メルセデス F1 W07 Hybrid (Mercedes F1 W07 Hybrid) は、メルセデスが2016年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カーである。
カテゴリー | F1 |
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コンストラクター | メルセデス |
デザイナー | アルド・コスタ (エンジニアリングディレクター) ジェフリー・ウィリス (テクノロジーディレクター) パディ・ロウ (エグゼクティブディレクター) |
先代 | メルセデス・F1 W06 Hybrid |
後継 | |
主要諸元 | |
エンジン | メルセデス PU106C Hybrid 1.6L V6ターボ |
タイヤ | ピレリ |
主要成績 | |
チーム | メルセデスAMG・ペトロナス・F1チーム |
ドライバー | ルイス・ハミルトン ニコ・ロズベルグ |
出走時期 | 2016年 |
コンストラクターズタイトル | 1(2016年) |
ドライバーズタイトル | 1(2016年) |
通算獲得ポイント | 765 |
初戦 | 2016年オーストラリアGP |
初勝利 | 2016年オーストラリアGP |
最終戦 | 2016年アブダビGP |
概要
2016年2月19日にシルバーストン・サーキットでシェイクダウンを行い、2月21日にマシンの写真を正式公開した。本年は車体に関するレギュレーションの大きな変更がないため、前年のF1 W06 Hybridの正常進化型となった[1]。
2016年シーズン
ニコ・ロズベルグが開幕4連勝を果たしたが、ルイス・ハミルトンは2戦連続で予選で問題が発生し下位スタートになったり、決勝ではリタイアするまでではないものの(ロズベルグにも)パワーユニットの信頼性の問題が発生した。第5戦スペインGPではスタート直後に両者が同士討ちしてリタイア[2]。第6戦モナコGPではダニエル・リカルド(レッドブル)にポールポジションを明け渡したが[3]、決勝ではハミルトンが今シーズン初勝利を果たした。続くカナダGPでもハミルトンが勝ち連勝。アゼルバイジャンのバクーで初開催されたヨーロッパGPではロズベルグが勝ったが、オーストリアGPからドイツGPまでハミルトンが4連勝し、ドライバーズランキングでロズベルグを逆転した。後半戦はロズベルグが持ち直し、ベルギーGPからシンガポールGPまで3連勝してハミルトンを再逆転、第16戦マレーシアGPではロズベルグがスタート直後にセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)と接触して順位を落とし3位、ポールポジションからトップを独走していたハミルトンはエンジンブローでリタイアした[4]。続く日本GPでロズベルグが勝利を挙げ、4戦を残して3年連続のコンストラクターズチャンピオンが決定した[5]。アメリカGPからアブダビGPでハミルトンが4連勝を果たしたが、この4レースで全て2位となったロズベルグには及ばず、ロズベルグが初のドライバーズチャンピオンを獲得した[6]。
スタートが昨シーズンよりも難しくなったこともありワン・ツー・フィニッシュは8回に減ったが、21戦19勝で年間最多勝利記録を更新し、ポールポジションを逃したのはモナコGPの1回のみと、この年も圧倒的な強さと速さを見せつけた。
チャンピオンを決めた5日後の12月2日、ロズベルグは突如引退を発表[7]。3シーズンに渡るチームメイト同士の戦いに終止符が打たれた。
スペック
シャーシ
- シャーシ名 F1 W07 Hybrid
- シャーシ構造 カーボンファイバー/ハニカムコンポジット複合構造モノコック
- ブレーキキャリパー ブレンボ
- ブレーキディスク・パッド カーボンファイバー製ディスクブレーキ
- サスペンション カーボンファイバー製ダブルウィッシュボーン、プッシュロッド(フロント)/プルロッド(リヤ)式トーションバー&アンチロールバー。アルミニウム合金製アップライト
- タイヤ ピレリ
- 全長 5000mm
- 全幅 1800mm
- 全高 950mm
- 重量 冷却水、潤滑油、ドライバーを含まず702kg
エンジン
記録
この年、メルセデスは以下の記録を更新した[9]。
- 年間最多ポイント:765ポイント
- 年間最多勝利:19勝
- 年間最多ポールポジション:20回(95.2%)
- 年間最多表彰台:33回
脚注
- ^ “メルセデスW07:見えない部分に多数のミニ改革”. AUTOSPORTweb. (2016年2月21日)2016年8月29日閲覧。
- ^ “ロズベルグ&ハミルトン、レーシングドライバーなら当然の動きと主張”. espnf1.com. (2016年5月16日)2018年11月7日閲覧。
- ^ “リカルドが初ポールポジション!”. espnf1.com. (2016年5月28日)2018年11月7日閲覧。
- ^ “苦痛の中でチームメンバーを励ましたハミルトン”. espnf1.com. (2016年10月2日)2018年11月7日閲覧。
- ^ “ロズベルグが鈴鹿初勝利! メルセデスが3連覇達成!”. espnf1.com. (2016年10月9日)2018年11月7日閲覧。
- ^ “ハミルトンがラストを勝利で飾るもロズベルグが初戴冠!”. espnf1.com. (2016年11月27日)2018年11月7日閲覧。
- ^ “ロズベルグ、まさかのF1引退を発表!”. espnf1.com. (2016年12月2日)2016年12月2日閲覧。
- ^ “F1 W07 Hybrid”. mercedesamgf1.com. 2016年7月24日閲覧。
- ^ “The 2016 season in numbers”. Formula1.com (2016年12月16日). 2017年2月24日閲覧。