十国鋼索線(じゅっこくこうさくせん)は、静岡県田方郡函南町の十国峠山麓駅から十国峠山頂駅に至る、十国峠株式会社が運営するケーブルカー路線である。「箱根 十国峠パノラマケーブルカー」あるいは「十国峠ケーブルカー」とも呼ばれる。
十国鋼索線 | |
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十国峠ケーブルカーの車両 (2010年5月 伊豆箱根鉄道時代) | |
概要 | |
通称 | 箱根 十国峠パノラマケーブルカー 十国峠ケーブルカー |
種別 | 鋼索鉄道 |
起終点 | 起点:十国峠山麓駅 終点:十国峠山頂駅 |
駅数 | 2駅 |
運営 | |
開業 | 1956年10月16日 |
所有者 | 駿豆鉄道→伊豆箱根鉄道 →十国峠(富士急行グループ) |
運行方法 | 単線2両交走式 |
使用車両 | 車両の節を参照 |
路線諸元 | |
路線総延長 | 0.3 km (0.19 mi) |
軌間 | 1,435 mm (4 ft 8 1⁄2 in) |
最高地点 | 高低差:101 m[1] |
(最急勾配) | 408 ‰[2] (22°11′) |
停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(凡例)
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2021年11月までは西武グループの伊豆箱根鉄道株式会社が運営していたが、同年12月に会社分割により十国峠株式会社の運営となり[3]、2022年2月から富士急行グループに移った[4]。
概要
箱根と伊豆を結ぶ静岡県道20号熱海箱根峠線(十国峠ドライブウェー)の途中にある無料休憩所「森の駅 箱根十国峠(旧・十国峠レストハウス)」の施設内に設けられた十国峠山麓駅と、展望台のある十国峠山頂駅を結んでいる[5]。十国峠山頂駅は函南町と熱海市の境にあり、十国五島(伊豆・相模・駿河・遠江・甲斐・安房・上総・下総・武蔵・信濃、大島・新島・神津島・三宅島・利島[6][7])を展望できるといわれる標高766 mの日金山の山頂、十国峠へと登ることができ、気象条件によっては、山頂にある頂上展望台の望遠鏡から東京タワーや東京スカイツリーも見えることがある[8]。
十国峠山頂駅の南には眺めの良い芝地が整備され、風の弱い日にはピクニックなども楽しめる。また、その先には山腹にある姫の沢公園へと繋がる歩道があり、各所にアスレチックなどが置かれ、子供連れのハイキング客などが訪れる[9]。
なお、十国峠へはケーブルカーを使う以外にも、道が急ではあるが、熱海峠の伊豆スカイライン熱海峠ICの近くからも、前述の芝地近くの姫の沢公園ハイキングコース入口(峠の駐車場あり)まで行くことができる[9]。
伊豆箱根バスの発売する「箱根旅助け」が利用可能(「箱根バスフリー」では割引料金適用)。「箱根フリーパス」は利用できない。
十国登り口駅(現・十国峠山麓駅)とドライブイン
十国峠駅(現・十国峠山頂駅)と富士山
十国峠から日没前の富士山(2008年11月19日撮影)
路線データ
同じく伊豆箱根鉄道が運営していた駒ヶ岳鋼索線(2005年廃止)を始め、日本国内の多くのケーブルカーは、1067 mm軌間を採用しているが、十国鋼索線では標準軌を採用している。これは、車両製作にあたり当時日本国内唯一の標準軌のケーブルカーであった妙見鋼索鉄道(現・能勢電鉄妙見の森ケーブル)の台車を転用したためである。
運行形態
おおむね15分毎の運行で、所要時間は3分である。
車両
1955年(昭和30年)日立製作所製[10]で、1・2の2両がある。いずれも開業時から使用されている車両で、1号車(青)には「日金」、2号車(赤)には「十国」の愛称が付けられている。車体塗装は以前は2両ともにライオンズカラーを纏っていたが、2018年7月より開業当時のデザインをモチーフに車体中央部に富士山をアレンジした新塗装が採用されている[11]。
歴史
駅一覧
十国峠山麓駅(じゅっこくとうげさんろくえき) - 十国峠山頂駅(じゅっこくとうげさんちょうえき)
接続路線
施設
- 山頂施設
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- PANORAMA TERRACE 1059(パノラマテラス1059)
- TENGOKU CAFÉ(天国カフェ)
- 麓施設
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- 森の駅 箱根十国峠(営業時間 8:40-17:00)
十国峠山頂駅からの眺望
脚注
- ^ 今尾恵介監修『日本鉄道旅行地図帳』4号 関東2、新潮社、2008年、p.45
- ^ けいてつ協會『知られざる鉄道』JTB、1997年、p.184
- ^ a b c 「十国峠レストハウス」ならびに「十国峠ケーブルカー」に関するお知らせ(伊豆箱根鉄道グループ)(2021年10月1日、2021年10月2日閲覧)
- ^ a b (PDF)『「十国峠ケーブルカー」や「十国峠レストハウス」が 本日2/1(火)より富士急グループに仲間入り』(プレスリリース)富士急行株式会社、十国峠株式会社、2022年2月1日2022年2月1日閲覧。 。
- ^ “運賃・営業時間”. 箱根 十国峠パノラマケーブルカー. 十国峠. 2023年1月24日閲覧。 “十国峠パノラマケーブルカーは森の駅箱根十国峠2階にある「十国峠 山麓駅」と展望台のある山頂の「十国峠 山頂駅」を結ぶ全長316mのケーブルカーです。”
- ^ “山頂のご案内”. 箱根 十国峠ケーブルカー. 十国峠. 2022年5月21日閲覧。
- ^ “十国峠”. あたみニュース. 熱海市観光協会. 2022年5月21日閲覧。
- ^ “スカイツリー、十国峠から見えた!函南”. 静岡新聞. (2011年12月18日). オリジナルの2013年9月27日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b “ハイキング姫の沢公園” (PDF). あたみニュース. 熱海市観光協会. 2021年2月23日閲覧。
- ^ けいてつ協會『知られざる鉄道』JTB、1997年、p.105
- ^ 十国峠ケーブルカー [@jukkokupass] (2018年7月22日). "ケーブルカーNEW車両デザインです" (ツイート). Twitterより2020年5月6日閲覧。
- ^ (PDF)『十国峠「PANORAMA TERRACE 1059」・「TENGOKU CAFE」8/11(木祝)オープン!!』(プレスリリース)富士急行株式会社、十国峠株式会社、2022年7月29日2022年7月29日閲覧。 。
- ^ (PDF)『「森の駅 箱根十国峠」11/5(土)誕生』(プレスリリース)富士急行株式会社・十国峠株式会社、2022年11月4日2022年11月7日閲覧。 。