『勝利の女神:NIKKE』(しょうりのめがみ ニケ、GODDESS OF VICTORY: NIKKE)は、大韓民国のSHIFT UPが開発するスマートフォンゲーム[5][6]。本編には一部アニメーションやSpineといったアニメーションツールが使用されている[7][8]。
ジャンル | RPG |
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対応機種 | iOS Android |
開発元 | SHIFT UP |
発売元 | Level Infinite |
プロデューサー | キム・ヒョンテ[1][2] |
ディレクター | ユ・ヒョンソク[3] |
美術 | キム・ヒョンテ |
人数 | 1人 |
発売日 | 2022年11月4日[4] |
謎の生命体「ラプチャー」に占拠された地上を奪還するために戦う少女型のヒューマノイド「NIKKE」(ニケ)が物語の主題となる[9]。
ストーリー
遥か未来の地球。突如出現した機械生命体「ラプチャー」の侵攻に人類は成す術無く敗北。人類は地下都市「アーク」に避難し、辛うじて絶滅の危機から脱する事ができた。各大企業が台頭した協議制政府「新政府」は地上を奪還するためにヒューマノイド「ニケ」を開発し、指揮官の指揮の下で戦線で戦うのだった。
開発
本作はSHIFT UP社内コンペで1位を獲得した企画の製品化であり、企画時点ではファーストパーソン・シューティングゲームだったが、キャラクターの後姿をしっかり見せたいということで、サードパーソン・シューティングゲームに変更された[10][11]。また、キャラクターとフィールドを同時に見られるようにするため、画面構成は縦型となった[10]。
キムはIGNの葛西祝とのインタビューの中で、企画当時『Gears of War』に注目しており、同作における障害物に隠れて射撃するポーズを本作に取り入れたいと思ったと話している[11]。インタビューアーの葛西は、キャラクターの後姿をみせるという画面構成から尻へのこだわりの強さを感じたと話す一方、キムが『Gears of War』をヒントにしたと回答して以降は、「でも考えてみたら、あのシリーズのマーカスやドムの力強さはどこかキムさんの描くキャラクターの体幹の強さに共通するものがあるように思えてきました。」と述べ、尻の解釈も変わりそうだと述べている[11]。
開発が始まったころ、キム・ヒョンテはプロデュースとキャラクター全般のビジュアルを手掛けていたが、のちにエグゼクティブプロデューサーとしてプロジェクト全般の管理を担っている[10]。
本作は、キムが過去に手掛けた『デスティニーチャイルド』で培った2Dアニメーションの技術を発展させており、キム・ヒョンテはファミ通とのインタビューの中で、本作を『デスティニーチャイルド』の精神的続編と位置付けている[10]。
より自由な動きの表現の獲得や、開発人材の募集の容易さから、本作ではSAIというツールが用いられている。キムはこのツールを用いたことで射撃の動きなどにキャラクターの個性を出すことができたと述べている[10]。
たとえば、シュガーというキャラクターの場合、バイクマニアという設定を反映して、バイクの背後から射撃を行うという動作が取り入れられている[10]。
セッティング
ポストアポカリプスを題材とした理由について、キムは自分自身がそのセッティングにあこがれていることに加え、社内に廃墟好きが多かったためであるとファミ通とのインタビューの中で回答すると同時に、少女が世界を救うために戦うという荒唐無稽なストーリーは世界のひとつでも滅ぼさないと説得力が出ないと思っているとも述べている[10]。 また、ディレクターのヒョンソク・ユーは、極端な環境に置かれることでキャラクターの感情や個性を最大化しやすいという利点があると4Gamer.netとのインタビューの中で述べている[12]。
反応
2022年10月5日に、本作の事前登録者数が250万に達した[13]。また、リリースしてから約1ヶ月で1億ドル以上の収益を上げている。主な収益を上げた国は日本、韓国、アメリカからであった[14]。
脚注
出典
- ^ “新作スマホゲー『勝利の女神:NIKKE』事前DLがスタート。美少女ヒューマノイドたちが滅亡寸前の世界の奪還を目指すガンガールRPG”. ファミ通 (2022年11月3日). 2022年11月3日閲覧。
- ^ https://dualshockers.com/project-eve-nikke-goddess-victory-trailer/
- ^ “『勝利の女神:NIKKE』の洗練された“後姿”の開発裏話から『Stellar Blade』のSIEに怒られそうな新情報まで、キム・ヒョンテ氏に直撃!話題のAI絵師についてプロの意見も聞いてみた”. イード (2022年9月29日). 2022年11月3日閲覧。
- ^ “Level Infinite、『勝利の女神:NIKKE』を11月4日に正式サービス開始 本日より事前ダウンロードが可能に!”. ゲームビズ (2022年11月3日). 2022年11月3日閲覧。
- ^ “《勝利女神:妮姬》11月4日正式上線,預約獎勵角色「迪塞爾」資訊與PV釋出”. 4Gamers (2022年10月12日). 2022年11月3日閲覧。
- ^ “Tencent takes a stake in Korean studio behind Goddess of Victory: Nikke” (英語). South China Morning Post (2022年12月19日). 2023年1月6日閲覧。
- ^ “目のやり場に困っちゃう! ムチムチなキャラクター満載の「勝利の女神:NIKKE」プレイレポート”. インプレス (2022年11月3日). 2022年11月3日閲覧。
- ^ “工数を度外視してでも“差別化”を…『勝利の女神:NIKKE』の飽くなき挑戦”. 2023年2月21日閲覧。
- ^ “『勝利の女神:NIKKE』を遊んだ感想は…作り込みがヤバイ!! バトル、女の子、やり込み要素、いずれも高評価”. KADOKAWA (2022年10月28日). 2022年11月3日閲覧。
- ^ a b c d e f g “『勝利の女神:NIKKE』キム・ヒョンテ氏が生み出す美少女ヒューマノイドの“後ろ姿”を魅力的に見せる新作スマホゲーム。ゲーセンのガンシューティングに近いプレイ感覚に”. ファミ通.com (2022年3月7日). 2022年11月5日閲覧。
- ^ a b c キム・ヒョンテ『韓国を代表するイラストレーター、キム・ヒョンテ氏インタビュー『勝利の女神:NIKKE』から新作『Stellar Blade』に至る過去20年以上の画業で変わっていったもの』(インタビュアー:葛西祝)、2022年10月3日2022年11月5日閲覧。 。
- ^ “[TGS2022]「勝利の女神:NIKKE」ディレクターインタビュー。社内コンペをきっかけに,キム・ヒョンテ氏が発想し,SHIFT UPが作品にした”. 4Gamer.net. Aetas (2022年9月20日). 2022年11月5日閲覧。
- ^ “「勝利の女神:NIKKE」の事前登録者数がグローバルで250万人を突破。SRキャラ“エーテル”と合計3000個のジュエルをリリース時に配付へ”. 4Gamer.net (2022年10月5日). 2022年11月3日閲覧。
- ^ “Tencent takes a stake in Korean studio behind Goddess of Victory: Nikke” (英語). South China Morning Post (2022年12月19日). 2023年1月6日閲覧。
外部リンク
- 公式ウェブサイト