和気駅(わけえき)は、岡山県和気郡和気町福富にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)山陽本線の駅である。駅番号はJR-S09。
概要
1991年までは、同和鉱業片上鉄道との接続駅であった。 当駅構内には、運転取り扱い業務に携わるJR西日本岡山支社管内の社員の訓練を行う「岡山総合実設訓練センター」がある[5]。
歴史
- 1891年(明治24年)3月18日:山陽鉄道 三石駅 - 岡山駅間の開通と同時に開業[1][6]。
- 1906年(明治39年)12月1日:山陽鉄道の国有化により官設鉄道の駅となる[1]。
- 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定。山陽本線の所属となる。
- 1923年(大正12年)1月1日:片上鉄道(後の同和鉱業片上鉄道)の駅が開業。
- 1971年(昭和46年)8月15日:貨物の取扱を廃止[1]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、山陽本線の駅はJR西日本の駅となる[1]。
- 1991年(平成3年)7月1日:同和鉱業片上鉄道が廃止。
- 2007年(平成19年) 9月1日:ICカード「ICOCA」の利用が可能となる(岡山方面のみ、姫路方面は2018年9月15日から)。
- 2019年(平成31年・令和元年)
- 2020年(令和2年)9月:駅ナンバリングが導入され、使用を開始[8][9]。
駅構造
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを持つ地上駅。駅舎は1番のりば(上り本線)側にあり、島式の2番のりば(中線)・3番のりば(下り本線)へは神戸方に設けられている跨線橋(階段のみ)で連絡している。また駅構内の下関方には保線基地の備前保線区和気管理室が設けられている[10]。
かつては3番線南側の国鉄(JR西日本)構内に側線2本があり、その南側の同和鉱業構内に片上鉄道線の島式ホームが1面設けられていて(4・5・6番のりば。「6番のりば」は5番のりばの柵原方にホームを切り欠いて設置)、下関・柵原方の地下連絡通路で国鉄側の各ホームと結ばれていた。また片上鉄道ホーム南側には片上鉄道線の側線群があり、さらに柵原方には1960年代に整備された片上鉄道の貨物ヤードが設けられていた[11]。
片上鉄道廃止後、鉄道施設はすべて撤去され、片上鉄道旧構内や貨物ヤード跡は岡山県道703号備前柵原自転車道線(片鉄ロマン街道)のほか、和気町がDOWAホールディングスから土地を賃借する形で2009年、駐輪場、駐車場、ロータリーを整備した[12]。またホーム地下連絡通路は山陽本線ホームの階段部を埋め戻して閉鎖した上で、旧片上鉄道ホーム開口部を駅南側出入口とし、駅本屋横に北側出入口を新設した歩行者・自転車用地下道に転用された[12]。
このほか山陽本線と片上鉄道線の間にあったJR側の側線跡には2001年、模擬踏切や信号機を備えた訓練線2線を持つ岡山総合実設訓練センターが整備されている[13]。
ICカードICOCAの利用が可能。
のりば
- 上り本線は1番のりば、下り本線は3番のりばである。なお、2番のりばは上下共用の待避線(中線)である。当駅発着分に使われる。
ホーム(2007年4月)
片上鉄道ホーム(4・5・6番のりば、1981年頃)
利用状況
近年の1日平均(乗車人員)は以下の通りである[14]。
乗車人員推移 | |
---|---|
年度 | 1日平均人数 |
1999 | 1,721 |
2000 | 1,745 |
2001 | 1,689 |
2002 | 1,660 |
2003 | 1,622 |
2004 | 1,559 |
2005 | 1,434 |
2006 | 1,410 |
2007 | 1,407 |
2008 | 1,396 |
2009 | 1,361 |
2010 | 1,343 |
2011 | 1,322 |
2012 | 1,344 |
2013 | 1,390 |
2014 | 1,361 |
2015 | 1,399 |
2016 | 1,372 |
2017 | 1,371 |
2018 | 1,341 |
2019 | 1,355 |
2020 | 1,083 |
2021 | 1,063 |
駅周辺
- 和気町役場
- 岡山県備前県民局東備地域事務所
- 備前警察署和気駅前交番
- 和気公共職業安定所
- 和気労働基準監督署(ハローワーク和気)
- 岡山県立和気閑谷高等学校
- 和気郵便局
- 本荘郵便局
- 中国銀行和気支店
- 日生信用金庫和気支店
- 百菜市場和気店
- 国道374号
- 岡山県道・兵庫県道96号岡山赤穂線
- 岡山県道181号和気停車場線
- 岡山県道703号備前柵原自転車道線(片鉄ロマン街道)
バス路線
隣の駅
かつて存在した路線
脚注
- ^ a b c d e 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、221頁。ISBN (978-4-533-02980-6)。
- ^ 『学研の大図鑑 JR全駅・全駅舎西日本編(JR東海・JR西日本・JR四国・JR九州)』学習研究社、2004年4月30日、122頁。
- ^ (プレスリリース)西日本旅客鉄道、2019年5月9日。 オリジナルの2019年5月10日時点におけるアーカイブ2021年12月29日閲覧。 。
- ^ a b c (PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道岡山支社、2018年12月21日。 オリジナルの2019年1月7日時点におけるアーカイブ2020年12月23日閲覧。 。
- ^ 岡山総合実設訓練センターで津波対応訓練を実施しました - JR西日本
- ^ 『JR全駅ものしりガイド』185頁
- ^ a b “和気駅 駅情報:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2018年12月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月23日閲覧。
- ^ 岡山・福山エリア 8路線82駅への「駅ナンバー」の導入について - 西日本旅客鉄道、2020年7月28日、2020年7月28日閲覧。
- ^ 岡山・福山エリアの主な路線に「路線記号」「ラインカラー」を導入します - 西日本旅客鉄道、2015年9月17日、同日閲覧。
- ^ 池内三津喜、高尾賢一、辰己新太郎「軌きょう剛性増加によるレール張出し防止手法の検討」、『土木学会第70回年次学術講演会』、2015年9月、公益社団法人土木学会
- ^ 小学館『国鉄全線各駅停車・9 山陽・四国670駅』(1983年12月)p.33
- ^ a b 「和気に来月1日 駅南駐車場オープン」『山陽新聞』2009年2月27日付朝刊16版26面、山陽新聞社
- ^ 「JR和気駅に訓練センター完成 緊急事故などに備え」『読売新聞』大阪朝刊2001年3月9日付31面、読売新聞大阪本社
- ^ “岡山県統計年報”. 岡山県. 2023年3月29日閲覧。
関連記事
外部リンク
- 和気駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道