ヴォルツ(VOLTZ)は、NUMMIで製造、トヨタブランドで販売していたクロスオーバーSUVタイプの自動車である。
トヨタ・ヴォルツ ZZE13#型 | |
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フロント | |
リア | |
内装(写真はMatrix) | |
概要 | |
別名 | トヨタ・マトリックス(初代) ポンティアック・ヴァイブ(初代) |
製造国 | アメリカ合衆国(カリフォルニア州フリーモント) |
販売期間 | 2002年8月 - 2004年4月[1] |
ボディ | |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 5ドアクロスオーバーSUV |
駆動方式 | FF 4WD |
プラットフォーム | MCプラットフォーム |
(パワートレイン) | |
エンジン | 1ZZ-FE型 1.8L 直4 DOHC 2ZZ-GE型 1.8L 直4 DOHC |
変速機 | (フロア)4AT フロア6MT |
サスペンション | |
前:ストラット式 後 (FF):トーションビーム式 後 (4WD):ダブルウィッシュボーン式 | |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,600mm |
全長 | 4,365mm |
全幅 | 1,775mm |
全高 | 1,605-1,615mm |
車両重量 | 1,250-1,320kg |
その他 | |
新車登録台数の累計 | 9940台[2] |
系譜 | |
先代 | トヨタ・スプリンターカリブ |
後継 | トヨタ・RAV4(2代目、間接上) |
概要
トヨタとGM が共同開発したモデルであり、生産はアメリカ合衆国カリフォルニア州にある両社の合弁会社であるNUMMI(NEW UNITED MOTOR MANUFACTURING,INC.)で行われていた。日本へ正規輸入されていた唯一のNUMMI製の車種(実質OEM扱い)である。なお、GMではポンティアック・ヴァイブとして販売され、北米トヨタでは姉妹車のマトリックスが2013年まで販売されていた。
2002年7月から販売を開始。キャッチコピーは「ストリート、アソビート」。
主なグレード展開は2種で、2ZZ-GE型エンジンを搭載した「Z」(ヴァイブでは「GT」)、ベースモデルの「S」(ヴァイブでは「ベース」)がラインナップされていた。1.8Lの1ZZ-FE型エンジンは駆動方式ごとに125(馬力)と132馬力の2種類の仕様がラインナップされていた。
スタイル・メカニズム
カローラシリーズなどに採用されているMCプラットフォームをベースにし、背の高いSUV風のスタイリングが与えられていた。排気量は1.8Lで駆動方式はFFと4WD(4WDは「S」のみ)が用意され、「Z」にはセリカなどに用いられていた2ZZ-GE型エンジンに6速マニュアルミッションを組み合わせたスポーティー版もあった。全幅1,775mmの3ナンバーボディーであった。型式はE130型を名乗っていた[3]。日本でトヨタから販売された仕様のデザインは、マトリックスではなくヴァイブに準じたものであった。しかしながらパーツ数は非常に少なく、カローラ系のパーツを加工などすることで取付可能であった。ただし、パーツ自体はヴォルツ専用品ではないために本来発揮する機能は発揮できないようであった。主に9代目カローラ系(E120型)のシャシーと共通であり、部品類は9代目カローラ(特に1.8Lモデル)から流用可能。エンジンは日本国内主流の1ZZ-FE。エンジンが共通なのでエンジン系の部品は流用があった。また、車高調、マフラーなど多くのアフターパーツは日本国外向け販売にとどまった。
日本における販売
日本国内では、2002年8月[4]にネッツ店で販売され、目標販売台数は月間1,500台と発表された。しかし、同時期に終売となったスプリンターカリブと比較して車格が上がって価格帯が変わったことや、当時の三菱車に採用されたブーレイ顔のグリルが敬遠されたこと、輸入車(海外生産車)へのマイナスイメージなどから販売実績は振るわず、ユーザーに敬遠されていた。2004年4月のトヨタビスタ店との統合を機にわずか1年9か月程度で販売終了となりモデル消滅となった。車の知名度もそれほど高くなくハッチバックとSUVのクロスオーバーというジャンルの割には人気が低かった。そのため販売台数はかなり少なく、販売されていた2002年8月から2004年3月までの登録台数は9,012台であった。その時点では、「トヨタ・クラシック」(100台)、「トヨタ・メガクルーザー」(130台)、「トヨタ・オリジン」(1,063台)、「4代目(Z40型)トヨタ・ソアラ[5]」(5,473台)、「トヨタ・プロナード[6]」(7,800台)に続く平成時代(1989年1月8日 - 2019年4月30日)に新規発売・モデルチェンジされた一連のトヨタ車としては歴代6位の少数車であった。また、初年度登録から10年以内に廃車になった個体や中古車の流通もロシアのほか、東南アジアやごく一部の新興国(例・インドネシア、ミャンマー、バングラデシュ、パキスタンなど)へ並行輸出された個体も決して少なくないため、2021年現在、日本国内に残存する個体は非常に少ない。
コンセプトモデル
ヴァイブのプロトタイプは2000年1月、デトロイト北米国際オートショーで2002年 - 2003年モデルイヤーとして発表された。「スポーツユーティリティワゴン」と呼ばれるスタイリッシュな準SUV風ハッチバックのデザインは、若年層がターゲットであった。企画当初から日本向けにも供給されることが決まっており、日本仕様のヴォルツは翌2001年10月の東京モーターショーにて披露された。
車名の由来
VOLT(電圧の単位)からの造語。
脚注
関連項目
- NUMMI
- トヨタ自動車
- ゼネラルモーターズ
- トヨタ・マトリックス
- トヨタ・RAV4-後継車(2代目、間接上)
- トヨタ・スプリンターカリブ - ヴォルツの日本販売とほぼ同時期に終売
- ポンティアック・ヴァイブ - ポンティアックブランドで販売された同車種