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ダイハツ・AB型エンジン

ダイハツ・AB型エンジンは、ダイハツ工業が生産していた軽自動車エンジンの一つである。

ダイハツ・A系列エンジン
生産拠点 ダイハツ工業
製造期間 1976年4月 - 1986年3月
(AB型エンジンでの場合)
タイプ 直列2気筒SOHC4バルブ
(1気筒あたり2バルブ)
排気量 0.55L(AB型)
0.62L(AD型)
(テンプレートを表示)

英語版では、AB型をベースにボアアップを施したAD型を含めたダイハツ・A系列エンジンとして解説されている為、この項にてAD型エンジンについても併せて記述を行う。

概要

1976年1月1日の軽自動車の規格変更に伴い、同年5月[1]より当時のフェローハイゼットに搭載された軽自動車用550ccエンジンで、基本仕様は4サイクル水冷直列2気筒SOHC4バルブ(1気筒あたり2バルブ方式)、内径71.6mm×行程68.0mm、総排気量547ccである。

AB型の前身として2ストローク360ccのZM型が存在したが、自動車排出ガス規制の強化に対応する為、開発当時、業務提携を結んでいた後の親会社となるトヨタ自動車[2]の技術支援の下で開発された。ガソリンを燃料とし、鋳鉄シリンダーブロックアルミ合金シリンダーヘッドカムシャフトタイミングベルトで駆動され、燃焼室リーンバーンを行う為にトヨタトータルクリーンシステム(TTC-L)より技術導入されたTGP乱流生成ポッド(Turbulence Generating Pot[3])を採用、DECS-Lの名称が用いられたこの技術の導入と小型の触媒[4]併用により、AB型は(昭和53年排出ガス規制)に適合した。

AB型には当時の競合エンジンであった三菱・2G2系エンジンスバル・EK型エンジンと同様に、2本のバランサーシャフトも採用され、直列4気筒に匹敵する低振動を実現したが、結果として製造コストが高くなる要因にもなった[5]

1気筒当たりの排気量が660cc規格の3気筒エンジンや360ccエンジンより大きくエンジンの粘りとトルクがある。ショートストロークエンジンであるが低回転から粘りがあり、エンストしにくく市街地走行に適したセッティングとなっている。ただし吹け上がりは後継であるEB型(4サイクル水冷直列3気筒550cc、SOHC6バルブ【AB型同様、1気筒あたり2バルブ方式】)の方が滑らかである。

1983年にはターボが搭載され[6]ミラハイゼットアトレーに搭載された。ただし黎明期の軽自動車用のターボエンジンであるため、インタークーラー電子制御インジェクションは装備されていない。

1985年に後継エンジンであるEB型を搭載したクオーレミラが登場し、1986年4月のハイゼットフルモデルチェンジに伴いダイハツ製車両への搭載は終了した[7]

AB型のうちAB20は、ポルトガルの商用車メーカーen:EntrepostoにOEM供給され、Entreposto Sado 550向けに500基余りが搭載された[8]。また、国内市場でのライバルメーカーであったスズキも、1976年の規格改定に自社での550ccの4サイクルエンジン(後のスズキ・F5A)の開発が間に合わなかった為に、一時的にAB10のOEM供給を受け、4代目スズキ・フロンテ 7-Sに搭載していた[9]

系譜

バリエーション・搭載車種

AB型の型式番号は2桁の数字の組み合わせで表され、10の位が1及び3はエンジンを直立させて配置するもの、5はアンダーフロアレイアウトによりエンジンを水平に配置するものを示す。1の位が5のものはターボエンジンである。

AB10

L40型フェローマックス
L40型クオーレ
4代目スズキフロンテ

AB20

  • NA・キャブレター
S40型ハイゼット
S60型ハイゼット
S65型ハイゼット、ハイゼットアトレー

AB30

  • NA・キャブレター
L40型フェローマックス
L55型ミラクオーレ

AB35

  • ターボ・キャブレター
L55型ミラクオーレ

AB40

  • NA・キャブレター
L55型クオーレ

AB50

  • NA・キャブレター
S65型ハイゼット、ハイゼットアトレー

AB55

  • ターボ・キャブレター
S65型ハイゼットアトレー

AB型各型の諸元

最大出力 最大トルク 工業規格 圧縮比 燃料供給装置 触媒 搭載車種(輸出仕様含む) 備考
PS kW rpm kg.m N.m lb.ft rpm
AB10 4V
SOHC
28 21 6,000 3.9 38 28 3,500 JIS キャブレター フェローマックス 550 (L40/L40V)[10]
マックスクオーレ (L45/L40V)
スズキ・フロンテ 7-S (SS11)
AB30 29 21 4.0 39 29 3,500 9.2 クオーレバン (L40V)
ミラクオーレ (L55V)
軽商用車のみ
31 23 4.2 41 30 3,500 クオーレ (L45)
クオーレ (L55)
AB31 30 22 1 10 7 ?? ? ミラ/ミラクオーレ (L55V)[6]
AB-?? 27 20 4.5 44 33 3,500 DIN 9.2 クオーレバン (L40V)
ミラ/ミラクオーレ (L55V)
輸出仕様
AB35 41 30 5.7 56 41 2,500 JIS 8.2 ターボ ミラ・ターボ (L55V)[11] IHI製ターボチャージャー
AB20 28 21 5,500 4.0 39 29 3,500 キャブレター ハイゼット 550 (S40)
ハイゼットワイド 550 (S60)
Entreposto Sado 550
28 21 5,500 4.2 41 30 3,500 ハイゼット 550 (S65/66)
ハイゼットアトレー (S65/66, 81.04-82.03)
AB50 29 21 5,500 4.4 43 32 3,500 ハイゼットアトレー (S65/66, 82.04-83.09)[12] 水平配置
53年規制適合(乗用車)
AB51 29 21 5,300 4.5 44 33 3,500 アトレー (S65/66, 83.09-86.03) キャブセッティング、点火時期変更[12]
AB55 39 29 5,500/5,300 5.9 58 43 3,000 ターボ アトレー・ターボ (S65/66, 83.10-86.03) 最大出力と回転数は1984年2月のモデルより

AD型

ダイハツ・AD型エンジンは、AB型をベースに617cc(0.62L)としたバージョンである。当時の軽自動車規格に合致しない排気量であった為、輸出仕様への搭載の為にのみ生産された。このエンジンはダイハツ車では欧州向けL60S/60V型ダイハツ・クオーレ/ハンディバンのみに1982年から1986年に掛けて搭載され[13]、しばしばダイハツ・ドミノの名称でも販売された。内径76.0mm×行程68.0mm[11]、SOHC・2バルブ、キャブレター仕様のみが生産された。また、イノチェンティ・ミニの廉価版であるミニ650SEにも、1984年から1987年に掛けて出力31PS(23kW)/5,700rpm、トルク45Nm(33lbft)/3,500rpmのAD型が搭載されていた。

脚注

  1. ^ バオバブストリート, エンジョイ・ダイハツ ミラ, クオーレ/リーザ, p. 130
  2. ^ 1970年代当時の法人名は製造事業者はトヨタ自動車工業、販売事業者はトヨタ自動車販売にそれぞれ分かれていた。
  3. ^ Yamaguchi, Jack K. (1977), “The Year of the Third Power”, World Cars 1977 (Pelham, NY: The Automobile Club of Italy/Herald Books): 56–57, ISBN (0-910714-09-6) 
  4. ^ World Cars 1977. Pelham, NY: The Automobile Club of Italy/Herald Books. (1977). p. 342. ISBN (0-910714-09-6) 
  5. ^ Ferrari, Alessandro (September 1984). “Due cilindri che sembrano quattro [Two cylinders which feel like four]” (Italian). Quattroruote (Milan, Italy: Editoriale Domus) 29 (347): 71. 
  6. ^ a b バオバブストリート, エンジョイ・ダイハツ ミラ, クオーレ/リーザ, p. 133
  7. ^ Büschi, Hans-Ulrich, ed (March 5, 1987) (German/French). Automobil Revue 1987. 82. Berne, Switzerland: Hallwag AG. p. 240. ISBN (3-444-00458-3) 
  8. ^ “O Sado 550” [The Sado 550] (Portuguese). Sado/550: Site não oficial do SADO 550. 2012年12月27日閲覧。
  9. ^ Ozeki, Kazuo (2007) (Japanese). Suzuki Story: Small Cars, Big Ambitions. Tokyo: Miki Press. pp. 66-67. ISBN (978-4-89522-503-8) 
  10. ^ Costa, André & Georges-Michel Fraichard, ed (September 1979). (french)Salon 1979: Toutes les Voitures du Monde (Paris: l'Auto Journal) (14 & 15): 175. 
  11. ^ a b Mastrostefano, Raffaele, ed (1985) (Italian). Quattroruote: Tutte le Auto del Mondo 1985. Milano: Editoriale Domus S.p.A. p. 234. ISBN (88-7212-012-8) 
  12. ^ a b “初代アトレー” [First generation Atrai] (Japanese). アトレークラブ2 [Atrai Club 2]. 2012年12月27日閲覧。
  13. ^ Technical Information - Daihatsu Handivan L60V AD 617cc Inline2 SOHC 2v - Automotive Components Limited

参考文献

  • バオバブストリート (1987) (Japanese). エンジョイ・ダイハツ ミラ, クオーレ/リーザ [Enjoy Daihatsu Mira, Cuore/Leeza]. マイカーエンジョイマニュアル. Tokyo: 山海堂. ISBN (978-4-381-07561-1) 

リンク

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