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五十嵐大介

五十嵐 大介(いがらし だいすけ、1969年4月2日 - )は、日本漫画家埼玉県熊谷市出身。神奈川県鎌倉市在住。多摩美術大学美術学部絵画学科卒業。

五十嵐 大介
生誕 (1969-04-02) 1969年4月2日(54歳)
職業 漫画家
イラストレーター
活動期間 1993年 -
ジャンル 青年漫画
代表作 『はなしっぱなし』
『リトル・フォレスト』
『魔女』
海獣の子供
受賞 第8回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞(『魔女』)
第38回日本漫画家協会賞優秀賞
第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞(『海獣の子供』)
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1993年に『月刊アフタヌーン』にてデビュー。高い画力と繊細な描写で自然世界を描く。2004年、『魔女』により第8回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を、2009年、『海獣の子供』により第38回日本漫画家協会賞優秀賞、第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。

来歴

中学生の頃よりノートに鉛筆で漫画を描き始める。当時は押井守の映像作品の影響を受けた、セリフのないサイレント漫画を描いていた。以後落書き程度に漫画を描いていたが、本格的にペンを入れて描き始めたのは大学卒業後。大学時代は授業に出るより散歩をするのが好きだったと話している。就職活動はせず、当初はアルバイトなどをしながら絵を描いていくつもりだったという。

当時の少女漫画誌に自由な気風を感じ、初めて投稿用に描いた作品を白泉社の少女誌『LaLa』へ投稿。この時は落選したが、編集者のアドバイスを受けて落選した作品「お囃子が聞こえる日」「未だ冬」を講談社の青年誌『月刊アフタヌーン』へ再投稿。この2作品で1993年アフタヌーン四季賞冬のコンテストの四季大賞を受賞し、漫画家としてデビュー。直後に「お囃子が聞こえる日」をそのまま第1話とした『はなしっぱなし』の連載を開始する。

『はなしっぱなし』が1996年に連載終了した後は、執筆の依頼がなかったこともあり作品発表がほとんど無くなる。この時期は大宮の寺の境内に住み旅行などをしていた。2年ほど大宮にいた後東北に移り、盛岡でのちに『そらトびタマシイ』に収録されることになる作品群を執筆[要出典]。その後衣川で3年ほど農家を営み自給自足の生活をしており、この間の体験は下記の『リトル・フォレスト』の元となっている[1][2]

2002年に短編集『そらトびタマシイ』発売以降、『月刊アフタヌーン』で『リトル・フォレスト』を連載、『月刊IKKI』で『魔女』のシリーズ連載など活発な活動を開始する。2004年には絶版になっていた『はなしっぱなし』が河出書房新社より復刊、同年『魔女』により第8回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した。2007年から2011年まで『月刊IKKI』にて『海獣の子供』を連載し、同作品で第38回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞。

多摩美術大学美術学部油絵科の同級生だった沙村広明と同じアトリエで絵を描いていた[3] が、挨拶をしたのは講談社の忘年会が初めてである[4]

2021年11月に研究プロジェクト・HITE-Mediaが主催し開催された展覧会「END展 死×テクノロジー×未来=?」に、五十嵐の作品が出展されている[5]

作風

作品は自然を主題とし幻想的なものが多く、自然物や生き物、風景などが緻密に描き込まれている。南 (2013, p. 44) は、五十嵐による世界の描写は読者の五感すべてを刺戟するものであると評し、それは幼少時に誰もが持つ自然との一体感を作者が保持していることによると述べる。また、その作風からしばしば諸星大二郎と比較されるが、五十嵐にインタビューを行なった島田一志は、物語や世界観に重きをおく諸星と、「まずヴィジュアルありき」の五十嵐とでは似ているとは思わないと述べており、五十嵐自身も諸星の作品はあまり読んでいないという[6]

風景に対して人物はやや簡略化されているが、これは背景に人物が埋もれないよう初期から意識していることだという[7]。作画では枠線などを除き定規を使っておらず、建築物などもすべてフリーハンドで描かれている。画材は『魔女』以降ボールペン(ぺんてるのHybrid)を使用している。普段メモなどで使用しており気楽に描けるということもあって漫画でも使い始めたもので、『魔女』はほとんどボールペンだけで描いており[8][9]、『海獣の子供』ではボールペンとつけペンを併用しているという[10]

五十嵐自身は影響を受けたものとして上記の押井守のほかに、小学生のときに読んでいたという『ドラえもん』やつげ義春の『石を売る』、『風の谷のナウシカ』(漫画版)[11]、『となりのトトロ[12] などを挙げ、また愛読している作品として杉浦日向子百日紅』を挙げている[11]。「私の想定読者は常に女性」とも語っており[13]、作品の主人公は少女、女性であることが多い。

作品リスト

連載作品

はなしっぱなし(『月刊アフタヌーン』1994年2月号 - 1996年8月号、講談社)
45編の短編からなる連作集。決まった登場人物は無く、日常の情景に不意に奇想が入り込む不思議な世界を描いている。五十嵐によれば学生時代散歩中に取っていたメモなどが元ネタになっているという[14]。講談社より全3巻で刊行、2004年に河出書房新社より上下巻構成で新装復刊された。
リトル・フォレスト(『月刊アフタヌーン』2002年12月号 - 2005年7月号、講談社)
東北の小さな集落を舞台に、畑仕事をして暮らしている若い女性・いち子の生活を描いた作品。主題は食であり、一話ごとに自然の食材を使った様ざまな料理が紹介される。五十嵐自身の実体験が如実に示されている作品であり、作中の料理もほとんどが実際に作ったものであるという。この作品はいしかわじゅんの推薦により第10回手塚治虫文化賞にノミネートされた。全2巻。森淳一監督・橋本愛主演で映画化され、2014年から2015年にかけて全4部に分けて公開。
魔女(2003年 - 2005年、月刊IKKI、小学館)
魔女をテーマにした連作集。トルコ、熱帯地方、北欧、日本とそれぞれ舞台の違う4つの作品から成り、単行本では描き下ろしの掌編2作も収録されている。第8回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。またフランス語版が2007年アングレーム国際漫画祭ベストコミックブック賞にノミネートされた。既刊2巻。
  • SPINDLE(『月刊IKKI』2003年6、8月号)
  • KUARUPU(『月刊IKKI』2004年2月号)
  • PETRA GENITALIX(『月刊IKKI』2004年6 - 8月号)
  • うたぬすびと(『月刊IKKI』2005年1月号)
カボチャの冒険(2003年 - 2007年、『あにまるパラダイス』他、竹書房)
五十嵐と愛猫・カボチャとの日々を描いたエッセイコミック。作品の舞台は『リトル・フォレスト』のものに近い。全1巻。
海獣の子供(『月刊IKKI』2006年2月号 - 2011年11月号、小学館)
夏休みが始まって早々に部活を出入り禁止になってしまった中学生の少女・琉花は、ジュゴンに育てられたと言う不思議な少年・海と空と出会う。水族館で保護されている彼らに惹かれ交流を深めていく琉花だったが、そのころ各地の水族館で生物が光を放って消失するという奇妙な事件が起こっていた。五十嵐の現時点での最長作品であり、島田一志によれば「キャラ立て」に挑戦したと言う点で五十嵐の新境地を示す作品[15]。第12回手塚治虫文化賞にノミネートされた。全5巻。
変身猫のパナ(『MiChao!』内ピテンカントロプス連載、2008年2月 - 2008年11月)
何にでも変身できる子猫のパナを描くオールカラー作品。Webサイトにて掲載。
SARU(描き下ろし、小学館)
伊坂幸太郎の小説SOSの猿との競作。
きょうのあにいもうと(『ヒバナ』2015年11月号 - 2017年9月号、小学館)
ディザインズ(『月刊アフタヌーン』2015年6月号 - 2019年5月号、講談社)

短編作品

『そらトびタマシイ』(2002年刊、講談社)収録作品
  • 産土(『週刊モーニング』1998年2・3号合併号、講談社)
  • そらトびタマシイ(『月刊アフタヌーン』1998年5月号、講談社)
  • 熊殺し神盗み太郎の涙(『月刊アフタヌーン』1999年6月号、講談社)
  • すなかけ(『月刊アフタヌーン』2000年8月号、講談社)
  • le pain et le chat(『月刊アフタヌーン』2002年6月号、講談社)
  • 未だ冬(1993年四季大賞受賞作、雑誌未掲載)
『五十嵐大介画集 海獣とタマシイ』(2012年刊、小学館)収録作品
  • シラルの朝ごはん(販促用冊子、2004年)
  • 魚(『月刊IKKI』2004年10月号別冊付録、小学館) - 「色子」名義
  • 羊の毛刈り戦争(販促用冊子、2005年)
  • ダンコンダラスコ(『少年文芸』vol.1(2005年)、イマココ社)
  • よかったね雨男(同上)
  • 探検!水族館(販促用冊子、2007年)
  • 河を渡る(『ユリイカ』2012年1月臨時増刊号、青土社
  • いってらっしゃい(描き下ろし)
『ウムヴェルト 五十嵐大介画集』(2017年刊、講談社)収録作品
  • ガルーダ(『エソラ』vol.1(2004年)、講談社)
  • 鰐(『エソラ』vol.2(2005年)、講談社)
  • 鬼、来襲(『エソラ』vol.3(2006年)、講談社)
  • ツチノコ(『エソラ』vol.4(2007年)、講談社)
  • ダンコンダラスコ
  • よかったね雨男
  • マサヨシとバアちゃん(『月刊IKKI』2012年9月号、小学館)
  • ムーン・チャイルド(『文藝別冊 五十嵐大介 世界の姿を感じるままに』2014年、河出書房新社
  • ウムヴェルト(『月刊アフタヌーン』2014年6月号、講談社)
各単行本収録作品
  • 茄子のはな(黒田硫黄ほか『茄子 アンダルシアの夏 アニメ&漫画コラボBOOK』2003年、講談社)『リトル・フォレスト』第2巻収録。
  • ある漁師のはなし(『Mhz』vol.3(2007年)、マガジンファイブ)『海獣の子供』第2巻収録。
  • ある旅人のはなし(『BRUTUS』No.726(2012年)、マガジンハウス)『海獣の子供』第5巻収録。のちに『五十嵐大介画集 海獣とタマシイ』にカラーで収録。
  • リンダリンダとダラスコダン(『コミックいわてWEB』2014年)『コミックいわて from WEB』(2014年、銀杏社)収録。
未収録作品
  • はだし(『月刊アフタヌーン』1995年1月号、講談社)
  • 背中の児(『幽』第2号(2004年)、メディアファクトリー
  • しらんぷり(『幽』第3号(2005年)、メディアファクトリー)
  • チャグチャグ馬子(『Japon』2005年、飛鳥新社
  • 台湾の犬(『まんがくらぶ』2009年8月号、竹書房
  • 『SOSの猿』と『SARU』"競作"はいかに始まったか(『文藝別冊 伊坂幸太郎 デビュー10年新たなる決意』2010年、河出書房新社)
  • 裏鎌倉デート(『マンガ・エロティクス・エフ』vol.77(2012年)、太田出版
  • 親父衆(『ジャンプ改』2013年8月号、集英社)
  • かまくらBAKE猫倶楽部(『BE・LOVE』2022年1月号、2022年7月号[16] - 、講談社)

その他

関連人物

黒田硫黄
五十嵐は黒田について、漫画家の友人が少ない中では特に黒田と仲がよく、また尊敬していると語っている[17]。2001年の国際交流基金アジアセンター主催「アジアINコミック」展に黒田とともに参加しており、黒田の『茄子アンダルシアの夏 アニメ&漫画コラボブック』でも友人として作品を寄稿している(五十嵐『リトル・フォレスト』2巻に再録)。
漆原友紀
五十嵐、黒田と同じく『月刊アフタヌーン』でデビューした漫画家。五十嵐の作品から影響を受けたことを語っている[18]
木地雅映子
五十嵐大介のファンを公言し、『マイナークラブハウス・シリーズ』において『海獣の子供』が登場する。また、五十嵐も好きな本に『マイナークラブハウス・シリーズ』を挙げており、文庫版『悦楽の園』のカバーイラストを手がけた[19]

関連番組

  • BSマンガ夜話『魔女』(NHK BS2 2004年11月28日) - ゲストは美保純村上知彦。女性の気持ちをよく表現しているとの話が出た。
  • 浦沢直樹の漫勉『五十嵐大介』(NHK Eテレ 2016年3月17日) - 『デザインズ』の製作過程を収録した画像を見ながら浦沢と対談した。

出典

  1. ^ 南 2013, p. 43.
  2. ^ 島田 2017.
  3. ^ 「松本次郎解体新書」『マンガ・エロティクス・エフ』vol.56、太田出版、2009年
  4. ^ 『good!アフタヌーン』2016年8号
  5. ^ “これからの「死」を問う展覧会「END展」に五十嵐大介、諸星大二郎ら出展”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年10月7日). https://natalie.mu/comic/news/448298 2021年10月7日閲覧。 
  6. ^ 島田 2005, pp. 138–156.
  7. ^ 「特集・五十嵐大介」『月刊IKKI』2007年9月号、30頁-36頁、小学館(伊坂幸太郎との対談)
  8. ^ 『季刊エス』2005年4月号、飛鳥新社(インタビュー記事)
  9. ^ 公式ブログによれば「うたぬすびと」以外はすべてボールペンで描かれている。公式ブログ2007年7月15日(2008年6月21日閲覧)
  10. ^ 『大学漫画』Vol.5、大阪芸術大学(柴崎友香との対談)、209頁
  11. ^ a b 「あの人気マンガ家に聞く!」『このマンガがすごい! 2007年オトコ版』宝島社、2007年、71頁
  12. ^ 文化庁メディア芸術プラザ 五十嵐大介プロファイル
  13. ^ 『四季賞クロニクル』付属ブックレット(筆記インタビュー)講談社、2005年
  14. ^ 前掲『大学漫画』Vol.5、211頁
  15. ^ 島田一志「特集 五十嵐大介」『Mhz』Vol.3、マガジンファイブ、2007年、29頁
  16. ^ BELOVE編集部◇講談社 2022年6月1日のツイート、2022年6月1日閲覧。
  17. ^ 島田一志「五十嵐大介インタビュー」『コミック・イズ・デッド』2005年、STUDIO CELLO、138頁-156頁
  18. ^ 文化庁メディア芸術プラザ 漆原友紀プロファイル
  19. ^ 五十嵐大介、木地雅映子の青春小説に表紙イラストを提供、コミックナタリー

参考資料

  • 島田, 一志「五十嵐大介インタビュー」『コミック・イズ・デッド』STUDIO CELLO、2005年11月。ISBN (4-903082-01-6)。 
  • 南, 信長『マンガの食卓』(初版第1刷)NHK出版、2013年9月17日。ISBN (978-4-7571-4316-6)。 
  • 島田, 一志 (2014年6月20日). “自然と人のつながりを描く ― 五十嵐大介”. kusakanmuri. 草冠通信. 2021年4月12日閲覧。

外部リンク

  • 五十嵐大介周辺日誌(担当編集者によるブログ)
  • 五十嵐大介お知らせ (@igadaioshirase) - Twitter
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