歴史
- 開業後、駅やその周辺で自殺や轢死事故などの災厄が次々と発生するようになったため、駅長や職員が安心して眠れない日々が続いた。これを村人達が「狐のたたりだ」と言い出したため、当時の駅長が別府市の霊媒者に相談したところ、「駅建設時に狐の巣を破壊したために狐が怒っている。稲荷神社を建立して祀るべき」と託宣された。それを駅長が大分保線事務所に確認したところ、下ノ江駅建設時に基盤の土を得る為、駅から北側0.5kmにあった鳥越山を切り崩した際、山に住む狐の巣を破壊してしまったということが判明し、携わった工事業者が交通安全祈願として1930年(昭和5年)11月3日に稲荷神社を建立して供養したところ災厄は起こらなくなった。この駅長は無宗教であったがこの出来事を機に日蓮宗に入信したという。しかし、次代の駅長が繁忙のあまり例祭を怠ったところ、駅構内で貨物列車が脱線し、機関助士が即死、機関士と車掌が重傷を負う大事故が発生してしまった。それ以来、代々の駅長はこの神社の建立日である11月3日を例祭日とし、その時期には例祭を行うこととされている。[3]
駅構造
島式ホーム1面2線[1]と保線用の側線1本を有する地上駅である。古い木造の駅舎を有する無人駅で、ホームの待合所に券売機が設置されている[1]。
のりば
利用状況
- 2015年度の1日平均乗車人員は53人(前年度比-1人)である。
乗車人員推移 | |
---|---|
年度 | 1日平均人数 |
2000 | 112 |
2001 | 114 |
2002 | 108 |
2003 | 88 |
2004 | 84 |
2005 | 83 |
2006 | 81 |
2007 | 74 |
2008 | 79 |
2009 | 72 |
2010 | 62 |
2011 | 69 |
2012 | 58 |
2013 | 55 |
2014 | 54 |
2015 | 53 |
駅周辺
古くから造船の町として発展したため、駅付近から川沿いに小規模の入り江から湾岸沿いに造船所が建ち並ぶ[1]。
- 下ノ江郵便局
- 下ノ江造船
- 国道217号
その他
隣の駅
脚注
- ^ a b c d e f g h i 『週刊 JR全駅・全車両基地』 44号 宮崎駅・都城駅・志布志駅ほか80駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年6月23日、20頁。
- ^ a b c 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、754頁。ISBN (978-4-533-02980-6)。
- ^ 窪田勝則『大分の鉄道』、OAK、1980年6月25日初版、p128-129
- ^ “日本国有鉄道公示第682号”. 官報. (1972年3月29日)
- ^ 「通報 ●日豊本線下ノ江駅ほか7駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』日本国有鉄道総裁室文書課、1972年3月29日、4面。
参考文献
- (藤崎一輝)『仰天列車』(秀和システム、2006年) (ISBN 4798015474)
- p269~p272にかけて当駅にまつわる記述がある。
- 窪田勝則『大分の鉄道』(OAK、1980年)
関連項目
外部リンク
- 下ノ江駅(駅情報) - 九州旅客鉄道