パナシェ (Panaché) とは、ビールをベースにした冷たいロングドリンク[1]。パナシェは、フランス語で「混ぜ合わせた」を意味する言葉[1]。出来上がりが、あくまで透明でなくては正しいパナシェとは言えないとされる[2]。
標準的なレシピ
- ビール : 透明なレモン炭酸飲料 = 1:1
作り方
まずビールと透明なレモン炭酸飲料をよく冷やした上で、ゴブレット(容量300ml程度)にビールを注ぎ、そこに同量の透明なレモン炭酸飲料を静かに注げば完成である。基本的にステアは行わない。
備考
- グラスは、ゴブレットの他、ビア・グラス(ジョッキ)やタンブラーが使われることもある。
- イギリスでは、パナシェのこともシャンディ・ガフ、またはシャンディと呼ぶ[3][4][5][6]。
- 使用される炭酸飲料は、レモン風味の炭酸飲料に限定されず、単に透明な炭酸飲料であれば良いとするレシピもある[7][8]。
- ドイツではレモネードで割ったものを、南部で「ラドラー」(Radler)、北部では「アルスター・ヴァッサー」(Alsterwasser)と呼ぶ。
- これはビールを使ったカクテル全般に言えることだが、味が薄くなるためグラスに氷は入れない[9]。
- 昼食にワインを合わせるフランスのビジネスマンも、近年の風潮を踏まえて、ワインの代わりに低アルコール飲料のパナシェを選ぶことが多くなった。
フランスのレシピ
- ビール : レモネード = 1:1
作り方
ビールをゴブレット(容量300ml程度)に注いだ後、同量のレモネードを静かに注ぐ。基本的にステアは行わない。
備考
なお、レモン・ジュースをそのまま入れると濁りが生じる[2]。そうなると正しいパナシェとは言えなくなるので、注意が必要。 ちなみに、たとえこのレシピで作ったとしても、イギリスではこれをシャンディー・ガフと呼ぶ[5]。
フランスのレシピの参考文献
脚注
- ^ a b “パナシェ - Liqueur&Cocktail - サントリー”. サントリー (初出年不明). 2013年6月5日閲覧。
- ^ a b 岡 p.194
- ^ 岡 p.195
- ^ 上田 p.78
- ^ a b オキ p.180
- ^ 若松 誠志 監修『ベストカクテル』大泉書店、1997年9月5日、160頁。ISBN (4-278-03727-9)。
- ^ 花崎 一夫 監修『ザ・ベスト・カクテル』永岡書店、1990年6月5日、165頁。ISBN (4-522-01092-3)。
- ^ 山本 祥一朗 監修『カラー図解 カクテル』成美堂出版、1994年12月10日。ISBN (4-415-07873-7)。
- ^ 福西 p.169
参考文献
- 岡純一郎 監修『カクテルベスト100』西東社、1991年7月30日。ISBN (4-7916-0927-1)。
- オキ・シロー『カクテル・コレクション』ナツメ社、1990年3月24日。ISBN (4-8163-0857-1)。