略歴
1958年、読売新聞社会部の嘱託としてカット製作に従事[1]するかたわら、自身のアトリエ「久里実験漫画工房」を設立し、『久里洋二漫画集』を自費出版[1]。久里洋二は用紙や製本素材選び、印刷業者・製本業者への搬入、配本をすべてひとりで行った[2]。久里は同作で第4回文藝春秋漫画賞を受賞した。
1960年、「久里実験漫画工房映画部」を設立し、アニメーションの自主制作を開始[1]。映画祭への出品や、テレビ番組・テレビCMなどへの提供を数多く行い、多数の賞を受賞した(後述)。1971年、久里には日本アニメーション協会の設立メンバーとなる[3]。
アニメ作品
下記のいくつかはDVD「久里洋二作品集」(ジェネオン・エンタテインメント 2002年)のほか、鯖江市「まなべの館」の常設展示[4]で見ることができる。
映画祭出品作品など
- 二匹のサンマ(白黒版:1960年 カラー版:1968年)
- ファッション(1960年)
- 切手の幻想(1960年)
- 人間動物園(1962年)
- LOVE(1963年)
- ゼロの発見(1963年)
- あっちはこっち(1963年)
- 軌跡(1963年)
- ザ・ボタン(1963年)
- 椅子(1964年)
- AOS(1964年)
- 男と女と犬(1964年)
- 隣の野郎(1965年)
- 窓(1965年)
- 殺人狂時代(オリジナル版:1965年 海外版:1967年)
- さむらい(1966年)
- 部屋(1967年)
- 花(1967年)
- あなたはなにを考えているの(1967年)
- ケメ子のLOVE(1968年)
- G線上の悲劇(1969年)
- 世界はわがもの(1969年)
- 寄生虫の一夜(1972年)
- ザ・バスルーム(1972年)
- IMUS(1973年)
- POP(1974年)
- 木の上の生活(1974年)
- フロイトの木(1974年)
- 人口爆発(1976年)
- 進化(1976年)
- MANGA(1977年)
『みんなのうた』への映像提供
この節は(検証可能)な(参考文献や出典)が全く示されていないか、不十分です。(2020年10月) |
久里は日本放送協会(NHK)のテレビ番組『みんなのうた』の楽曲映像を、放送開始当初から1970年代前半まで多く手掛けた。
無印は映像がNHKに現存する曲。▲は映像現存が確認されていない曲。△は映像資料が現存しないが、水星社編集の『みんなのうた』楽譜集(音楽之友社)に映像の一部が掲載されている曲。
- 1.(プンプンポルカ) / 芦野宏
- 2.(熊ちゃんのピクニック) / ボニージャックス▲
- 3.赤鼻のトナカイ / ペギー葉山、東京放送児童合唱団▲
- 4.(たなをつくりましょう) / ヴォーチェ・アンジェリカ、中原美紗緒▲
- 5.(きれいな帽子) / 芦野宏▲
- 6.(ピノキオの歌) / 楠トシエ△
- 7.気のいいあひる / ボニージャックス△
- 8.(一・二・三…) / 楠トシエ△
- 9.(デビークロケットの歌) / 弘田三枝子△
- 10.(サンタはどこにいる?) / スリーグレイセス▲
- 11.クラリネットこわしちゃった / ダークダックス
- 12.(キャンプ料理) / ダークダックス△
- 13.(トンチあそび) / 天地総子、東京放送児童合唱団△
- 14.(お猿と鏡) / 天地総子、フレーベル少年合唱団△
- 15.(ひげのお医者さん) / ボニージャックス△
- 16.(でか ちび のっぽ) / 諏訪マリー、東京放送児童合唱団▲
- 17.五匹のこぶたとチャールストン / 東京放送児童合唱団
- 18.陽気にうたえば / ボニージャックス
- 19.たのしいね / ヴォーチェ・アンジェリカ、杉並児童合唱団
- 20.はさみとぎ / 友竹正則、杉並児童合唱団
- 21.(フリッパー) / 西六郷少年少女合唱団▲
- 22.(すてきな夢を) / 弘田三枝子、東京放送児童合唱団▲
- 23.(早口ことばのうた) / ボニージャックス△
- 24.あわて床屋 / ボニージャックス▲
- 25.(ちびっこカウボーイ) / 弘田三枝子、ひばり児童合唱団
- 26.(ママとゴーゴー) / 弘田三枝子、杉並児童合唱団▲
- 27.(がちょうのおばさん) / ダークダックス▲
- 28.怪獣がやってくる / 弘田三枝子、みすず児童合唱団
- 29.アマリリス / 弘田三枝子、(シンギングエンジェルス)
- 30.(山寺の和尚さん) / ボニージャックス▲
- 31.(鬼のねがい) / 友竹正則、みすず児童合唱団
- 32.あそぼうよ / ピンキーとキラーズ▲
- 33.森の熊さん / ダークダックス
- 34.(洗濯ジャブジャブ) / ダークダックス
- 35.(カッパのクィクォクァ) / 一谷伸江、デューク・エイセス
- 36.(われわれは宇宙人だ!) / (らいふ)
その他のアニメーション作品
- 11PM(日本テレビ系列、1966年 - 1982年)[5] - 月曜日恒例の短編アニメコーナー「久里洋二のミニミニアニメーション」を担当[6]。
- ひょっこりひょうたん島(NHK総合テレビジョン、1964年 - 1969年、1991年 - 1992年、1991年 - 1993年、1996年) - タイトルシークェンス[6]
- 日本万国博覧会 化学工業館・電力館 外壁アニメーション(1970年)