マカン (Porsche Macan, Type 95B) はドイツの自動車メーカー、ポルシェが製造する高級SUVである。同社のカイエンよりも一回り小さい車種である。
概要
2010年11月、ポルシェはカイエンよりも小型のSUVを「ケイジャン」 (Cajun) のコードネームで開発中であることを明らかにした[1]。このコードネームは「カイエン・ジュニア」(Cayenne Junior)に由来していると考えられる[2]。2012年2月16日、ポルシェは正式な車名を「マカン」に決定したと発表し[3]、2013年11月20日に開幕したロサンゼルスオートショーおよび東京モーターショーにて世界初公開された[4]。
ヨーロッパでは2014年春から、日本では同年後半から販売が開始されている。日本仕様はすべて右ハンドルである。
マカンは、プラットフォームおよびコンポーネンツの3分の1をアウディ・Q5と共有している[5]。
アウディ・Q5と同じPCD=112を採用するため、ポルシェの各モデルに共通するPCD=130の法則から外れる唯一のモデルである。
生産はパナメーラやカイエンと同様にライプツィヒ工場にて行われる。なお、ポルシェはマカンの生産のために同工場の拡張工事を行っている[6]。
2022年10月26日、ブレーキブースター警報装置の不具合の為、国土交通省にリコールを届出[7]。
ドライブトレイン
7速PDKデュアルクラッチトランスミッション、AWDのみの設定となる。VW系MLBプラットフォームを使用しているため構造的にはFFベースの4駆であるが、通常走行時は前後比2:8と後輪にトルクを配分し、実際にはポルシェ独自の設定でFRが基本の設計に変更されている。また、ポルシェで初めてすべてのモデルでマニュアルトランスミッションが設定されないモデルとなる。
モデル | 排気量・エンジン | 最高出力 | 最大トルク | 最高速度 | CO2排出量 |
---|---|---|---|---|---|
マカン | 2.0L (1,984cc) 直4 ターボ | 180kW (245ps) @ 5,000–6,750rpm | 370N·m @ 1,600–4,500rpm | 225km/h | 185g/km |
マカンS | 3.0L (2,995cc) V6 ターボ | 260kW (354ps) @ 5,400-6,400rpm | 480N·m @ 1,360-4,800rpm | 254km/h | 204g/km |
マカンGTS | 2.9L (2,894cc) V6 ツインターボ | 280kW (380ps) @ 5,200-6,700rpm | 520N·m @ 1,750-5,000rpm | 261km/h | 218g/km |
マカンターボ | 2.9L (2,894cc) V6 ツインターボ | 324kW (440ps) @ 5,700-6,600rpm | 550N·m @ 1,800-5,600rpm | 270km/h | 224g/km |
脚注
- ^ “Porsche is planning a new sporty model range”. ポルシェ (2010年11月29日). 2014年3月9日閲覧。
- ^ Dale Jerewtt (2012年2月16日). “Meet the Porsche Macan, Germany's newest small SUV”. Autoweek. 2014年3月9日閲覧。
- ^ “Name for new Porsche SUV is Macan”. ポルシェ (2012年2月16日). 2014年3月9日閲覧。
- ^ Dan Mihalascu (2013年11月20日). “Porsche Debuts Macan, Calls It the Sports Car of Compact SUVs”. Carscoops. 2014年3月9日閲覧。
- ^ Hilton Holloway (2013年12月11日). “Porsche Macan - first ride”. Autocar. 2014年3月9日閲覧。
- ^ “【ドイツ―生産】ポルシェがライプチヒ工場の拡張完了、「マカン」生産”. 国際自動車ニュース (2014年2月13日). 2014年3月9日閲覧。
- ^ DIGITAL, AUTOCAR (2022年10月26日). “ポルシェ・カイエン/マカン/パナメーラ 2.4万台リコール届出 ブレーキブースター警報装置不具合”. AUTOCAR JAPAN. 2022年10月27日閲覧。
関連項目
外部リンク
- ポルシェ・マカン(ポルシェジャパン)