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天王星の衛星

本項では、天王星衛星(てんのうせいのえいせい)について述べる。

6 つの最大の衛星を持つ天王星。左から パックミランダアリエルウンブリエルチタニアオベロン
天王星の衛星 ポーシャ、クレシダ、オフィーリアが写っている(ボイジャー2号撮影)

21世紀初頭現在、天王星には27個の衛星と13本の環が発見されており、27個の衛星は全て命名されている。ただし環の挙動から、未知の衛星が存在しているかもしれないとの報告もある。

発見史

天王星の衛星は1787年、惑星本体の発見者でもあるウィリアム・ハーシェルによって最初の2個が発見された[1][2]。この時ハーシェルは「6個」の衛星を観測したが[3]、そのうち4個は恒星を誤認していた事が後に明らかとなった[4][5][6]。後にこの2個の衛星はウィリアム・ハーシェルの息子ジョン・ハーシェルにより、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『夏の夜の夢』に登場する妖精から、(ティタニアとオベロン)と命名された[7][8]

更に、1851年ウィリアム・ラッセルが2個の衛星を発見し、アリエルとウンブリエルと名付けた[9]1948年にはジェラルド・カイパーがミランダを発見している[10]

その後の天王星の衛星にはシェイクスピアかアレキサンダー・ポープの作品中の登場人物名がつけられている。

1985年から1986年にかけてボイジャー2号が天王星に到達し、新たに10個の衛星が発見された。このうちコーディリアオフィーリアはε環(当時発見されていた中では一番外側の環)を挟むように公転する、いわゆる羊飼い衛星である。

ペルディータ (S/1986 U 10) は、ボイジャー2号により1986年に撮影された写真の中から1999年にエリック・カルコシュカが発見したものの、その後の追試観測ができなかったため、衛星の一覧から一旦除かれていた。しかし、ハッブル宇宙望遠鏡による観測によって2003年9月3日に再発見され、衛星であると確認された。

1997年以降に多数発見された天王星の赤道面と無関係の軌道を持つ外周の衛星に関しては、順行軌道の衛星はマーガレットの1例だが『空騒ぎ』、他の逆行軌道の衛星は『テンペスト』の登場人物から命名されている。

1997年9月6日、ブレット・J・グラドマン、フィリップ・D・ニコルソン、ジョセフ・A・バーンズ、ジョン・J・カヴェラーズらがハッブル宇宙望遠鏡で2個の衛星を発見した。

1999年7月18日、グラドマン、カヴェラーズ、マシュー・J・ホルマン、ジャン=マーク・ペティット、ハンス・ショールらが3個の衛星を発見した。この時点で発見された衛星数は20個(前述のペルディータが発見されてからは21個)に達し、翌年以降に木星土星に多数の衛星が相次いで発見されるまでのわずかな期間ではあるが、天王星が太陽系で最多の衛星を持つ惑星とされていた[11]

2001年8月13日、ホルマン、カヴェラーズ、グラドマン、ダン・ミリサルェヴィクらが2個の衛星を発見した。また同じ日に撮影された写真から、2003年に新たな衛星が1個発見された。

2003年8月25日にマーク・R・ショワルターとジャック・J・リサウアーが2個、同8月29日にスコット・S・シェパードデビッド・C・ジューイットが1個の衛星を発見した。

2016年10月、ボイジャー2号が撮影した画像からのα環・β環の振る舞いの研究から、これまでに発見されたどの衛星よりも小さな未発見の衛星が2個存在する可能性が示唆された[12][13][14]。これによると、存在する可能性がある衛星の直径は 4~14 km と推定されている[12][13][14]

一覧表

天王星の衛星と環
名前 直径/幅 (km) 質量 (kg) 軌道傾斜角(度)[注釈 1] 離心率 軌道半長径 (km) 公転周期(日)[注釈 2] 発見年 由来[注釈 3]
(ζ環) 2,500 38,000から40,500 1986
(6環) ~ 10 41,840 1977
(5環) ~ 10 42,230 1977
(4環) ~ 10 42,580 1977
(α環) ~ 10 44,720 1977
(β環) ~ 10 45,670 1977
(η環) ~ 10 47,190 1977
(γ環) ~ 10 47,630 1977
(δ環) ~ 10 48,290 1977
VI コーディリア 40 ± 6 4.5×1016 0.085 ~ 0 49,770 0.335034 1986 リア王』リア王の三女[15]
(λ環) ~ 10 50,023 1986
(ε環) ~ 100 51,149 1977
VII オフィーリア 43 ± 8 5.4×1016 0.104 0.010 53,790 0.376400 1986 ハムレット』ハムレットの恋人[15]
VIII ビアンカ 51 ± 4 9.3×1016 0.193 0.001 59,170 0.434579 1986 じゃじゃ馬ならし』じゃじゃ馬カタリーナの妹[15]
IX クレシダ 80 ± 4 3.43×1017 0.006 ~ 0 61,780 0.463570 1986 トロイラスとクレシダ』ヒロイン[15]
X デズデモーナ 64 ± 8 1.78×1017 0.113 ~ 0 62,680 0.473650 1986 オセロ』オセロの妻[15]
XI ジュリエット 94 ± 8 5.57×1017 0.065 0.001 64,350 0.493065 1986 ロミオとジュリエット』ヒロイン[15]
XII ポーシャ 135 ± 8 1.68×1018 0.059 ~ 0 66,090 0.513196 1986 ジュリアス・シーザー』ブルータスの妻[15]
(ν環) 3,800 66,100から69,900 ?
XIII ロザリンド 72 ± 12 2.54×1017 0.279 ~ 0 69,940 0.558460 1986 お気に召すまま』公爵の娘[15]
XXVII キューピッド ~ 17.8 3.8×1015 ~ 0 ~ 0 74,800 0.618 2003 アテネのタイモン』妖精[15]
XIV ベリンダ 81 ± 16 3.57×1017 0.031 ~ 0 75,260 0.623527 1986 ポープの『髪盗人』ヒロイン[15]
XXV ペルディータ ~ 26.6 1.3×1016 ~ 0 ~ 0 76,420 0.638 1999
1986
冬物語』シチリア王女[15]
XV パック 162 ± 4 2.89×1018 0.319 ~ 0 86,010 0.761833 1985 夏の夜の夢』いたずら好きの妖精[15]
(μ環) 17,000 86,000から103,000 ?
XXVI マブ ~ 24.8 1.0×1016 ~ 0 ~ 0 97,734 0.923 2003 ロミオとジュリエット』妖精の女王[15]
V ミランダ 471.6 ± 1.4 (6.6 ± 0.7) ×1019 4.338 0.001 129,390 1.413479 1948 テンペスト』ミラノ大公プロスペローの娘[15]
I アリエル 1157.8 ± 1.2 (1.35 ± 0.12) ×1021 0.041 0.001 191,020 2.520379 1851 ポープの『髪盗人』空気の精霊[15]
II ウンブリエル 1169.4 ± 5.6 (1.17 ± 0.13) ×1021 0.128 0.004 266,300 4.144177 1851 ポープの『髪盗人』土の精霊[15]
III チタニア 1577.8 ± 3.6 (3.53 ± 0.09) ×1021 0.079 0.001 435,910 8.705872 1787 夏の夜の夢』妖精の女王。オベロンの妃[15]
IV オベロン 1522.8 ± 5.2 (3.01 ± 0.07) ×1021 0.068 0.001 583,520 13.463239 1787 『夏の夜の夢』妖精の王[15]
XXII フランシスコ ~ 12 1.3×1015 145.2 0.146 4,276,000 -266.6 2001 『テンペスト』君主[15]
XVI キャリバン ~ 98 7.3×1017 140.9 0.159 7,231,000 -579.7 1997 『テンペスト』野蛮な男[15]
XX ステファノー ~ 20 6×1015 144.1 0.229 8,004,000 -677.4 1999 『テンペスト』飲んだくれの執事[15]
XXI トリンキュロー ~ 10 7.5×1014 167.1 0.220 8,504,000 -759.0 2001 『テンペスト』道化師[15]
XVII シコラクス ~ 190 5.4×1018 159.4 0.522 12,179,000 -1288.3 1997 『テンペスト』魔女[15]
XXIII マーガレット ~ 11 1.3×1015 56.6 0.661 14,345,000 1694.8 2003 空騒ぎ』主人公の使用人[15]
XVIII プロスペロー ~ 30 2.1×1016 152.0 0.445 16,256,000 -1977.3 1999 『テンペスト』ミラノ大公[15]
XIX セティボス ~ 30 2.1×1016 158.2 0.591 17,418,000 -2234.8 1999 『テンペスト』キャリバンの崇拝する神[15]
XXIV ファーディナンド ~ 12 1.3×1015 169.8 0.368 20,901,000 -2823.4 2001 『テンペスト』ナポリ王子。ミランダの恋人[15]

脚注

注釈

  1. ^ 天王星の自転軸と衛星の公転軸のなす角。
  2. ^ 軌道周期が - と表示されている衛星は、天王星の自転に対して逆行している。
  3. ^ 作者名が記されていない作品は、全てシェイクスピアによる作品である。

出典

  1. ^ Herschel, W. S. (1787). “An Account of the Discovery of Two Satellites Revolving Round the Georgian Planet”. Philosophical Transactions of the Royal Society of London 77: 125–129. doi:10.1098/rstl.1787.0016. JSTOR 106717. 
  2. ^ Herschel, W. S. (1 January 1788). “On the Georgian Planet and Its Satellites”. Philosophical Transactions of the Royal Society of London 78: 364–378. Bibcode: 1788RSPT...78..364H. doi:10.1098/rstl.1788.0024. 
  3. ^ Herschel, William, Sr. (1798-01-01). “On the Discovery of Four Additional Satellites of the Georgium Sidus. The Retrograde Motion of Its Old Satellites Announced; And the Cause of Their Disappearance at Certain Distances from the Planet Explained”. Philosophical Transactions of the Royal Society of London 88: 47–79. Bibcode: 1798RSPT...88...47H. doi:10.1098/rstl.1798.0005. 
  4. ^ Struve, O. (1848). “Note on the Satellites of Uranus”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 8 (3): 44–47. Bibcode: 1848MNRAS...8...43L. doi:10.1093/mnras/8.3.43. 
  5. ^ Holden, E. S. (1874). “On the inner satellites of Uranus”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 35: 16–22. Bibcode: 1874MNRAS..35...16H. doi:10.1093/mnras/35.1.16. 
  6. ^ Lassell, W. (1874). “Letter on Prof. Holden's Paper on the inner satellites of Uranus”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 35: 22–27. Bibcode: 1874MNRAS..35...22L. doi:10.1093/mnras/35.1.22. 
  7. ^ Lassell, William (1851-12). “Letter from William Lassell, Esq., to the Editor”. Astronomical Journal 2 (33): 70. Bibcode: 1851AJ......2...70L. doi:10.1086/100198. 
  8. ^ Lassell, W. (1852). “Beobachtungen der Uranus-Satelliten” (German). Astronomische Nachrichten 34: 325. Bibcode: 1852AN.....34..325.. 
  9. ^ Lassell, W. (1851). “On the interior satellites of Uranus”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 12: 15–17. Bibcode: 1851MNRAS..12...15L. doi:10.1093/mnras/12.1.15. 
  10. ^ “Otto Struve Telescope”. MacDonald Observatory (2014年). 2014年10月21日閲覧。
  11. ^ 「最大の衛星数をほこる青緑色の天王星」ニュートン(1999年10月号)、pp.64-65[1]
  12. ^ a b “天王星に未発見の衛星の存在を示唆 - アストロアーツ”. アストロアーツ (2016年10月25日). 2019年1月20日閲覧。
  13. ^ a b “News | Uranus May Have Two Undiscovered Moons”. ジェット推進研究所 (2016年10月21日). 2019年1月20日閲覧。
  14. ^ a b Chancia, R. O.; Hedman, M. M. (2016). “ARE THERE MOONLETS NEAR THE URANIAN α AND β RINGS?”. The Astronomical Journal 152 (6): 211. arXiv:1610.02376. doi:10.3847/0004-6256/152/6/211. ISSN 1538-3881. 
  15. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa “Planetary Names:Planet and Satellite Names and Discoverers”. 国際天文学連合. 2013年12月12日閲覧。

参考文献

  • 「太陽系はここまでわかった」リチャード・コーフィールド著、水谷淳訳、文芸春秋、2008年
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