株式会社丸ヨ池内(まるよいけうち)とは北海道札幌市中央区南1条西(札幌一番街)にある日本の百貨店である。宣伝などでは「IKEUCHI札幌」の名称を使用している。
本社が併設されているIKEUCHI GATE(2022年12月) | |
種類 | 株式会社 |
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略称 | IKEUCHI |
本社所在地 | 日本 〒060-8668 北海道札幌市中央区南1条西2丁目18番地[1] |
設立 | 1968年9月[2](創業は1893年6月)[3] |
業種 | (小売業) |
法人番号 | 1430001023765 |
事業内容 | 百貨店事業、不動産事業 |
代表者 | 代表取締役社長:池内和正 |
資本金 | 3千万円 |
主要子会社 | 株式会社池内環境開発 株式会社池内システムサービス 株式会社池内データプレイス 株式会社デザインワークショップ 株式会社池内製作所 株式会社レモンコーポレーション 株式会社デザインメルカート 株式会社トミックス |
関係する人物 | 池内与惣吉(創業者)[3] |
外部リンク | http://www.ikeuchi.co.jp/ |
商業ビルとしては「IKEUCHI GATE」を営業している。これはもともと同所で営業していた建物を2020年6月21日に閉館したうえで解体・新築のうえ、2022年10月15日に再開業したものである。また2011年4月1日から2022年5月29日には近隣で「IKEUCHI ZONE」も営業していた。
その他、グループ会社を通じた各種事業を行っている(後述)。
概要
1893年(明治26年)6月に池内与惣吉が「池内金物店」として創業したのが始まりである[3]。
1923年(大正12年)に資本金30万円で合資会社池内商店として法人化した[3]。
1965年(昭和40年)に百貨店法の適用を受けて百貨店化したものの[4]、業績不振で1968年(昭和43年)9月に丸井今井の支援を受けて、株式会社丸ヨ池内を設立して小売事業を譲渡し[2]、その傘下に入った[5]。
その後、1997年(平成9年)11月に当時の丸井今井のメインバンクだった北海道拓殖銀行が経営破綻すると[6]、それまで今井春雄社長が推進してきた急激な経営多角化により債務が増大して、グループの有利子負債が約940億円に増大するなど(財務体質)が悪化していた丸井今井は経営危機に陥り[6]、同年12月16日の緊急役員会で今井春雄を社長から解任して、後任に創業家出身ではない専務取締役だった柴田哲治を社長に昇格させて路線転換を図ったため[6]、同社は1998年(平成10年)に丸井今井との資本提携を解消して、独立して運営していくことになった[4]。
2010年(平成22年)10月1日に三越から「NEX180」(8月31日まで札幌アルタ、9月4日名称変更)の運営を継承して2011年(平成23年)1月10日で大半のフロアの営業を停止し[7]、その後大幅に改装して[8]2011年(平成23年)4月1日に「IKEUCHI ZONE(イケウチ ゾーン)」として開業した[9]。
日本百貨店協会に加盟しているが、現在は全館が服飾・雑貨の販売店やクリニック、カルチャースクールなどのテナントで占められ、ファッションビルと化している。テーマは「ライフスタイルストア」。 三越伊勢丹ホールディングスが閉鎖した札幌アルタを引継いだ為、最近は一層ファッションビル化が進んでいる。
改修・テナントの入れ替えが行われた2000年代前半までは、DIY器具を扱うホームセンター・インテリアショップ・ディズニー公式ショップが店内の多くを占めるフロア構成だった。
2019年12月、従来の「本館」であった「IKEUCHI GATE」について、施設の老朽化や現在の耐震基準を満たさないこと等から、2020年6月を目途に閉店することが明らかとなった[10]。2020年6月21日をもって「IKEUCHI GATE」を閉館。8月から解体工事に着手した[11]。なお2021年より同所に建物を新築[12]、2022年秋の開業を目指すとした[13]。その後、2022年10月15日より順次開業(同日時点では一部店舗のみ営業)している[14][15]。
2022年3月23日には、貸主の札幌アルトとの定期建物賃貸借契約満了により、IKEUCHI ZONEを同年5月29日に閉館予定であることが発表され[16]、同日に予定通り閉館となった[17]。同店舗の跡は株式会社ピヴォ運営による「ピヴォ クロス」が2023年6月8日に開業予定となっている[18]
IKEUCHI GATEの旧建物(2019年12月)
IKEUCHI ZONE(2019年12月)
沿革
- 1893年(明治26年)6月 - 池内与惣吉により「池内金物店」として創業[3]
- 1923年(大正12年) - 「合資会社池内商店」設立(資本金30万円)[3]
- 1949年(昭和24年) - 「池内ビル」が完成
- 1953年(昭和28年) - 池内ビル新館が完成
- 1965年(昭和40年) - 百貨店法の適用を受けて百貨店化[4]、百貨店協会に加盟
- 1968年(昭和43年)9月 - 小売事業を丸井今井に譲渡し、傘下に入る[4]
- 1973年(昭和48年) - 店舗南側新館完成(地上8階・地下1階)
- 1998年(平成10年) - 丸井今井から分離し、独立経営に復帰[4]
- 2008年(平成20年) - 東京営業所を開設する(東京都品川区東五反田)
- 2011年(平成23年)4月1日 - 札幌アルタ(2010年8月閉店)跡に「IKEUCHI ZONE」オープン[9]。同時に従来の店舗を「IKEUCHI GATE」に改名
- 2020年(令和2年)6月21日 - 施設の老朽化等に伴い「IKEUCHI GATE」閉館[10][11]
- 2022年(令和4年)
- 5月29日 - 契約満了により「IKEUCHI ZONE」閉館
- 10月15日 - 「IKEUCHI GATE」が新築のうえ再開業
グループ会社
池内グループとしてのウェブサイトにグループ企業が掲載されている。以下に一部を示す。
脚注
- ^ 『週刊東洋経済 臨時増刊 全国大型小売店総覧 2009年版』 東洋経済新報社、2009年。
- ^ a b 札幌市教育委員会 『新札幌市史 第8巻 Ⅱ年表・索引編』 北海道新聞社、2008年3月25日。
- ^ a b c d e f 「会社概要・沿革」池内グループ - 2014年(平成26年)1月23日閲覧
- ^ a b c d e 札幌市教育委員会 『新札幌市史 第5巻通史5(下)』 北海道新聞社、2005年3月。
- ^ 『日本商業年鑑 1972年版』 商業界、1972年。
- ^ a b c “検証・拓銀破たん10年 特別リポート<3下>北海道の名門は…「丸井今井」”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2007年7月27日)
- ^ “札幌アルタ営業継続 店名は変更来春 「池内」別館に” 北海道新聞 (北海道新聞社). (2010年8月24日)
- ^ 川浪伸介(2011年3月2日). “商業施設、リニューアル続々 新規出店、案内所も移設”. 北海道新聞 (北海道新聞社)
- ^ a b “丸ヨ池内 新装ビル、1日開業 旧NEX 本館と2館体制へ”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2011年3月30日)
- ^ a b “札幌「イケウチゲート」閉店へ 老朽化で来年6月 解体後の跡地活用は検討中”. 北海道新聞. (2019年12月12日)
- ^ a b “札幌大通「IKEUCHI GATE」解体着手、半年後には更地に”. リアルエコノミー. 2020年8月19日閲覧。
- ^ “日本を代表する建築家、伊東豊雄が設計する札幌・大通ゾーンの新「IKEUCHI GATE」、21年5月着工”. 北海道リアルエコノミー (2021年1月19日). 2022年4月13日閲覧。
- ^ “「IKEUCHI GATE ビル」建替計画について 建築家・伊東豊雄氏の設計 による、 新たな複合商業施設 エネルギー効率を最大限に高めたオリジナルシステムによるスマートビルディング”. 丸ヨ池内 (2021年6月10日). 2022年4月13日閲覧。
- ^ “”. 丸ヨ池内 (2022年10月12日). 2022年10月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月16日閲覧。
- ^ “丸ヨ池内、新「IKEUCHI GATE」10月15日から順次オープン”. 北海道リアルエコノミー (2022年10月16日). 2022年10月16日閲覧。
- ^ “丸ヨ池内、イケウチゾーンを5月29日に閉業”. 北海道建設新聞2022年3月28日閲覧。
- ^ “”. 丸ヨ池内. 2022年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月30日閲覧。
- ^ “「ピヴォクロス」札幌・大通に6月開業 現ピヴォは5月16日閉館”. 北海道新聞 (2022年4月28日). 2022年4月30日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 丸ヨ池内ホームページ
- 池内グループホームページ
- IKEUCHI (IKEUCHI.SAPPORO) - Facebook公式アカウント
- IKEUCHI(札幌 池内) (@IKEUCHI_SAPPORO) - Twitter公式アカウント