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ブラジキニン

ブラジキニン(bradykinin, BK)とは、ノナペプチド(9個のアミノ酸が連なった分子)であり、血圧降下作用を持つ生理活性物質の1種である。キニノーゲンから血漿カリクレイントリプシンによって作られる。構造はArg-Pro-Pro-Gly-Phe-Ser-Pro-Phe-Arg-OH。に存在する(キニナーゼ)(アンジオテンシン変換酵素)により分解される。カリジンとともに(プラスマキニン)(血漿キニン、単にキニンとも)に分類される。

ブラジキニン
識別情報
CAS登録番号 58-82-2 
PubChem 439201
ChemSpider 388341 
UNII S8TIM42R2W 
MeSH (Bradykinin)
ChEBI
  • CHEBI:3165 
ChEMBL CHEMBL406291 
IUPHAR/BPS
649
特性
化学式 C50H73N15O11
モル質量 1060.21 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
キニノーゲン 1
識別子
略号 (KNG1)
他の略号 KNG, BDK
(Entrez)(英語版) (3827)
HUGO 6383
OMIM 612358
RefSeq (NM_001102416)
UniProt P01042
他のデータ
遺伝子座 (Chr. 3) q21-qter
(テンプレートを表示)
ブラジキニン
識別子
略号 BK
Pfam PF06753
InterPro IPR009608
利用可能な蛋白質構造:
Pfam structures
PDB RCSB PDB; PDBe; PDBj
(PDBsum) structure summary
(テンプレートを表示)

Rochaらが、血中にヘビ毒が入ると血圧低下と腸管収縮を引き起こす物質が産生されることを発見し、ギリシア語の”brady(遅い)”と”kinin(運動)”をつなぎ合わせて命名した[1]。1960年になると、ブラジキニンのアミノ酸配列が解明され、ブラジキニンは血漿および組織におけるカリクレイン―キニン系で産生され、循環調節・血管拡張・浮腫・炎症・痛みといった多くの生理的役割を果たすことが分かっている[1]。発痛作用はPGE2により増強される。

脚注

  1. ^ a b 岩本和真,秀道広「ブラジキニン(Bradykinin)」『アレルギー』第66巻第6号、日本アレルギー学会、2017年、813-814頁、doi:10.15036/arerugi.66.813。 

関連項目

  • (カリクレイン-キニン系)
  • (発痛物質)
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