在日インド人(ざいにちインドじん)は、日本に一定期間在住するインド国籍の人である。日本に帰化や亡命した人(印僑)、およびその子孫のことをインド系日本人と言う。
統計
日本の法務省の在留外国人統計によると、2022年6月末時点で在日インド人は40,752人である[1][2]。
- 在留資格別(6位まで)
- 都道府県別(9位まで)
順位 | 都道府県 | 人数 |
---|---|---|
1 | 東京 | 15,591 |
2 | 神奈川 | 6,431 |
3 | 千葉 | 2,065 |
4 | 埼玉 | 1,872 |
5 | 茨城 | 1,671 |
6 | 兵庫 | 1,514 |
7 | 大阪 | 1,483 |
8 | 愛知 | 1,190 |
9 | 栃木 | 1,061 |
概要
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2008年の時点で、在日インド人の多くは、IT関係の技術者とその家族である。特に、東京都江東区や江戸川区に多く、地下鉄東西線の西葛西駅を中心とした西葛西地域がインド人コミュニティーの一大中心地となっているが、永住者は少なく一時滞在者が多い。一方、神戸には明治時代からインド人移民コミュニティが存在し、既に3世、4世の時代へ突入しており日本国籍を保持している人が多く、永住者が中心である。このように、日本のインド人コミュニティーは大きく二つに分かれている。
歴史
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明治時代以降、貿易港となった神戸と横浜にインド人貿易商が住み着くようになった。関東大震災後、横浜のインド人達は神戸へ移住し、日本のインド人コミュニティーは神戸に集中するようになった。主に繊維を商う(シンド人)、雑貨や自動車部品を商うパンジャーブ人、真珠を商う(グジャラート人)などが日本と世界を結ぶ貿易商として活動していた。1935年には神戸モスクがインド人ムスリムによって建立されるなど、インド人街が形成された。現在、神戸にはモスクの他、ヒンドゥー教やシク教、ジャイナ教の寺院、インド食材屋、インド料理屋などが立ち並んでおり、日本の印僑の中心地となっている。
2000年代
2000年代に入ると、2000年問題のためインド人IT技術者のビザ発給条件が大幅に緩和され、多くのインド人が訪日するようになり、東京にもインド人コミュニティーが誕生した。特に江戸川区や江東区に多く、この2区には東京都内のインド人の4割が集中している。江戸川区には1990年までインド人居住者はは58人だったが、2006年には東京都で最もインド人が多い区となり、2012年には1,959人まで急増した[3]。
2010年代
2010年にインドの海外出稼ぎ労働者はアラブ首長国連邦や米国、サウジアラビアなどから本国に550億ドル(1位)を送金した[4]。
学校
日本国内に在日インド人向けの学校が数校あり、一部では日本人も受け入れている。
- (インディア・インターナショナルスクール・イン・ジャパン)(江東区) (India International School in Japan)
- (グローバル・インディアン・インターナショナルスクール)(江戸川区)(Global Indian International School, Tokyo Campus)
- インディア・インターナショナルスクール・イン・ジャパン横浜校(横浜市)
在日インド人・インド系日本人一覧
- A.M.ナイル・・・インド独立運動家。日本初のインド料理専門店ナイルレストランを経営した実業家。故人。
- アナスタシア・マルフォートラ・・・プロテニス選手。父がインド系イギリス人。
- アーリア・ナーガルジュン・・・日系人僧侶。1988年、インド国籍を取得。
- 和泉新・・・サッカー選手。父がインド人。
- 兼高かおる・・・神戸出身。父がインド人。
- G. M. ナイル・・・A.M.ナイルの次男で、ナイルレストランを経営した実業家。テレビタレント。
- Pico Iyer, 奈良県に住まいの小説家と随筆家。
- ダース・ローマシュ匡・・・プロ野球選手。父がインド人
- グローバー義和・・・ミュージシャン。父がインド人。
- チャダ・・・インド出身の演歌歌手・実業家
- サニー・フランシス・・・インド出身のタレント・実業家
- (プラシャント・パルデシ)・・・国立国語研究所 言語対照研究系 教授
- 真理アンヌ・・・役者・タレント。父がインド人。
- 村上世彰・・・投資家。父がインド人と台湾人のハーフ。
- プラニク・ヨゲンドラ(よぎ)・・・江戸川区区議、2019年の江戸川区議会選挙で初当選[5][6][7]。
- ラース・ビハーリー・ボース・・・中村屋のボースとして知られるインド独立運動家。故人。
- RENA・・・神戸出身のモデル。父がインド人。
脚注
注釈
- ^ 外国料理の調理師など。
出典
- ^ a b [1]
- ^ a b [2]
- ^ 小林明 (2014年7月25日). “なぜ東京・江戸川区にインド人村が誕生?”. 日本経済新聞 2014年8月30日閲覧。
- ^ “Migration and Remittances Factbook 2011”. 世界銀行 (2010年). 2015年11月29日閲覧。
- ^ インド出身のプラニク氏、東京都江戸川区議選で当選 - 産経ニュース
- ^ 初のインド系区議よぎ氏はなぜTOKYOで政治家を志したのか|日刊ゲンダイDIGITAL
- ^ “41-year-old man becomes first Indian to win an election in Japan”. India Today (2019年4月23日). 2019年4月24日閲覧。
参考文献
関連項目
外部リンク
- 在日インド人社会の研究者のためのブログ