ダンテ・アリギエーリ協会(ダンテ・アリギエーリきょうかい、伊語:Società Dante Alighieri)は、イタリア語とイタリア文化の普及を目的とした、イタリアでも最も歴史と由緒ある組織。現在世界150カ国に拠点を置く。
概要
1889年7月にイタリアで創設された。名称はルネッサンス期のフィレンツェの文豪ダンテ・アリギエーリに由来。
第二次世界大戦後の1948年10月に、ダンテ・アリギエーリ協会は全支部に完全自治を与えるべくヴェネツィアで開かれた大会によって再建され、それ以後は各支部に選出された幹部たちの指揮下において、協会の根本理念に則りつつ、それぞれの地域の需要や嗜好や収容力に最適な形で独立した活動をおこなうようになった。
協会の唯一の目的は、イタリア語とイタリア文化の学習を世界中で促進することにある。日本やアメリカ合衆国、オーストラリアなど世界各地に支部を持ち、その多くが文化講座に加えてイタリア語講座を開き、旅行者や初心者や専門的なイタリア文学徒など多様な学習者に対応している。
受賞歴
- 2005年アストゥリアス皇太子賞:コミュニケーションおよびヒューマニズム部門受賞
- 受賞対象:アリアンス・フランセーズ(フランス)、ダンテ・アリギエーリ協会(イタリア)、ブリティッシュ・カウンシル(イギリス)、ゲーテ・インスティトゥート(ドイツ)、 セルバンテス文化センター (スペイン)、カモンイス院 (ポルトガル)
- 受賞理由:「一部の組織は100年以上の歴史を持ち、各大陸の何百万人もの人々にそれぞれの各国の言語を教えるだけでなく、文学と芸術的伝統や西洋文明の基礎となる人間的価値観と倫理観を広く知らしめ、ヨーロッパの文化遺産の保護と育成に貢献している」[1]
- 2006年:イタリア(文化芸術功労賞)金メダル
日本支部
ダンテ・アリギエーリ協会は、日本国内のイタリア語を学ぶ人や指導する教師のほか、日本とイタリアの文化交流を促進するためのプロジェクトに参画を希望する人々のために活動している。ダンテ・アリギエーリ協会本部のボッタイ会長ならびにマージ事務局長は、日本におけるイタリア語とイタリア文化の普及を特に重要視しており、日本での各支部の設立に力を尽くしてきた。現在日本ではファブリツィオ・グラッセリを会長とする東京支部と名古屋支部の2つとドメニコ・カンタトーレを会長とする大阪支部が活動している。ファブリツィオ・グラッセリは、協会の日本における活動の促進をその目的のひとつとしている、イル・チェントロ・イタリア語文化センター(東京)の校長も務める。
ダンテ・アリギエーリ協会はダンテ・アリギエーリ協会イタリア語検定(PLIDA)を実施している。試験は明治大学(東京、駿河台キャンパス)と名古屋大学(名古屋、東山キャンパス)で行われる。
関連項目
出典
外部リンク
- Società Dante Alighieri
- ダンテ・アリギエーリ協会
- Società Dante Alighieri - Comitato di Napoli