背景
「マイ・リトル・レッド・ブック」は、バート・バカラックとハル・デヴィッドが共作し、映画『何かいいことないか子猫チャン』のサウンドトラックでマンフレッド・マンが演奏した曲のカヴァーだが、バカラックはラヴの録音に関して、エナジーは認めつつもコード進行に関して批判し「間違った改変がなされ、私は好きになれない」とコメントしている[2]。「ヘイ・ジョー」は、ザ・リーヴスが初録音した曲だが、本作のヴァージョンは、ブライアン・マクリーンがロード・マネージャーを務めていたバーズのライヴにおける演奏を参考にしている[3]。
反響・評価
アメリカでは本作がBillboard 200で57位を記録し[1]、シングル「マイ・リトル・レッド・ブック」はBillboard Hot 100で52位に達した[4]。Richie Unterbergerはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「初期ラヴのアルバムとしては最もハードにロックしており、かつ最もバーズからの影響が強い作品である」「ブライアン・マクリーン作の"Softly to Me"は、アーサー・リーだけがこのバンドの注目すべきソングライターではないことを知らしめている」と評している[5]。
「エモーションズ」は、ハスケル・ウェクスラーの監督映画『(アメリカを斬る)』のオープニングで使用された[6]。
収録曲
特記なき楽曲はアーサー・リー作。
- マイ・リトル・レッド・ブック - "My Little Red Book" (Burt Bacharach, Hal David) - 2:34
- キャント・エクスプレイン - "Can't Explain" (Arthur Lee, John Echols, John Fleckenstein) - 2:41
- ア・メッセージ・トゥ・プリティ - "A Message to Pretty" - 3:13
- マイ・フラッシュ・オン・ユー - "My Flash on You" - 2:09
- ソフトリー・トゥ・ミー - "Softly to Me" (Bryan MacLean) - 2:57
- ノー・マター・ホワット・ユー・ドゥ - "No Matter What You Do" - 2:46
- エモーションズ - "Emotions" (A. Lee, J. Echols) - 1:59
- ユー・アイル・ビー・フォロイング - "You I'll Be Following" - 2:26
- ゲイジング - "Gazing" - 2:42
- ヘイ・ジョー - "Hey Joe" (Billy Roberts) - 2:42
- サインドD.C. - "Signed D.C." - 2:47
- カラード・ボールズ・フォーリング - "Colored Balls Falling" - 1:55
- マッシュルーム・クラウズ - "Mushroom Clouds" (A. Lee, J. Echols, Ken Forssi, B. MacLean) - 2:25
- アンド・モア - "And More" (A. Lee, B. MacLean) - 2:55
参加ミュージシャン
脚注・出典
- ^ a b “Love Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2018年3月21日閲覧。
- ^ “My Little Red Book by Love”. Songfacts. 2018年3月21日閲覧。
- ^ コンピレーション・アルバム『Love Story 1966-1972』(Rhino Records, 1995 / R2 73500)英文ライナーノーツ (Phil Gallo) p.14
- ^ “Love Chart History - Hot 100”. Billboard. 2018年3月21日閲覧。
- ^ Unterberger, Richie. “Love - Love”. AllMusic. 2018年3月21日閲覧。
- ^ Greenwald, Matthew. “Emotions - Love - Song Info”. AllMusic. 2018年3月21日閲覧。