ショーン・コムズ

ショーン・コムズ（Sean Combs, 本名: Sean John Combs, 1969年11月4日 - ）、別名 ショーン・パフィ・コムズ（Sean Puffy Combs）、パフ・ダディ（Puff Daddy）、P・ディディ（P. Diddy）、ディディ（Diddy）は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市のハーレム地区出身の音楽プロデューサー、作詞家、アレンジャー、ファッションデザイナー、俳優、MC。バッド・ボーイ・エンターテインメント(Bad Boy Entertainment)の最高経営責任者、映画プロダクション、レストランのチェーン、ファッションブランド「ショーン・ジョン」(Sean John)など経営者としても多岐にわたる活躍をみせる。フォーブスの「アメリカで最も裕福なセレブリティ」8位の、アフロアメリカンの音楽家の中でも、特に成功したエンターテイナーの一人である。

ショーン・コムズ Sean Combs
2010年
基本情報
出生名	Sean John Combs
別名	Puff Daddy P. Diddy
生誕	(1969-11-04) 1969年11月4日（53歳）
出身地	アメリカ合衆国 ニューヨーク州ニューヨーク
ジャンル	ヒップホップ
職業	音楽プロデューサー MC 歌手 作詞家 俳優 ファッションデザイナー 企業経営者
活動期間	1988年 -
レーベル	バッドボーイ・レコーズ ヴァイオレーター
共同作業者	ディディ-ダーティ・マネー メアリー・J. ブライジ ノトーリアス・B.I.G. リック・ロス リル・キム ナズ (ザ・ヒットマン)（英語版） ジェイ・Z マシン・ガン・ケリー アッシャー

来歴

ジャニスとメルビン・コムズの子としてマンハッタンハーレム地区でコムズは生まれ、マウントヴァーノンのウェスチェスター郊外で育つ。ショーンの父は彼が赤ん坊のときに殺害され、それがきっかけで母親は別の郊外に移り住む。 数年間はボーイスカウトの熱心なメンバーで、高校をやめる前にはライフスカウトになっていた。ブロンクスのマウント・セイント・マイケル・アカデミーで中等教育を終えた後、コムズはワシントンD.C.のハワード大学に通い、(アップタウン・レコード)（英語版）の見習いになった。 そのほんの数カ月後にコムズはA&Rの幹部社員になり、 1990年に(ファーザーMC)（英語版）の『ファーザーズ・デイ』(Father's Day)、1992年にメアリー・J・ブライジの『』^[1] She went on to release 13 studio albums, eight 、そしてヘヴィ・D&ザ・ボーイズの『ブルー・ファンク』(Blue Funk)をプロデュースする。 コムズは彼自身のレーベル「バッド・ボーイ・エンターテインメント」(Bad Boy Entertainment)を創設し、即座に(クレイグ・マック)（英語版）とノトーリアス・B.I.G.と契約する。

 

Sean Combs
^{photo: David Shankbone}

(ラッセル・シモンズ)（英語版）の手を借り、コムズは最高のラッパーであると彼が考えていた2パックと契約し、レーベルが好調なスタートを切ろうと考えたが、2パックに拒否されてしまう。しかし直後にリリースされたクレイグ・マックとノトーリアス・B.I.G.のシングルはヒットし、コムズはバッド・ボーイとフェイス・エヴァンス、(112)（英語版）など次々に契約を結び始める。プロデュースではリル・キム、TLC、マライア・キャリー、ボーイズIIメン、SWV、アレサ・フランクリンなどを手がける。メイスと(ザ・ロックス)（英語版）もすぐにバッド・ボーイに参加し、アメリカ西海岸のデス・ロウ・レコードとの対立を強めた。コムズとノトーリアス・B.I.G.は1990年代半ごろ、ライムやインタビューで2パックとシュグ・ナイトに敵意を表明し始めた。2パックは1996年9月に何者かに殺害され、その6か月後にノトーリアス・B.I.G.もアルバム『ライフ・アフター・デス』(Life After Death)リリース前の1997年3月に殺害されるという悲劇に見舞われた。

パフ・ダディとして知られる以前にコムズは1993年、スーパーキャットの「ドリー・マイ・ベイビー」(Dolly My Baby)のリミックス版でノトーリアス・B.I.G.と共にラップを披露。1997年に「パフ・ダディ」というMCネームを名乗り、サンプリングを多用したデビュー・シングル「キャント・ノーバディ・ホールド・ミー・ダウン」(Can't Nobody Hold Me Down)、2ndシングル「アイル・ビー・ミッシング・ユー」(I'll Be Missing You)をリリース。ポリスの1983年の曲「見つめていたい」(Every Breath You Take)をサンプリングというよりほとんど引用した「アイル・ビー・ミッシング・ユー」はファンの間でかなり物議を醸し賛否両論あったが、それらが収録されたファースト・アルバム『(ノー・ウェイ・アウト)』はアメリカだけでも700万枚を超える大ヒットとなった。そして第40回グラミー賞で最優秀ラップ・アルバム賞を受賞。その後もコムズのキャリアは、MCとしても続いた。

コムズは頻繁にMCネームを変えることでも知られ、ショーン・パフィ・コムズ（Sean Puffy Combs）、パフ・ダディ（Puff Daddy）、P・ディディ（P. Diddy、ノトーリアス・B.I.G.が付けたニックネーム）、ディディ（Diddy）と変えてきた。尚、イギリスの音楽プロデューサー、リチャード“ディディ”ディアラヴとの裁判に敗訴したため、イギリスではディディと名乗って活動することが出来なかった。2014年、MCネームをパフィ・ダディに戻す。

コムズは数々のスキャンダルの持ち主でもある。イギリスのDJディディは、コムズがPディディを名乗る9年前の92年からこの名を使用してきたと訴訟を起こした。結果はコムズが損害賠償金10000ポンドと、裁判費用10万ポンドを支払うことで和解した。1999年12月、マンハッタンのナイトクラブ、クラブ・ニューヨークで銃撃事件が起きたとき、コムズと当時のガールフレンド、ジェニファー・ロペスが現場にいた。警察の調査の後に、コムズと仲間のMC Shyneは銃刀法違反などで逮捕される。この事件は免罪となったものの、ほかにも数多くの事件で告訴されたことがある。

功績

• コムズはポップなヒップホップ音楽を牽引した一人でもある。ダンスフロア映えする曲を見抜く勘が人一倍冴え、プロデューサーとしてのアイデア力が優れている^[2]。これまで(ファーザーMC)（英語版）、(ジョデシィ)（英語版）、メアリー・J・ブライジ、(クレイグ・マック)（英語版）、ノトーリアス・B.I.G.、フェイス・エヴァンス、(112)（英語版）、メイス、(ボーイズ・ン・ダ・フッド)（英語版）、カール・トーマスなどをプロデュースしてきた。

ディスコグラフィ

詳細は英語版「en:Sean Combs discography」を参照

プロダクション参加作品は英語版「en:Sean Combs production discography」を参照

アルバム

年	タイトル	アルバム詳細	チャート最高位										認定
			US ^[3]	AUS ^[4]	CAN ^[3]	FRA ^[5]	GER ^[6]	NLD ^[7]	NZ ^[8]	SWE ^[9]	SWI ^[10]	UK ^[11]
1997	No Way Out	発売日: 1997年7月1日^[12] レーベル: Bad Boy, Arista フォーマット: CD, LP, cassette, digital download 全米売上: 720万枚^[13]	1	17	1	18	2	6	12	6	1	8	US: 7× プラチナ^[14] AUS: ゴールド^[15] CAN: 6× プラチナ^[16] FRA: ゴールド^[17] SWE: ゴールド^[18] SWI: プラチナ^[19] UK: ゴールド^[20]
1999	Forever	発売日: 1999年8月24日^[21] レーベル: Bad Boy, Arista フォーマット: CD, LP, cassette, digital download 全米売上: 100万枚	2	17	4	14	4	26	—	40	7	9	US: プラチナ^[14] CAN: ゴールド^[22] UK: ゴールド^[20]
2001	The Saga Continues...	発売日: 2001年6月19日^[23] レーベル: Bad Boy, Arista フォーマット: CD, LP, cassette, digital download	2	—	19	14	14	85	—	—	43	89	US: プラチナ^[14] CAN: ゴールド^[22] UK: シルバー^[20]
2006	Press Play	発売日: 2006年10月17日^[24] レーベル: Bad Boy, Atlantic フォーマット: CD, LP, cassette, digital download 全米売上: 70万枚^[25]	1	41	—	31	32	58	—	46	9	11	US: ゴールド^[14] UK: ゴールド^[20]
2010	Last Train to Paris	発売日: 2010年12月14日^[26] レーベル: Bad Boy, Interscope フォーマット: CD, LP, digital download 全米売上: 27万枚^[27]	7	—	67	194	52	—	—	—	61	24
2014	11 11 (with Guy Gerber)	発売日: 2014年8月20日^[28] レーベル: Rumors フォーマット: CD, LP, digital download	—	—	—	—	—	—	—	—	—	—
2015	MMM (Money Making Mitch)	発売日: 2015年11月4日 レーベル: Bad Boy, Interscope フォーマット: CD, LP, digital download	—	—	—	—	—	—	—	—	—	—
"—"は未発売またはチャート圏外を意味する。

フィルモグラフィ

詳細は英語版「en:Sean Combs#Filmography」を参照

• THE SHOW The Show （1995年） 出演
• Rhyme&Reason ライム&リーズン Rhyme & Reason （1997年） 出演
• チョコレート Monster's Ball （2001年） 出演
• カリートの道 暗黒街の抗争 Carlito's Way: Rise To Power （2005年） 出演
• 伝説のロックスター再生計画! Get Him to the Greek （2010年） 出演
• ドラフト・デイ Draft Day （2014年） 出演

受賞歴

詳細は英語版「en:Sean Combs#Awards and nominations」を参照

参考資料

• (1997年7月) パフ・ダディ『(ノー・ウェイ・アウト)』のアルバム・ノーツ [ライナーノーツ]. BMGビクター・バッド・ボーイ・レコード (BVCA-729).

脚注

[脚注の使い方]

1. ^ Stacia Proefrock. “Mary J. Blige”. AllMusic. 2021年10月7日閲覧。
2. ^ ノー・ウェイ 1997
3. ^ ^{a b} “Diddy – Awards”. AllMusic. Rovi Corporation. 2015年1月24日閲覧。
4. ^ “Discography P. Diddy”. 'australian-charts.com'. Hung Medien. 2015年1月24日閲覧。
5. ^ “Discographie P. Diddy” (French). 'lescharts.com'. Hung Medien. 2015年1月24日閲覧。
6. ^ “Chartverfolgung / P.Diddy / Longplay” (German). 'musicline.de'. GfK Entertainment. 2015年1月24日閲覧。
7. ^ “Discografie P. Diddy” (Dutch). 'dutchcharts.nl'. Hung Medien. 2015年1月24日閲覧。
8. ^ “Discography P. Diddy”. 'charts.org.nz'. Hung Medien. 2015年1月24日閲覧。
9. ^ “Discography P. Diddy”. 'swedishcharts.com'. Hung Medien. 2015年1月24日閲覧。
10. ^ “Discography P. Diddy”. 'swisscharts.com'. Hung Medien. 2015年1月24日閲覧。
11. ^ Peak chart positions for albums in the United Kingdom:
    • All except The Saga Continues...: “Diddy” (select "Albums" tab). Official Charts Company. 2015年3月5日閲覧。
    • The Saga Continues...: “Chart Log UK: Rodney P. – The Pussycat Dolls”. 'zobbel.de'. Tobias Zywietz. 2015年1月24日閲覧。
12. ^ Stanley, Leo. “No Way Out – Puff Daddy & the Family”. AllMusic. Rovi Corporation. 2015年1月24日閲覧。
13. ^ Ross, Erik (2013年5月18日). “The 50 Best Selling Rap Albums of All Time”. Complex. Complex Media. 2015年1月24日閲覧。
14. ^ ^{a b c d} “Gold & Platinum: Diddy”. Recording Industry Association of America. 2015年1月24日閲覧。
15. ^ “ARIA Charts – Accreditations – 1997 Albums”. Australian Recording Industry Association. 2015年1月24日閲覧。
16. ^ “Gold/Platinum – Puff Daddy”. Music Canada. 2015年1月24日閲覧。
17. ^ “Notre Base de Données: Puff Daddy” (French). Syndicat National de l'Édition Phonographique. 2015年3月8日閲覧。
18. ^ “ÅR 1987−1998” (PDF) (Swedish). International Federation of the Phonographic Industry. 2015年1月24日閲覧。
19. ^ “The Official Swiss Charts and Music Community: Awards (Puff Daddy)”. 'swisscharts.com'. Hung Medien. 2015年1月24日閲覧。
20. ^ ^{a b c d} “Certified Awards” (enter "Puff Daddy" or "Diddy" into the "Keywords" box, then select "Search"). British Phonographic Industry. 2013年9月3日閲覧。
21. ^ Farley, Keith. “Forever – Diddy,Puff Daddy”. AllMusic. Rovi Corporation. 2015年1月24日閲覧。
22. ^ ^{a b} “Gold/Platinum – P. Diddy”. Music Canada. 2015年1月24日閲覧。
23. ^ Birchmeier, Jason. “The Saga Continues – Diddy”. AllMusic. Rovi Corporation. 2015年1月24日閲覧。
24. ^ Kellman, Andy. “Press Play – Diddy,P. Diddy”. AllMusic. Rovi Corporation. 2015年1月24日閲覧。
25. ^ Gold & Platinum: Searchable Database. Recording Industry Association of America (RIAA). Retrieved on 2009-10-25.
26. ^ Kellman, Andy. “Last Train to Paris – Diddy,Diddy – Dirty Money”. AllMusic. Rovi Corporation. 2015年1月24日閲覧。
27. ^ Jacobs, Allen (2011年5月11日). “Hip Hop Album Sales: The Week Ending 1/1/2012”. HipHopDX. 2011年5月11日閲覧。
28. ^ “11 11 [Rumours]”. Beatport. 2015年1月24日閲覧。

関連項目

• ヒップホップ音楽の歴史

外部リンク

 

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• 公式ウェブサイト
• バッド・ボーイ・レコーズ公式サイト
• diddy (@diddy) - Instagram