宇佐美 渉”. KADOKAWA. 2022年4月25日閲覧。
- ^ “「最終試験くじら Progressive C-side」 宇佐美 渉”. KADOKAWA. 2022年4月25日閲覧。
- ^ - ウェイバックマシン(2010年8月22日アーカイブ分)
- ^ - ウェイバックマシン(2010年4月12日アーカイブ分)
- ^ “「車輪の国、向日葵の少女 (1)」 宇佐美 渉”. KADOKAWA. 2022年4月25日閲覧。
- ^ “「車輪の国、向日葵の少女 (2)」 宇佐美 渉”. KADOKAWA. 2022年4月25日閲覧。
- ^ “「車輪の国、向日葵の少女 (3)」 あかべぇそふとつぅ”. KADOKAWA. 2022年4月25日閲覧。
- ^ - ウェイバックマシン(2010年12月26日アーカイブ分)
- ^ “キミと出会えたこの場所 〜Kanon傑作選〜”. 宙出版. 2022年4月25日閲覧。
- ^ “幻想月光夜 ―TYPE-MOON傑作選―”. 宙出版. 2022年4月25日閲覧。
- ^ “「Piaキャロットへようこそ!!2.3 告白の季節」 伊豆 平成”. KADOKAWA. 2022年4月25日閲覧。
- ^ “萌え体験告白集 おにいちゃん大好きForever”. 二見書房. 2022年4月25日閲覧。
- ^ “試作品少女 空想東京百景”. 二見書房. 2022年4月25日閲覧。
関連項目
外部リンク
- うさみみのーと - 個人ブログ
- 宇佐美渉 (@usamiwataru) - Twitter
- 宇佐美渉 - pixiv
- - ウェイバックマシン(2016年10月23日アーカイブ分) - 個人サイト(閉鎖済み)