九頭竜湖駅(くずりゅうこえき)は、福井県大野市朝日にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)越美北線(九頭竜線)の駅。同線の終着駅である。
歴史
駅構造
車止めに向かって右側に単式1面1線ホームを有する地上駅[7]。引き上げ線と保守車両用の横取線がある。この駅での夜間停泊はなく、早朝の始発列車は越前大野駅から回送(2021年3月12日までは、営業列車)され、反対に当駅着の最終列車は越前大野行き最終列車となる。
福井県最東端の駅であり旧和泉村の代表駅である。当初の駅名は「越前朝日駅」を計画していた(後述)[3]。ログハウス風の駅舎を持ち[2][3]、特産物直売所や観光案内所がある道の駅九頭竜(和泉ふれあい会館)が隣接している[1][8]。
福井地域鉄道部が管理し、道の駅九頭竜の指定管理者である「福井和泉リゾート」(旧法人名は有限会社いずみ)[5][9]が窓口業務を受託する(簡易委託駅)[1][2]である。終着駅ではあるが、乗降は無人駅同様に扱われており、下車時はきっぷまたは整理券と運賃を車内の運賃箱に入れるか運転士に渡し、定期乗車券・青春18きっぷ・北陸おでかけパスなどは運転士に提示する。駅舎内に自動券売機はないため、乗車券は窓口が営業中には購入できるが、不在の時間帯は乗車時に整理券を発行し下車時に精算となる。一部の時間帯ですべてのドアが開く。
なお、JR西日本金沢支社は2030年度(令和12年度)までに、当駅の簡易委託を廃止し、無人駅へ移行する方針を示している(実施時期は未定)[10]。
ホーム(2012年)
線路終端(2007年)
輸送実績
福井県統計年鑑デジタルアーカイブより[11]。(1990年以降はデータなし)
年度 | 1日平均乗車人員 |
---|---|
1972年(昭和47年) | 49 |
1973年(昭和48年) | 65 |
1974年(昭和49年) | 63 |
1975年(昭和50年) | 60 |
1976年(昭和51年) | 56 |
1977年(昭和52年) | 53 |
1978年(昭和53年) | 54 |
1979年(昭和54年) | 57 |
1980年(昭和55年) | 56 |
1981年(昭和56年) | 54 |
1982年(昭和57年) | 47 |
1983年(昭和58年) | 47 |
1984年(昭和59年) | 48 |
1985年(昭和60年) | 43 |
1986年(昭和61年) | 41 |
1987年(昭和62年) | 93 |
1988年(昭和63年) | 38 |
1989年(平成元年) | 35 |
年度 | 1日平均乗車人員 |
---|---|
1990年(平成2年) | 34 |
1999年(平成11年) | 54 |
2000年(平成12年) | 52 |
2001年(平成13年) | 46 |
2002年(平成14年) | 40 |
2003年(平成15年) | 36 |
2004年(平成16年) | 32 |
2005年(平成17年) | 27 |
2006年(平成18年) | 27 |
2007年(平成19年) | 30[5] |
2008年(平成20年) | |
2009年(平成21年) | |
2010年(平成22年) | |
2011年(平成23年) | 24 |
2012年(平成24年) | 22 |
2013年(平成25年) | 20 |
2014年(平成26年) | 19 |
2015年(平成27年) | 21 |
2016年(平成28年) | 18 |
2017年(平成29年) | 17 |
2018年(平成30年) | 16 |
2019年(令和元年) | 18 |
2020年(令和2年) | 10 |
駅周辺
バス路線
- (大野市営バス前坂線)
- 1日7往復の運行。このうち、6時 - 7時台と15時 - 16時台のは平日のみ運行、10時 - 14時台と18時台の4往復は毎日運行だが乗車1時間前までに要予約(デマンド運行)、かつ11月21日 - 4月19日は日曜・祝日・正月三が日は運休。
- (大野市営バス和泉線)
- 越前大野駅に行く路線であるが、平日午前1往復のみの運行となっている。
- (大野市営バス中竜線)
- 中竜方面に1日8.5往復運行されているが、経由地違いの便が存在する。一部便は要予約(デマンド運行)。1月1日 - 1月3日は運休。
その他
列島縦断 鉄道乗りつくしの旅〜JR20000km全線走破〜春編のゴール(2005年4月29日、スタートは鹿児島県の枕崎駅、同駅からの中継の放送は5月17日)、そして秋編(同年9月26日、ゴールは北海道の根室駅)のスタート地点となった。
本来はここから国鉄越美南線の北濃駅(当時の岐阜県郡上郡白鳥町、現在の郡上市)までの鉄道が建設され[14]、美濃太田駅(岐阜県美濃加茂市)と福井駅を結ぶ越美線の中間駅となるはずであったが、越美南線の長良川鉄道移管などで実現しなかった[15]。また、同線の美濃白鳥駅(当時の白鳥町)との間には国鉄バスによって大野線が運行されていたが、ジェイアール東海バスへの移管後季節運行を経て[3]、2002年10月1日に大野線は廃止された[3][13][14]。美濃白鳥駅までは国道158号経由でも約30kmの道程であり、タクシーで移動すると10,000円程度の運賃となるため、遠回りとなるが県道127号経由で大野市営バスと白鳥交通バスを乗り継ぐコースをとることも可能(#バス路線を参照)。但し、いずれのルートも冬季は途中の一部区間で通行止めとなるため冬季の移動は不可である。
国鉄バス時代は旧村名から越前朝日駅という自動車駅で、越美北線開業前の仮称でもあった[3]。開業時に観光目的も兼ね九頭竜湖から駅名とした、なお、九頭竜ダムからは駅との直線距離で約3キロメートルに位置している[3]。
(常備券タイプの青春18きっぷ)が2016年(平成28年)冬季まで販売されていた[16](販売終了時、福井県内では当駅も含め6駅で販売)。かつては枚数限定のうえ、ストラップなどオマケがついてくることから人気が高く、大概、早く売り切れた。最近ではオマケは付かない。以前は青春18きっぷの通信販売も行っていたが、JRの都合により2009年冬季で終了した。
隣の駅
- 西日本旅客鉄道(JR西日本)
- ■九頭竜線(越美北線)
- 越前下山駅 - 九頭竜湖駅
脚注
- ^ a b c d e f 川島 2010, p. 74.
- ^ a b c d e 朝日 2014, p. 27.
- ^ a b c d e f g h 安田・松本 2017, p. 30.
- ^ 安田・松本 2017, p. 31.
- ^ a b c d “”. 福井新聞ONLINE (2008年11月12日). 2015年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月21日閲覧。
- ^ . 福井新聞 (福井新聞社). (2020年8月26日). オリジナルの2021年5月9日時点におけるアーカイブ。2021年5月9日閲覧。
- ^ 川島 2010, p. 37.
- ^ “「道の駅」ではなく「鉄道の駅」? 激レア「道の駅」4選”. ラジトピ ラジオ関西トピックス (2021年4月22日). 2021年6月15日閲覧。
- ^ . 中日新聞Web. (2020年10月27日). オリジナルの2020年11月1日時点におけるアーカイブ。2021年4月18日閲覧。
- ^ . 福井新聞ONLINE. (2020年8月26日). オリジナルの2020年10月31日時点におけるアーカイブ。2021年4月18日閲覧。
- ^ “福井県統計年鑑デジタルアーカイブ | 福井県ホームページ”. www.pref.fukui.lg.jp. 2022年11月17日閲覧。
- ^ “道の駅九頭竜”. 福井和泉リゾート. 2023年2月1日閲覧。
- ^ a b c “スリル満点!バスで結ぶショートカット鉄旅”. 東洋経済オンライン (2016年1月10日). 2019年8月28日閲覧。
- ^ a b “”. 福井新聞ONLINE (2008年11月13日). 2015年3月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月21日閲覧。
- ^ “鉄道トリビア(279)「越美北線」はあるのに「越美南線」がない!?”. マイナビニュース (2014年11月15日). 2019年8月28日閲覧。
- ^ “珍しい赤の「青春18きっぷ」、2016年12月で発売終了”. 乗りものニュース. (2016年11月22日)2019年8月28日閲覧。
参考文献
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- 中部の駅百選 - 第2回(2000年)認定25駅のひとつ。
- 日本の都道府県の東西南北端の駅の一覧
外部リンク
- 九頭竜湖駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道