原 哲男(はら てつお、1934年(昭和9年)3月21日 - 2013年(平成25年)1月11日)は、日本のお笑い芸人、俳優。本名:柳原 哲也。吉本興業所属。
来歴・人物
熊本県熊本市上近見町に生まれる。九州学院高等学校卒業後、剣戟の「富士川昇一座」に入って、九州を巡業する。また「島陽之助一座」にも籍を置いた。
1953年(昭和28年)、大阪に出て、「堀江洋子一座」に入る。その後、ストリップ劇場のコメディアンに転向して、新世界のジャンジャン横丁にあった「温泉劇場」などに出演していたが、生活に困窮し、堀江洋子一座で一緒で「島陽之助一座」にいたころからの旧知の島田洋之介に誘われ1963年(昭和38年)、吉本興業に入社する。
以後、吉本新喜劇で活躍、1969年(昭和44年) には座長に就任、『てなもんや三度笠』では、毎回CM時に藤田まこと、白木みのると掛け合いで登場し、レギュラー出演していた。新喜劇では四角い顔と黒い丸ぶち眼鏡、鼻ひげのイメージから「カバ」の愛称で親しまれ、「誰がカバやねん!」のギャグで知名度を上げた、これ以外のギャグでは「死なん程度に殺したる」などで笑いを誘った。
1983年に大阪市天王寺動物園のカバが出産した際、名前を一般公募したところ圧倒的多数で「テツオ」に決まったことはよく知られている[1]。なお出産直後に父親が死亡、その後テツオが母親と交尾するところが目撃された。テツオは現在も天王寺動物園で健在である。
1990年に新喜劇を脱退。以降、『部長刑事』や『てなもんや三度笠』時代から親交があった藤田まことの作品などのドラマに出演し、幅広い活躍をした。その一方、新喜劇退団後も、朝日放送で毎週日曜日に放送されていた『日曜笑劇場』に、ゲストとして出演や地方公演での新喜劇出演などをした。
2013年1月11日、肝がんのため大阪府堺市の病院で死去[2]。78歳没。
新喜劇の役柄では三枚目を演じていたが、実際には自らを二枚目だと思っており、動物に似ている芸能人というテレビ番組の企画で、カバに似ている芸能人としてオファーを受けた際には「あれは舞台での設定の話や。」と言って断るなど、プライベートではカバに似ているといわれるのを嫌悪していたという[3]。
出演
テレビ番組
- アフリカの夜(フジテレビ系)
- ナニワ金融道5(フジテレビ系)
- 夫婦漫才(TBS系)
- 新・部長刑事アーバンポリス24(朝日放送)
- よしもと新喜劇(毎日放送)
- 日曜笑劇場(朝日放送)
- 夫婦旅日記 さらば浪人 第19話「ひょうたんから駒の物語」(1976年、フジテレビ系)
- 京都殺人案内(1982年、朝日放送)
- 必殺仕切人 第17話「もしも江戸で占いブームが起こったら」(1984年、朝日放送・松竹)
- 必殺仕事人V・激闘編 第7話「主水、正月もまたイジメられる」(1986年、朝日放送・松竹) - 佐吉 役
- (大岡越前 第9部) 第25話「怨みを買った男」(1986年4月14日 TBS・C.A.L) - 三河屋 役
- 剣客商売(フジテレビ系)
- 純ちゃんの応援歌 - 村山浩三 役
- いのち草(1990年、よみうりテレビ系)
- 鬼平犯科帳 第2シリーズ 第3話「白い粉」(1990年、フジテレビ系)
- (和宮様御留)(1991年、テレビ朝日系) - 源太 役
- (新選組血風録)(1998年、テレビ朝日系)
- (水戸黄門 第28部) 第17話「暴れん坊は紀州の若様 -京都-」(2000年7月10日 TBS・C.A.L) - 居酒屋の親父 役
- はるちゃん6(2002年東海テレビCX系)
- 盤嶽の一生 第6話「流れ者」(2002年、フジテレビ)-客
- はぐれ刑事純情派 第16シリーズ 第22話「安浦刑事が殴った女」(2003年、テレビ朝日 / 東映) - 園山二郎 役[4]
ラジオ番組
CM
- 前田製菓 - 『てなもんや三度笠』番組内のCM(白木みのると共演したものもある)。
- オリバーソース - 「そーすか(「ソース」と「そうですか」を掛けた駄洒落)」の決め台詞でも有名。
- 武田薬品工業 - アーノルド・シュワルツェネッガーとアリナミンVのCMで共演したことがある。