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ホセ・アルトゥーベ

ホセ・カルロス・アルトゥーベJosé Carlos Altuve, 1990年5月6日 - )は、ベネズエラ共和国アラグア州マラカイ出身のプロ野球選手二塁手)。MLBヒューストン・アストロズ所属。愛称はトゥーべ (Tuve)、168cmと非常に小柄ながらメジャーを代表する選手の一人である[2]

ホセ・アルトゥーベ
Jose Altuve
ヒューストン・アストロズ #27
2015年1月24日
基本情報
国籍 ベネズエラ
出身地 アラグア州マラカイ
生年月日 (1990-05-06) 1990年5月6日(33歳)
身長
体重
168 cm
75 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 二塁手
プロ入り 2006年 アマチュア・フリーエージェント
初出場 2011年7月20日
年俸 $29,000,000(2023年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム ベネズエラ
WBC 2017年2023年

経歴

2006年3月6日にヒューストン・アストロズと契約。

2011年はAA級コーパスクリスティ・フックスに昇格し、35試合の出場で打率.361、5本塁打、OPS.958、5盗塁の成績を残す。7月20日のワシントン・ナショナルズ戦でメジャーデビュー[3]

2012年5月1日のニューヨーク・メッツ戦では、MLB史上最長身のジョン・ラウシュ(6フィート11インチ≒210.8cm)と初対戦し、身長差18インチ≒45.7cmの対決は野球版「ダビデゴリアテ」として話題になった[4]。打率.303、5本塁打、OPS.782、15盗塁の好成績で前半戦を折り返し、オールスターゲームにアストロズから唯一選出された。

2013年7月13日にアストロズと総額1250万ドルの4年契約(2018年・600万ドル、2019年・650万ドルの球団オプション付き)に合意した[5][6]。この年は152試合に出場し、5本塁打52打点35盗塁(盗塁死はリーグ最多の13個)、打率.283だった。

2014年は前半戦で93試合に出場し、2本塁打27打点41盗塁、打率.335の大活躍で、2年ぶりにオールスターゲームに選出された。最終的に、首位打者(.341)[7]盗塁王(56)の2つのタイトルに加え、両リーグでの最多安打(225)を記録した。この3つを同一シーズンで記録したのは2001年イチロー以来の快挙だった。 オフの10月1日にジャスティン・モルノーブライス・ハーパーと共に日米野球2014のMLB選抜に選出された[8]

2015年は154試合に出場。同年もオールスターゲームに選出された。シーズンではリーグ3位の打率.313、昨年からほぼ倍増となる15本塁打、リーグ最多の38盗塁(13盗塁死も同じく最多)をマークし、2年連続で200安打をクリアすると共に、引き続き盗塁王のタイトルを獲得。二塁手の守備では守備率.993をマークし、ゴールドグラブ賞を受賞。

2016年は開幕から高打率を維持し、6月には打率.420(100打数42安打)、4本塁打、15打点・、OPS1.112で初の月間MVPを受賞。最終的に打率.338で2年ぶり2度目となる首位打者のタイトルを獲得。同じくリーグトップの216安打を放ち、3年連続でシーズン200安打を記録。本塁打は24本と長打力が開花し、四球率が昨年の4.8%から8.4%に上昇したこともあり、OPSはリーグ5位の.928を記録した。オフの12月5日に第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)ベネズエラ代表に選出された[9]

2017年はシーズン開幕前に選出されていた第4回WBCに参加。シーズンでは7月には5試合連続猛打賞を記録するなど、打率.485(99打数48安打)・4本塁打・21打点・OPS1.251で2度目のプレイヤー・オブ・ザ・マンスを受賞。9月25日にはバントによる内野安打で、右打者でありながら一塁到達まで3秒33というスタットキャストでの計測史上最速の記録を残した[10]。9月27日のテキサス・レンジャーズ戦で、1947年以降では5人目となる4年連続シーズン200本安打を記録した[11]。最終的に153試合に出場し、打率.346、24本塁打、81打点・OPS.957を記録。打率、OPS等で自己ベストを更新し、2年連続3回目となる首位打者を獲得。10月5日のディビジョンシリーズ第1戦でキャリア初、史上9人目となるポストシーズンでの1試合3本塁打を記録した[12]。オフシーズンにはシルバースラッガー賞やハンク・アーロン賞ベーブ・ルース賞など数々の賞を受賞した[13]。さらに新人ながら驚異的な成績を収めたアーロン・ジャッジを抑え、ア・リーグのMVPも受賞した[14]

2018年はシーズン開幕前の3月16日にアストロズと2024年までの5年1億5100万ドルで契約延長した[15]。これは球団史上最高額であり、年俸平均が3000万ドルを超えたMLB史上6人目の選手となった[16]。シーズンでは開幕から好調で、5月25日から同27日までのクリーブランド・インディアンス戦では10打席連続安打を記録し、自身の持っていた球団記録を更新した[17]オールスターゲームにはファン投票で全選手中最多となる484万票を集め、5年連続で選出された[18]。しかし7月25日のコロラド・ロッキーズ戦で膝を痛めて途中交代すると[19]、7月29日に右膝の怪我のため初めてDLに入った[20]。8月21日のシアトル・マリナーズ戦で復帰したが、怪我の影響で以降は少し調子を落とした。最終的に137試合に出場し、打率.316、13本塁打、61打点だった。ポストシーズンにも出場したが、足を引きずるシーンも見られるように強行出場だったことをA.J.ヒンチ監督が明かしている。ALCS直後の10月19日に右膝の膝蓋骨剥離骨折の手術を受けた[21]。連続シーズン200本安打の記録は途切れたが、オフシーズンには5連連続でシルバースラッガー賞を受賞した。

2019年4月9日のニューヨーク・ヤンキース戦で通算100号本塁打を達成した[22]。同12日のシアトル・マリナーズ戦で自身2度目の満塁本塁打を放ち、翌日にはフェリックス・ヘルナンデスから5試合連続となる本塁打を打っている[23]。しかし、5月12日にハムストリングスの負傷で故障者リスト入りすると、1か月以上離脱した[24]。7月28日のセントルイス・カージナルス戦で通算1500安打に本塁打で到達した[25]。最終成績は124試合の出場で、打率.298、31本塁打、74打点で、6年ぶりに打率3割を切ったが、本塁打は初めて30本を超えた。ポストシーズン、全体で打率.329、4本塁打、9打点、OPS.971を記録し、ALCS第6戦ではサヨナラホームランを放ってシリーズMVPに輝いた[26]。 オフに同年から新設されたオールMLBチームのセカンドチーム二塁手に選出された。

2020年2月に2017年と2018年にアストロズが(サイン盗み)(英語版)を行ったことが発覚し、選手代表として謝罪会見に出席した[27]。シーズンでは(COVID-19の影響)で60試合の短縮シーズンとなる中、力を発揮することはできず、48試合の出場で打率.219、5本塁打、18打点に終わった。チームも勝率.483と振るわなかったが、ワイルドカードでポストシーズン進出。PSではALDS第1戦で逆転打を放つと、第3戦からALCS第1戦にかけて3試合連続本塁打を記録する。ALCSでチームは敗退し、自身の連続エラーも3連敗につながったが[28]、3本塁打を放ち、ポストシーズンでの通算本塁打を歴代5位タイの18本まで伸ばした[29]

2021年7月4日に選手間投票で控え野手として通算7度目となるオールスターゲームに選出されたが[30]、辞退している[31]

2022年オフの11月17日に全米野球記者協会(BBWAA)の投票による最優秀選手賞では4位票6、5位票9、6位票4、7位票3、8位票3、9位票2、10位票1の計142ポイントで5位にランクインした[32]。12月5日には自身初めてファーストチームの二塁手として、通算では3年ぶり2度目となるオールMLBチームに選出された[33]

選手としての特徴

身長168cm [34][35]。また足も速く、盗塁王のタイトルを2回獲得している。2017年にはMVPも受賞している。

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2011 HOU 57 234 221 26 61 10 1 2 79 12 7 3 5 1 5 0 2 29 5 .276 .297 .357 .654
2012 147 630 576 80 167 34 4 7 230 37 33 11 4 4 40 0 6 74 8 .290 .340 .399 .740
2013 152 672 626 64 177 31 2 5 227 52 35 13 4 8 32 5 2 85 24 .283 .316 .363 .678
2014 158 707 660 85 225 47 3 7 299 59 56 9 1 5 36 7 5 53 20 .341 .377 .453 .830
2015 154 689 638 86 200 40 4 15 293 66 38 13 3 6 33 8 9 67 17 .313 .353 .459 .812
2016 161 717 640 108 216 42 5 24 340 96 30 10 3 7 60 11 7 70 15 .338 .396 .531 .928
2017 153 662 590 112 204 39 4 24 323 81 32 6 1 4 58 3 9 84 19 .346 .410 .547 .957
2018 137 599 534 84 169 29 2 13 241 61 17 4 3 1 55 4 6 79 17 .316 .386 .451 .837
2019 124 548 500 89 149 27 3 31 275 74 6 5 1 3 41 0 3 82 19 .298 .353 .550 .903
2020 48 210 192 32 42 9 0 5 66 18 2 3 0 0 17 0 1 39 5 .219 .286 .344 .629
2021 146 678 601 117 167 32 1 31 294 83 5 3 1 6 66 3 4 91 9 .278 .350 .489 .839
2022 141 604 527 103 158 39 0 28 281 57 18 1 0 1 66 2 10 87 13 .300 .387 .533 .921
MLB:12年 1578 6950 6305 986 1935 379 29 192 2948 696 279 81 26 46 509 43 64 840 171 .307 .362 .468 .830
  • 2022年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績



二塁(2B) 遊撃(SS)
























2011 HOU 55 80 135 2 25 .991 -
2012 147 257 410 11 83 .984 -
2013 145 273 393 9 114 .987 -
2014 156 268 459 10 105 .986 -
2015 153 247 417 5 81 .993 -
2016 148 206 361 7 73 .988 1 0 2 0 0 1.000
2017 149 201 351 10 86 .982 -
2018 130 159 262 7 63 .984 -
2019 121 128 257 11 49 .972 1 0 0 1 0 .000
2020 48 64 126 4 36 .979 -
2021 144 199 344 8 76 .985 -
2022 135 159 269 9 67 .979 -
MLB 1531 2241 3784 93 858 .985 2 0 2 1 0 .667
  • 2022年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 各年度の太字年ゴールドグラブ賞受賞

タイトル

表彰

記録

MiLB
MLB

諸記録

背番号

  • 27(2011年 - )

代表歴

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “Jose Altuve Contract Details, Salaries, & Earnings” (English). Spotrac. 2022年12月21日閲覧。
  2. ^ Astros Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月2日閲覧
  3. ^ http://hardballtalk.nbcsports.com/2011/07/19/astros-call-up-5-foot-7-second-baseman-jose-altuve
  4. ^ Jon Rauch pitches to Jose Altuve in baseball’s version of David vs. Goliath
  5. ^ “Astros, Altuve agree to four-year contract extension”. MLB.com Astros Press Release (2013年7月13日). 2014年7月27日閲覧。
  6. ^ Brian McTaggart (2013年7月13日). “Altuve agrees to four-year extension with Astros”. MLB.com. 2014年7月27日閲覧。
  7. ^ Altuve's two hits in finale lock up batting title
  8. ^ Altuve, Morneau, Harper to play in Japan series MLB All-Stars to participate in five games against national team in November
  9. ^ 24 All-Stars among initial confirmed players for 2017 World Baseball Classic MLB.com Press Release (英語) (2016年12月5日) 2016年12月15日閲覧
  10. ^ “Statcast's fastest baserunning plays of 2017 | twinsbaseball.com”. wap.mlb.com. 2019年1月12日閲覧。
  11. ^ Altuve notches 4th straight 200-hit season MLB.com (英語) (2017年9月27日) 2017年9月29日閲覧
  12. ^ a b “Al3ve! Astros star's HRs deny Sox in Game 1” (英語). MLB.com (2017年10月5日). 2018年9月28日閲覧。
  13. ^ Newman, Mark (2017年10月25日). “Stanton, Altuve named Aaron Award winners: Marlins OF takes home second NL trophy; Astros 2B gets first AL nod”. MLB.com. http://m.mlb.com/news/article/259658640/stanton-altuve-named-aaron-award-winners/ 2017年10月25日閲覧。 
  14. ^ "Astros' Jose Altuve wins AL MVP Award MLB.com (英語) (2017年11月16日) 2017年11月17日閲覧
  15. ^ “アストロズがMVPアルトゥーベと契約延長 2020年から5年159億円と米報道”. Full-Count (2018年3月17日). 2018年9月28日閲覧。
  16. ^ ESPN (2018年3月16日). “Jose Altuve reportedly agrees to 5-year, $151 million extension with Astros”. ESPN.com. http://www.espn.com/mlb/story/_/id/22797342/houston-astros-extend-jose-altuve-5-year-deal 2018年3月17日閲覧。 
  17. ^ Baer, Bill (2018年5月27日). “José Altuve records hit in 10 consecutive plate appearances”. NBC Sports. https://mlb.nbcsports.com/2018/05/27/jose-altuve-records-hit-in-10-consecutive-plate-appearances/ 2018年5月27日閲覧。 
  18. ^ “Top vote-getter Altuve among 6 Astros All-Stars | astros.com”. wap.mlb.com. 2019年1月12日閲覧。
  19. ^ “Jose Altuve exits with right knee discomfort” (英語). MLB.com. 2019年1月12日閲覧。
  20. ^ “Astros place Jose Altuve on DL with knee injury”. MLB. 2018年7月29日閲覧。
  21. ^ “Jose Altuve recovering from right knee surgery” (英語). MLB.com. 2019年1月12日閲覧。
  22. ^ “Altuve adds a milestone to his resume”. MLB.com. 2019年11月4日閲覧。
  23. ^ “Altuve is 1st in MLB in '19 to achieve this HR feat”. MLB.com. 2019年11月4日閲覧。
  24. ^ “アストロズ、17年MVPのアルトゥーベがハムストリング負傷 指揮官も心配「楽観してない」”. ベースボールチャンネル. 2019年11月4日閲覧。
  25. ^ “1,500 hits: Altuve is fastest Astro to milestone”. MLB.com. 2019年11月4日閲覧。
  26. ^ “アストロズ、アルトゥーベの劇的サヨナラ弾で2年ぶり3度目V 猛追ヤンキースを撃破【MLBリーグ優勝決定シリーズ】”. ベースボールチャンネル. 2019年11月4日閲覧。
  27. ^ “サイン盗みのアストロズ、アルトゥーベら選手が会見で謝罪”. www.afpbb.com. 2020年10月17日閲覧。
  28. ^ “ホセ・アルトゥーベに明らかなイップスの症状。ヒューストン・アストロズはプレーオフ敗退の瀬戸際に”. www.sportingnews.com. 2020年10月18日閲覧。
  29. ^ “Altuve 'turned the page,' homers again”. MLB.com. 2020年10月18日閲覧。
  30. ^ Sarah Langs, Thomas Harrigan (2021年7月11日). “Your 2021 MLB All-Stars by position” (英語). MLB.com. July 13, 2021閲覧。
  31. ^ Brian McTaggart (2021年7月9日). “Altuve (leg), Correa won't play in ASG” (英語). MLB.com. 2021年7月10日閲覧。
  32. ^ “Outfielder Aaron Judge adds another MVP Award to Yankees’ collection” (英語). BBWAA – Baseball Writers' Association of America (2022年11月17日). 2022年11月18日閲覧。
  33. ^ Paul Casella (2022年12月5日). “Here is the star-studded 2022 All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2022年12月6日閲覧。
  34. ^ Japan, M. L. B. (2017年7月18日). “2度の首位打者に輝いたホセ・アルテューベ。リーグ屈指の打者として知られる彼の打撃の秘密とは?…”. @MLBJapan. 2019年1月12日閲覧。
  35. ^ “Play Ball: Altuve on hitting | 07/01/2017” (英語). MLB.com. 2019年1月12日閲覧。
  36. ^ “メジャーリーグ シルバースラッガー賞発表 引退オルティスの名も”. スポニチアネックス. (2016年11月11日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2016/11/11/kiji/K20161111013703170.html 2016年11月11日閲覧。 
  37. ^ “All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2022年12月6日閲覧。

関連項目

外部リンク

  • 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
  • José Altuve stats MiLB.com (英語)
  • Jose Altuve (@JoseAltuve27) - Twitter
  • Jose Altuve (@josealtuve27) - Instagram
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