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テーブルさん座

テーブルさん座(テーブルさんざ、Mensa)は、(現代の88星座)の1つ。18世紀半ばに考案された新しい星座で、南アフリカ共和国にある実在の山テーブルマウンテンをモチーフとしている[1][3]。現在、はちぶんぎ座についで天の南極に近い星座である。日本から全く見ることのできない星座3つのうちの1つ。

テーブルさん座
Mensa
属格 Mensae
略符 Men
発音 英語発音: [ˈmɛnsə]、属格:/ˈmɛnsiː/
象徴 the Table Mountain
概略位置:赤経  03h 12m 55.9s -  07h 36m 51.5s[1]
概略位置:赤緯 −69.75° - −85.26°[1]
広さ 153平方度[2]75位
主要恒星数 4
バイエル符号/
フラムスティード番号
を持つ恒星数
16
系外惑星が確認されている恒星数 1
3.0等より明るい恒星数 0
10パーセク以内にある恒星数 1
最輝星 α Men(5.09
最も近い星 α Men;(33光年)
メシエ天体 0
隣接する星座 かじき座
カメレオン座
みずへび座
とびうお座
はちぶんぎ座
(テンプレートを表示)

主な天体

最輝星のα星でも見かけの等級が5.069等と、全天88星座のうち最輝星が最も暗い星座である。大マゼラン雲 (LMC) は、この星座とかじき座の境界線上にあり、大部分はかじき座に掛かっている。テーブルさん座に掛かる大マゼラン雲の姿は、実在のテーブルマウンテンに掛かる「テーブルクロス」と呼ばれる雲に喩えられている[3]

恒星

2022年4月現在、国際天文学連合 (IAU) によって1個の恒星に固有名が認証されている[4]

そのほか、以下の星が知られている。

  • α星:見かけの明るさ5.069等の主系列星で5等星[7]。テーブルさん座で最も明るい恒星。
  • π星:見かけの明るさ5.67等のG型主系列星で6等星[8]

星団・星雲・銀河

その他

由来と歴史

 
山頂に雲のかかったテーブルマウンテン。

テーブルさん座は、18世紀中頃にフランスの天文学者ニコラ・ルイ・ド・ラカーユによって、南アフリカ共和国にある実在の山テーブルマウンテンをモチーフとして考案された[3]。ラカーユは、1751年から1752年にかけてケープタウンで初期の重要な観測を行っている[3]。初出は、1756年に刊行された1752年版のフランス科学アカデミーの紀要『Histoire de l'Académie royale des sciences』に掲載されたラカーユの星図で、テーブルマウンテンの星座絵とフランス語で「テーブルマウンテン」を意味する Montagne de la Tableという名称が描かれていた[3][9][10]。ラカーユの死後の1763年に刊行された『Coelum australe stelliferum』に掲載された第2版の星図では、ラテン語化された Mons Mensaeと呼称が変更されている[3][11]

イギリスの天文学者ジョン・ハーシェルは、1844年フランシス・ベイリー宛の書簡の中で、ラカーユの Mons Mensae を Mensa と改名することを提案した[3][12]。これを受けたベイリーが翌年の1845年に刊行した『British Association Catalogue』で Mensa を採用したことから、これが定着することとなった[3]

1922年5月にローマで開催されたIAUの設立総会で現行の88星座が定められた際にそのうちの1つとして選定され、星座名は Mensa、略称はMen と正式に定められた[13]。新しい星座のため星座にまつわる神話や伝承はない。

呼称と方言

日本では当初から「テーブル山」という訳語が充てられていた。これは、1910年(明治43年)2月に刊行された日本天文学会の会誌『天文月報』の第2巻11号に掲載された、星座の訳名が改訂されたことを伝える「星座名」という記事で確認できる[14]。この訳名は、1925年(大正14年)に初版が刊行された『理科年表』にも「テーブル山(テーブルざん)」として引き継がれ[15]、1943年(昭和18年)刊行の第19冊まで「テーブル山」が使われた[16]。しかし、1944年(昭和19年)に天文学用語が見直された際に、日本語の学名が「メンサ」と改められた[17]。戦後も継続して「メンサ」が使われていた[18]が、1952年(昭和27年)7月に日本天文学会が「星座名はひらがなまたはカタカナで表記する」[19]とした際に、Reticulum の日本語の学名は再び「テーブルさん」と改められた[20]。これ以降は「テーブルさん」という学名が継続して用いられている。全天88星座の日本語の学名で平仮名とカタカナの両方を用いる星座はテーブルさん座のみである。

天文同好会[注 1]山本一清らは異なる訳語を充てていた。天文同好会の編集により1928年(昭和3年)4月に刊行された『天文年鑑』第1号では星座名 Mensa に対して「ひらやま(平山)」の訳語を充てていた[21]。これには、平山清次平山信の両名を記念する意味も込めていたとされる[22]。さらに、1931年(昭和6年)3月に刊行した『天文年鑑』第4号では、既にIAUが学名を Mensa と定めた後にもかかわらず星座名を Mons Mensae とした上で「ひらやま(平山)」の訳名を充てており[23]、以降の号でもこの星座名と訳名を継続して用いていた[24]。これについて山本は東亜天文学会の会誌『天界』1934年3月号の「天文用語に關する私見と主張 (1)」という記事の中でMons Mensa の譯語として,「テーブル山」などといふ變テコなものよりも,むしろ「ひらやま」といふ日本語を採る次第である.[25]と述べている。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 現在の東亜天文学会

出典

  1. ^ a b c “The Constellations”. 国際天文学連合. 2023年1月15日閲覧。
  2. ^ “星座名・星座略符一覧(面積順)”. 国立天文台(NAOJ). 2023年1月1日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h Ridpath, Ian. “Mensa”. Star Tales. 2023年1月15日閲覧。
  4. ^ “IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合. 2023年1月15日閲覧。
  5. ^ "HD 38283". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2023年1月14日閲覧
  6. ^ “Approved names”. Name Exoworlds. 国際天文学連合 (2019年12月17日). 2023年1月15日閲覧。
  7. ^ "alf Men". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2023年1月15日閲覧
  8. ^ "pi Men". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2023年1月15日閲覧
  9. ^ Ridpath, Ian. “Lacaille’s southern planisphere of 1756”. Star Tales. 2023年1月7日閲覧。
  10. ^ “Histoire de l'Académie royale des sciences” (フランス語). Gallica. 2023年1月7日閲覧。
  11. ^ “Coelum australe stelliferum / N. L. de Lacaille”. e-rara. 2023年1月7日閲覧。
  12. ^ “Extract (translated) from a letter from Professor Bessel to Sir J. F. W. Herschel, Bart. dated Königsberg, January 22, 1844”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society (Oxford University Press (OUP)) 6 (5): 62. (1844). Bibcode: 1844MNRAS...6...62.. doi:10.1093/mnras/6.5.62. ISSN 0035-8711. 
  13. ^ Ridpath, Ian. “The IAU list of the 88 constellations and their abbreviations”. Star Tales. 2023年1月15日閲覧。
  14. ^ 「星座名」『天文月報』第2巻第11号、1910年2月、11頁、ISSN 0374-2466。 
  15. ^ 東京天文台 編『理科年表 第1冊』丸善、1925年、61-64頁https://dl.ndl.go.jp/pid/977669/1/39 
  16. ^ 東京天文台 編『理科年表 第19冊』丸善、1943年、B22-B23頁https://dl.ndl.go.jp/pid/1244806/1/48 
  17. ^ 学術研究会議 編「星座名」『天文術語集』1944年1月、10頁。doi:10.11501/1124236https://dl.ndl.go.jp/pid/1124236/1/9 
  18. ^ 東京天文台 編『理科年表 第22冊』丸善、1949年、天 34頁頁https://dl.ndl.go.jp/pid/1124234/1/61 
  19. ^ 『文部省学術用語集天文学編(増訂版)』(第1刷)日本学術振興会、1994年11月15日、316頁。ISBN (4-8181-9404-2)。 
  20. ^ 「星座名」『天文月報』第45巻第10号、1952年10月、13頁、ISSN 0374-2466。 
  21. ^ 天文同好会 編『天文年鑑』1号、新光社、1928年4月28日、4頁。doi:10.11501/1138361https://dl.ndl.go.jp/pid/1138361/1/7 
  22. ^ 原恵『星座の神話 -星座史と星名の意味-』(新装改訂版第4刷)恒星社厚生閣、2007年2月28日、261頁。ISBN (978-4-7699-0825-8)。 
  23. ^ 天文同好会 編『天文年鑑』4号、新光社、1931年3月30日、6頁。doi:10.11501/1138410https://dl.ndl.go.jp/pid/1138410/1/11 
  24. ^ 天文同好会 編『天文年鑑』10号、恒星社、1937年3月22日、4-9頁。doi:10.11501/1114748https://dl.ndl.go.jp/pid/1114748/1/12 
  25. ^ 山本一清「天文用語に關する私見と主張 (1)」『天界』第14巻第156号、東亜天文学会、1934年3月、212-214頁、doi:10.11501/3219877、ISSN 0287-6906。 
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