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ブルックス・クリスキー

ブルックス・ジョセフ・クリスキー（Brooks Joseph Kriske, 1994年2月3日 - ）は、アメリカ合衆国アリゾナ州スコッツデール出身のプロ野球選手（投手）。右投右打。MLBのカンザスシティ・ロイヤルズ傘下所属。

ブルックス・クリスキー
Brooks Kriske
カンザスシティ・ロイヤルズ（マイナー）
横浜DeNAベイスターズ時代
(2022年6月4日、横浜スタジアムにて)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
出身地 アリゾナ州スコッツデール
生年月日 (1994-02-03) 1994年2月3日（29歳）
身長
体重		 6' 3" ＝約190.5 cm
190 lb ＝約86.2 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2016年 MLBドラフト6巡目
初出場 MLB / 2020年7月29日
NPB / 2022年4月12日
経歴（括弧内はプロチーム在籍年度）
この表について

経歴

プロ入り前

高校はカリフォルニア州パームデザートのパームデザート高校に進学。カリフォルニア州高校連盟（CIF）における大会で、2010年から2012年まで3年連続で州決勝戦進出に貢献し、2010年と2012年は優勝した。2012年の決勝戦では完封勝利を収めた。高校通算で2度の州選抜に選ばれた[1]。

大学は南カリフォルニア大学（USC）に進学。USCトロージャンズに所属した。

プロ入りとヤンキース時代

2016年のMLBドラフト6巡目（全体188位）でニューヨーク・ヤンキースから指名され[2]、契約を結びプロ入りと果たした。同年は傘下A-級のスタテンアイランド・ヤンキースでプロデビューを果たした[3]。しかし、2016年シーズン中にトミー・ジョン手術を受けたため、2017年は登板がなかった[4]。

2018年は、スタテンアイランド・ヤンキースと、傘下A級のチャールストン・リバードッグスでプレー。

2019年は、傘下A-級のタンパ・ターポンズでフロリダ・ステートリーグのオールスターに選出された。その後、傘下AA級のトレントン・サンダーに昇格した。シーズン終了後には、ヤンキースの40人枠入りを果たした[1]。

2020年は、3月に傘下AAA級のスクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダースに昇格した。しかし、(COVID-19の影響)でマイナーリーグのシーズンが中止となった[5]。それでも、7月26日にアクティブ・ロースターに入ると[6]、同29日のボルチモア・オリオールズ戦でメジャーデビューを果たし、1回を1四球2奪三振無失点に抑えた[7][注 1]。しかし、最終的には4試合の登板で防御率14.73に終わったが、3回2/3で8奪三振を記録した[8]。

2021年は、AAA級のレイルライダースで開幕を迎えた[9]。6月に2回、7月に1回、ヤンキースに再昇格し[10][11]、7月21日のフィラデルフィア・フィリーズ戦（ヤンキー・スタジアム）では、5-5の延長10回表に登板し無失点に抑えると、その裏にチームがサヨナラ勝ちしたため、メジャー初勝利を挙げた[12]。翌22日のボストン・レッドソックス戦（フェンウェイ・パーク）では、1点リードの10回裏に登板するも、MLBレギュラーシーズン最多タイとなる1イニング4暴投を記録するなど、0回2/3を1四球2失点（自責1）で敗戦投手となり[13][14]、試合後にAAAに降格となった[11]。9月14日、(DFA)となった[15]。

オリオールズ時代

2021年9月16日、オリオールズが獲得を表明した[16]。傘下AAA級のノーフォーク・タイズで1試合に登板し、無失点に抑えると、同19日にメジャー昇格[17]。同22日、フィリーズ戦（シチズンズ・バンク・パーク）の7回裏、2点を取られなおも二死一・三塁の場面で移籍後初登板。アンドリュー・マカッチェンをキャッチャーへのファウルフライに抑え、無失点で切り抜けた[18]。しかし、最終成績は、4試合（3回2/3）に登板して防御率12.27に終わり、11月30日にFAとなった[19]。

DeNA時代

2021年12月8日、横浜DeNAベイスターズが獲得を発表した[20]。背番号は49。

2022年は、新型コロナウィルスに伴う入国制限によりチームへの合流が遅れたが[21]、3月13日に来日し、隔離期間を経て23日に入団会見を行った[22]。その後、二軍での調整登板を経て、4月12日に一軍登録[23]。同日の読売ジャイアンツ戦（沖縄セルラースタジアム那覇）で、リリーフとして初登板し、2回を無失点に抑えた[24]。4月17日の東京ヤクルトスワローズ戦（横浜スタジアム）では、ピンチを招いたエドウィン・エスコバーに代わり、8回途中に登板し無失点に抑えたが、続投した9回に失点し、初黒星を喫した[25]。4月21日の阪神タイガース戦（横浜スタジアム）では、2点リードの6回表に登板し無失点に抑えると、そのまま雨天でコールドとなりチームは勝利し、初セーブを記録した[26]。6月4日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦(横浜スタジアム)に2番手投手として6回から2イニングを無失点に抑え、チームの逆転勝利を呼び込むピッチングで、来日初勝利を挙げた[27]。その後もリリーフとして登板を続けていたが、7月3日のヤクルト戦で登板中に右肘の違和感で途中降板し、翌日病院で検査を受けた結果、右前腕の炎症で登録抹消された[28]。オフの11月30日に翌年の契約を結ばないことが発表され[29]、12月2日に自由契約公示された[30]。

ロイヤルズ傘下時代

2022年12月15日、カンザスシティ・ロイヤルズとマイナー契約を結んだと球団公式ツイッターで発表した。[31]

投球スタイル

投球データ(2021年レギュラーシーズン)[32]
球種 割合 平均球速 最高球速
% mph km/h mph km/h
フォーシーム 54.1 95.3 153.4 98 157.7
スプリッター 39.7 84.9 136.6 86.7 139.5
スライダー 6.2 83.8 134.9 85.4 137.4

最速98mph（約157.7km/h）[注 2]の速球と、決め球であるスプリットが投球の大半を占める。スプリットは2021年に空振り率50％を記録している。しかし変化球の制球に難がある。

人物

「ブルックス」という名前はブルックス・ロビンソンにちなんで名付けられた[16]。

詳細情報

年度別投手成績

年

度		 球

団		 登

板		 先

発		 完

投		 完

封		 無
四
球		 勝

利		 敗

戦		 セ
丨
ブ		 ホ
丨
ル
ド		 勝

率		 打

者		 投
球
回		 被
安
打		 被
本
塁
打		 与
四
球		 敬

遠		 与
死
球		 奪
三
振		 暴

投		 ボ
丨
ク		 失

点		 自
責
点		 防
御
率		 W
H
I
P
2020 NYY 4 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 22 3.2 3 1 7 0 0 8 2 0 6 6 14.73 2.73
2021 8 0 0 0 0 1 1 0 0 .500 41 7.2 12 5 6 0 1 7 5 0 14 13 15.26 2.35
BAL 4 0 0 0 0 1 0 0 0 1.000 15 3.2 5 2 0 0 0 4 0 0 5 5 12.27 1.36
'21計 12 0 0 0 0 2 1 0 0 .667 56 11.1 17 7 6 0 1 11 5 0 19 18 14.29 2.03
2022 DeNA 18 0 0 0 0 1 1 1 4 .500 89 21.0 15 2 13 0 0 26 3 0 7 6 2.57 1.33
MLB：2年 16 0 0 0 0 2 1 0 0 .667 78 15.0 20 8 13 0 1 19 7 0 25 24 14.40 2.20
NPB：1年 18 0 0 0 0 1 1 1 4 .500 89 21.0 15 2 13 0 0 26 3 0 7 6 2.57 1.33
  • 2022年度シーズン終了時

年度別守備成績

年
度		 球
団		 投手（P）
試

合		 刺

殺		 補

殺		 失

策		 併

殺		 守
備
率
2020 NYY 4 0 0 0 0 ----
2021 8 0 2 0 0 1.000
BAL 4 0 0 0 0 ----
'21計 12 0 2 0 0 1.000
2022 DeNA 18 4 1 0 0 1.000
MLB 16 0 2 0 0 1.000
NPB 18 4 1 0 0 1.000
  • 2022年度シーズン終了時

記録

MLB

初記録
その他の記録

NPB

初記録

背番号

  • 82（2020年 - 2021年9月14日）
  • 86（2021年9月16日 - 同年終了）
  • 49（2022年）

脚注

注釈

  1. ^ そのため、AAA級デビューよりも先にメジャーデビューを果たすこととなった[1]。
  2. ^ 2021年 ミネソタ・ツインズ戦で計測

出典

  1. ^ a b c “Kriske Discusses His Journey”. lastwordonsports.com (2021年1月13日). 2021年6月10日閲覧。
  2. ^ “Reliever Brooks Kriske ready for second chance with Staten Island Yankees”. silive (2018年6月15日). 2021年12月8日閲覧。
  3. ^ “Brooks Kriske Amateur, College & Minor Leagues Statistics & History”. Baseball-Reference.com. 2021年7月23日閲覧。
  4. ^ Media (2019年7月18日). “Thunder reliever Brooks Kriske is better than ever after Tommy John surgery”. nj. 2021年12月8日閲覧。
  5. ^ “2020 Minor League Baseball Season Shelved”. (2020年6月30日). https://www.milb.com/news/2020-minor-league-baseball-season-shelved 2020年7月1日閲覧。 
  6. ^ Hoch. “Notes: Frazier optioned; Andújar in left field”. MLB.com. 2020年7月30日閲覧。
  7. ^ Hoch. “Cole: Sánchez's 'familiarity' key to win vs. O's”. MLB.com. 2020年7月30日閲覧。
  8. ^ “Brooks Kriske Stats”. Baseball-Reference.com. 2021年7月23日閲覧。
  9. ^ “Brooks Kriske Stats, Fantasy & News”. MiLB.com. 2021年7月23日閲覧。
  10. ^ “Yankees Roster & Staff – Transactions”. MLB.com (2021年6月). 2021年7月23日閲覧。
  11. ^ a b “Yankees Roster & Staff – Transactions”. MLB.com (2021年7月). 2021年7月23日閲覧。
  12. ^ Tredinnick, Andrew (2021年7月21日). “Ryan LaMarre lifts New York Yankees to fourth straight win with walk-off hit in 10th”. The Record. https://www.northjersey.com/story/sports/mlb/yankees/2021/07/21/yankees-win-fourth-straight-game-behind-walk-off-hit-ryan-lamarre/8035476002/ 2021年7月23日閲覧。 
  13. ^ Goodman, Max (2021年7月23日). “Brooks Kriske's Disastrous Night Was Historically Wild”. Sports Illustrated. https://www.msn.com/en-us/sports/mlb/brooks-kriskes-disastrous-night-was-historically-wild/ar-AAMtmJv 2021年7月23日閲覧。 
  14. ^ “Wild Pitch Records”. Baseball Almanac. 2021年7月23日閲覧。
  15. ^ Yankees Designate Brooks Kriske, Re-Sign Sal Romano
  16. ^ a b Powers, Shad. "Changing Major League teams, Brooks Kriske dropped by Yankees, picked up by Orioles," The Desert Sun (Palm Springs, CA), Monday, September 20, 2021. Retrieved September 22, 2021
  17. ^ Kubatko, Roch. "Orioles add relievers Eshelman and Kriske to active roster," Mid-Atlantic Sports Network (MASN), Sunday, September 19, 2021. Retrieved September 22, 2021
  18. ^ Trezza, Joe. "Kriske realizes lifelong dream with O's debut," MLB.com, Wednesday, September 22, 2021. Retrieved September 23, 2021
  19. ^ Kubatko, Roch. "Orioles remove Kriske, Fox from 40-man roster (with multiple updates)," Mid-Atlantic Sports Network (MASN), Tuesday, November 30, 2021. Retrieved December 1, 2021
  20. ^ a b “ＤｅＮＡ新外国人クリスキーを獲得　最速158キロ右腕、オリオールズＦＡ”. 日刊スポーツ. (2021年12月8日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202112080000291.html 2021年12月8日閲覧。 
  21. ^ “ＤｅＮＡ投手陣が未入国新外国人に異例のバースデーサプライズ！！　クリスキー「最高だ！」”. サンスポ (2022年2月4日). 2022年4月13日閲覧。
  22. ^ “プロ野球 DeNA 新外国人ピッチャー 2人が入団会見”. サンスポ (2022年3月23日). 2022年4月13日閲覧。
  23. ^ “【DeNA】新外国人クリスキー、伊藤裕季也、ソト、大田泰示ら大量11選手が出場選手登録”. 日刊スポーツ (2022年4月12日). 2022年4月13日閲覧。
  24. ^ a b “【DeNA】クリスキー初登板で２回無失点　150キロを超える速球を軸に２奪三振”. 日刊スポーツ (2022年4月12日). 2022年4月13日閲覧。
  25. ^ “ＤｅＮＡ4-5ヤクルト（終了） - セ・リーグ - スコア速報”. 朝日新聞デジタル (2022年4月17日). 2022年4月21日閲覧。
  26. ^ “プロ野球試合結果・詳細（２１日）”. 時事ドットコムニュース (2022年4月21日). 2022年4月21日閲覧。
  27. ^ “ＤｅＮＡ・クリスキー、来日初勝利”. サンスポ (2022年6月4日). 2022年6月11日閲覧。
  28. ^ “【DeNA】クリスキー右前腕の炎症と診断　３日ヤクルト戦で右肘違和感訴え途中降板”. 日刊スポーツ (2022年7月5日). 2022年7月31日閲覧。
  29. ^ “2023年シーズン 選手契約について”. 横浜DeNAベイスターズ. 2022年11月30日閲覧。
  30. ^ “2022年度 自由契約選手 公示”. NPB.jp 日本野球機構 (2022年12月2日). 2022年12月4日閲覧。
  31. ^ “【MLB】前DeNAクリスキー、ロイヤルズとマイナー契約　球団発表、2年ぶりメジャー復帰なるか”. 2022年12月16日閲覧。
  32. ^ “player” (英語). baseballsavant.com. 2021年12月2日閲覧。
  33. ^ “【DeNA】土日の連敗を12でストップ　佐野恵太Ｖ打、牧秀悟は２試合連発15号”. 日刊スポーツ. (2022年6月4日). https://www.nikkansports.com/m/baseball/news/202206040000811_m.html 2022年6月4日閲覧。 

関連項目

外部リンク

 
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  • 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
  • Brooks Kriske stats MiLB.com （英語）
  • 個人年度別成績 B.クリスキー - NPB.jp 日本野球機構
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