モーリス・ジョベール(Maurice Jaubert、1900年1月3日 - 1940年6月19日)は、フランスの作曲家。ニース出身。
経歴
もともとクラシック音楽の作曲家であったが、多数の映画音楽によって名を残す。とりわけ、ジャン・ヴィゴ監督の「(新学期・操行ゼロ)」および「アタラント号」、ルネ・クレール監督の「巴里祭」、ジュリアン・デュヴィヴィエ監督の「舞踏会の手帖」および「(旅路の果て)」、マルセル・カルネ監督の「(おかしなドラマ)」「(北ホテル)」「(霧の波止場)」「陽は昇る」に提供した楽曲が代表作である。
第二次世界大戦に従軍し、ムルト=エ=モゼル県バカラ近郊の(アズレイユ)(Azerailles)にて戦死した。
フランソワ・トリュフォー監督は、ジョベールの器楽曲を「アデルの恋の物語」「トリュフォーの思春期」「恋愛日記」「緑色の部屋」に転用した。このほかのクラシック分野の作品としては、室内楽伴奏による声楽曲《テッサの歌》が知られている。これは、(マーガレット・ケネディ)の小説『(永遠の処女)』を原作とするジャン・ジロドゥーの戯曲『テッサ』に曲付けされたものである。