この記事は(検証可能)な(参考文献や出典)が全く示されていないか、不十分です。(2014年2月) |
太陽面通過(たいようめんつうか)とは、ある天体にいる観測者から見て、見かけ上太陽の表面を別の天体が通過する現象である[1]。日面通過(にちめんつうか)や日面経過(にちめんけいか)、太陽面経過とも呼ばれる[2][3][4]。普通、地球から見て内惑星である水星または金星が太陽の表面を通過する現象のことを指す[1]。これは太陽と内惑星と地球が一直線に並んだときに見られるもので、地球では水星と金星でのみみられる天体現象である。水星、金星は太陽に比べ大きさがかなり小さいので小さな黒い点がゆっくり太陽の表面を移動していく形で観測される。
ヨハネス・ケプラーは、1627年に初めて金星の太陽面通過が1631年12月6日に起こると予想した(実際に起きたのは12月7日)。
金星の太陽面通過
金星の太陽面通過は122年、8年、105年、8年の周期でおきる。地球と金星の軌道の交差は6月と12月におきる。
水星の太陽面通過
水星の太陽面通過は、地球と水星の軌道が交差する5月と11月におきる。
宇宙船の太陽面通過
内惑星ではないが国際宇宙ステーションやスペースシャトル、スペースシャトルと修理の為捕捉されたハッブル宇宙望遠鏡が太陽面を通過する写真の撮影に成功した実例がある。
太陽系の主要な天体での太陽面通過
太陽面通過をする天体 | ||||||||
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水星 | 金星 | 地球 | 火星 | 木星 | 土星 | (天王星) | ||
観 測 者 の い る 天 体 | 金星 | 2016年12月17日 2022年7月2日 | ||||||
地球 | 2019年11月11日 2032年11月13日 | 2012年6月5日 2117年12月11日 | ||||||
火星 | 2015年4月15日 2023年10月25日 | 1998年8月21日 2030年8月19日 | 1984年5月11日 2084年11月10日 | |||||
木星 | 2018年1月12日 2023年9月16日 | 2012年9月20日 2024年5月25日 | 2014年1月5日 2026年1月10日 | 1939年11月8日 2040年7月7日 | ||||
土星 | 2012年9月21日 2027年7月22日 | 2012年12月21日 2028年1月14日 | 2020年7月20日 2049年7月16日 | 2008年5月16日 2024年5月17日 | BC86年9月16日 7541年3月17日 | |||
天王星 | 2021年10月14日 2022年1月10日 | 1987年3月22日 2028年9月22日 | 1988年6月20日 2024年11月17日 | 2020年11月12日 2059年6月26日 | 1914年5月2日 2714年10月24日 | BC4635年7月19日 2669年4月7日 | ||
海王星 | 1960年6月20日 2037年11月30日 | 1966年11月22日 2042年10月27日 | 2006年8月11日 2082年1月25日 | 1944年8月3日 2026年5月5日 | 1447年2月19日 2188年8月7日 | 88年4月25日 2061年5月29日 | ? 111551年8月16日 | |
冥王星 | 1949年5月2日 2031年5月14日 | 1937年2月21日 2022年5月6日 | 2018年1月13日 2178年1月12日 | 1934年10月5日 2183年7月12日 | 1771年5月22日 11688年3月15日 | BC2430年10月18日 39739年2月9日 | ? ? |
いずれも太陽面通過が開始する日付(UTC)。上段は前回、下段は次回の太陽面通過。強調は最も直近で起こる太陽面通過。紀元前はBC表記。
より詳しくは下記テンプレートや出典を参照。
その他の天体の太陽面通過
- (小惑星の太陽面通過)
- フォボスの太陽面通過
- ダイモスの太陽面通過
なお、かつて水星よりも内側の惑星ヴァルカンの実在が考えられていた時代には、これの存在を実証するには太陽面通過を捉える必要がある[7]といわれており、実際にヴァルカン発見を目的に太陽を観測する天文学者が存在していた。実際にはヴァルカンは存在しなかったが、この観測により近日点が太陽のすぐ近くにある小惑星や彗星がいくつか発見されている[8]ため、全くの無駄になったわけではなかった。
関連項目
出典
- ^ a b “世界大百科事典 第2版の解説 たいようめんつうか【太陽面通過 passage on solar disk】”. コトバンク. 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト. 2016年6月4日閲覧。
- ^ “2012年6月6日 ~21世紀最後の「金星の太陽面通過」~(国立天文台)”. 国立天文台. 2016年6月1日閲覧。
- ^ “大辞林 第三版の解説 にちめんけいか【日面経過】”. コトバンク. 三省堂. 2016年6月4日閲覧。
- ^ “デジタル大辞泉の解説 にちめん‐つうか〔‐ツウクワ〕【日面通過】”. コトバンク. 小学館. 2016年6月4日閲覧。
- ^ “水星が太陽を横切る現象、世界各地で観測 次は2032年”. AFP (2019年11月12日). 2019年11月12日閲覧。
- ^ Quarter Million Year Canon of Solar System Transits fourmilab
- ^ 仮のヴァルカンが実在するとしても太陽に近過ぎるため通常の観測は不可能と考えられていた。また皆既日食の発生中であれば観測可能と考えられ、皆既日食中にヴァルカンを狙って観測する者も存在したが、時期が限定されるためいつでもできるものではないのが難点であり、太陽が出ていればいつでも観測可能となる手段が必要だった。
- ^ 当時はヴァルカンと誤認され、後に別のものと実証された天体が複数存在する。