初沢城(はつざわじょう)は、現在の東京都八王子市初沢町にあった中世の日本の城(山城)である。別名を、椚田城(くぬぎだじょう)・高乗寺城(こうじょうじじょう)という。東京都指定史跡[1]。
歴史・沿革
鎌倉時代に片倉城に在城していた高乗寺開祖の長井氏によって築城されたとも伝わるが、諸説ある。『新編武蔵風土記稿』によれば、鎌倉幕府初期の御家人で武蔵七党の横山党の一族・(椚田氏)の居城と推測されている[2]。
長井氏は鎌倉幕府初期の重臣・大江広元を祖先に持ち、横山党が1213年(建暦3年)和田合戦で滅亡すると、同地は大江氏に与えられた。長井氏は扇谷上杉氏の傘下となる。1504年(永正元年)、扇谷上杉軍が山内上杉軍を破った立河原の戦いの際、落城した扇谷上杉方の椚田塁に比定される。後北条時代、八王子城の出城の一つとされ、1590年(天正18年)の豊臣秀吉による(八王子城攻め)で、落城とともに初沢城も落城、廃城となった。
現在はハイキングコースとして整備され、東京都の指定史跡である。
考古資料
遺構
観光
アクセス
脚注
- ^ 「東京都文化財情報データベース」東京都公式HP
- ^ 新編武蔵風土記稿 上椚田村 城墟.
参考文献
- 「上椚田村 高乗寺 城墟」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ102下多磨郡ノ14下、内務省地理局、1884年6月。(NDLJP):763990/110。
関連項目
- (日本の城一覧)
- (東京都指定文化財一覧)