ソニーオープン・イン・ハワイ(Sony Open in Hawaii)は、アメリカ合衆国ハワイ州ホノルル市カハラ地区にあるワイアラエ・カントリークラブ(The Wai'alae Country Club)で毎年開かれるPGAツアーの公式戦の名称である。
概要
この大会の母体は1928年に発足し、1965年からPGAツアーとなった「ハワイアン・オープン」で、当初は11月に開催されていたが[1]、1970年は開催がなく、71年からはシーズン序盤の2月に開催されてきた[2]。1929年には宮本留吉と安田幸吉が日本人初となる海外トーナメント出場をこの大会で果たす。1983年度の大会では青木功が、大会最終日の18番ホールでチップイン・イーグルを決めて、アメリカツアーにおける日本人選手初優勝を飾り、大きな話題になった(その後コースのレイアウト変更が行われたため、青木がチップイン・イーグルを決めたホールは現在の18番ホールとは異なっている。)。
その後1991年にユナイテッド航空がタイトルスポンサーとなり、1999年に日系メーカー・ソニーが協賛するようになり、大会名も協賛スポンサーの名称を冠に被せた現在の「ソニーオープン・イン・ハワイ」となった。例年1月中旬に開催され、前週開催で年明け最初の大会である「トーナメント・オブ・チャンピオンズ」(同州マウイ島カパルア・プランテーション・ゴルフコースで開催)が前年度のツアー優勝者のみで争われる大会であるため、開幕日を1月としていた2013年までは、この試合を事実上の開幕戦と位置づける人も多かった。2013-14シーズンから開幕日が10月に変更され、現在は新年の序盤を飾る大会という位置づけとなっている[3]。
優勝者
年 | 優勝者 | 国 | スコア | アンダーパー | 2位との差 | 2位(タイ) | 1位賞金 ($) |
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ソニーオープン・イン・ハワイ | |||||||
2023 | (キム・シウー) | 韓国 | 262 | −18 | 1打差 | (ヘイデン・バックリー) | 1,422,000 |
2022 | 松山英樹 | 日本 | 257 | −23 | プレーオフ | (ラッセル・ヘンリー) | 1,350,000 |
2021 | (ケビン・ナ) | アメリカ合衆国 | 259 | −21 | 1打差 | (クリス・カーク) (ホアキン・ニーマン) | 1,188,000 |
2020 | キャメロン・スミス | オーストラリア | 269 | −11 | プレーオフ | (ブレンダン・スティール) | 1,340,000 |
2019 | (マット・クーチャー) | アメリカ合衆国 | 258 | −22 | 4打差 | (アンドリュー・パットマン) | 1,152,000 |
2018 | (パットン・カザイア) | アメリカ合衆国 | 263 | −17 | プレーオフ | (ジェームズ・ハーン) | 1,116,000 |
2017 | ジャスティン・トーマス | アメリカ合衆国 | 253 | −27 | 7打差 | ジャスティン・ローズ | 1,080,000 |
2016 | (ファビアン・ゴメス) | アルゼンチン | 260 | -20 | プレーオフ | (ブラント・スネデカー) | 1,044,000 |
2015 | ジミー・ウォーカー | アメリカ合衆国 | 257 | -23 | 9打差 | (スコット・ピアシー) | 1,008,000 |
2014 | ジミー・ウォーカー | アメリカ合衆国 | 263 | -17 | 1打差 | (クリス・カーク) | 1,008,000 |
2013 | (ラッセル・ヘンリー) | アメリカ合衆国 | 256 | -24 | 3打差 | (ティム・クラーク) | 1,008,000 |
2012 | (ジョンソン・ワグナー) | アメリカ合衆国 | 267 | -13 | 2打差 | (ハリソン・フレイザー) (チャールズ・ハウエル3世) (ショーン・オヘアー) (カール・ペターソン) | 990,000 |
2011 | (マーク・ウィルソン) | アメリカ合衆国 | 264 | -16 | 2打差 | (ティム・クラーク) (スティーブ・マリーノ) | 990,000 |
2010 | (ライアン・パーマー) | アメリカ合衆国 | 265 | -15 | 1打差 | (ロバート・アレンビー) | 990,000 |
2009 | ザック・ジョンソン | アメリカ合衆国 | 265 | -15 | 2打差 | アダム・スコット デビッド・トムズ | 972,000 |
2008 | K.J.チョイ | 韓国 | 266 | -14 | 3打差 | (ロリー・サバティーニ) | 954,000 |
2007 | (ポール・ゴイドス) | アメリカ合衆国 | 266 | -14 | 1打差 | ルーク・ドナルド (チャールズ・ハウエル3世) | 936,000 |
2006 | デビッド・トムズ | アメリカ合衆国 | 261 | -19 | 5打差 | (チャド・キャンベル) (ロリー・サバティーニ) | 918,000 |
2005 | ビジェイ・シン | フィジー | 269 | -11 | 1打差 | アーニー・エルス | 864,000 |
2004 | アーニー・エルス | 南アフリカ共和国 | 262 | -18 | プレーオフ | (ハリソン・フレイザー) | 864,000 |
2003 | アーニー・エルス | 南アフリカ共和国 | 264 | -16 | プレーオフ | (アーロン・バデリー) | 810,000 |
2002 | (ジェリー・ケリー) | アメリカ合衆国 | 266 | -14 | 1打差 | (ジョン・クック) | 720,000 |
2001 | (ブラッド・ファクソン) | アメリカ合衆国 | 260 | -20 | 4打差 | トム・レーマン | 720,000 |
2000 | (ポール・エージンガー) | アメリカ合衆国 | 261 | -19 | 7打差 | (スチュアート・アップルビー) | 522,000 |
1999 | (ジェフ・スルーマン) | アメリカ合衆国 | 271 | -9 | 2打差 | デービス・ラブ3世 (ジェフ・マガート) (レン・マティース) (クリス・ペリー) (トミー・トールズ) | 468,000 |
ユナイテッド航空ハワイアンオープン | |||||||
1998 | (ジョン・ヒューストン) | アメリカ合衆国 | 260 | -28 | 7打差 | トム・ワトソン | 324,000 |
1997 | (ポール・スタンコウスキー) | アメリカ合衆国 | 271 | -17 | プレーオフ | ジム・フューリック (マイク・リード) | 216,000 |
1996 | ジム・フューリック | アメリカ合衆国 | 277 | -11 | プレーオフ | (ブラッド・ファクソン) | 216,000 |
1995 | (ジョン・モース) | アメリカ合衆国 | 269 | -19 | 3打差 | トム・レーマン (ダフィー・ウォルドーフ) | 216,000 |
1994 | (ブレット・オグル) | オーストラリア | 269 | -19 | 1打差 | デービス・ラブ3世 | 216,000 |
1993 | (ハワード・トゥウィッティ) | アメリカ合衆国 | 269 | -19 | 4打差 | (ジョーイ・シンデラー) | 216,000 |
1992 | (ジョン・クック) | アメリカ合衆国 | 265 | -23 | 2打差 | (ポール・エイジンガー) | 216,000 |
ユナイテッド・ハワイアン・オープン | |||||||
1991 | ラニー・ワドキンス | アメリカ合衆国 | 270 | -18 | 4打差 | (ジョン・クック) | 198,000 |
ハワイアン・オープン | |||||||
1990 | デビッド・イシイ | アメリカ合衆国 | 279 | -9 | 1打差 | (ポール・エイジンガー) | 180,000 |
1989 | (ジーン・ソウアーズ) | アメリカ合衆国 | 197 | -19 | 1打差 | (デビッド・オグリン) | 135,000 |
1988 | ラニー・ワドキンス | アメリカ合衆国 | 271 | -17 | 1打差 | (リチャード・ゾコル) | 108,000 |
1987 | コーリー・ペイビン | アメリカ合衆国 | 270 | -18 | プレーオフ | クレイグ・スタドラー | 108,000 |
1986 | コーリー・ペイビン | アメリカ合衆国 | 272 | -16 | 2打差 | (ポール・エイジンガー) | 90,000 |
1985 | マーク・オメーラ | アメリカ合衆国 | 267 | -21 | 1打差 | クレイグ・スタドラー | 90,000 |
1984 | (ジャック・レナー) | アメリカ合衆国 | 271 | -17 | プレーオフ | (ウェイン・レヴィ) | 90,000 |
1983 | 青木功 | 日本 | 268 | -20 | 1打差 | (ジャック・レナー) | 58,500 |
1982 | (ウェイン・レヴィ) | アメリカ合衆国 | 277 | -11 | 1打差 | (スコット・シンプソン) | 58,500 |
1981 | ヘール・アーウィン | アメリカ合衆国 | 265 | -23 | 6打差 | (ドナルド・ジャニュアリー) | 58,500 |
1980 | (アンディ・ビーン) | アメリカ合衆国 | 266 | -22 | 3打差 | リー・トレビノ | 58,500 |
1979 | ヒューバート・グリーン | アメリカ合衆国 | 267 | -21 | 3打差 | ファジー・ゼラー | 54,000 |
1978 | ヒューバート・グリーン | アメリカ合衆国 | 274 | -14 | プレーオフ | (ビリー・クラッツァルト) | 50,000 |
1977 | (ブルース・リーツキー) | アメリカ合衆国 | 273 | -15 | 3打差 | (ドナルド・ジャニュアリー) 村上隆 | 48,000 |
1976 | (ベン・クレンショー) | アメリカ合衆国 | 270 | -18 | 4打差 | ヘール・アーウィン ラリー・ネルソン | 46,000 |
1975 | (ゲーリー・グロー) | アメリカ合衆国 | 274 | -14 | 1打差 | (アル・ガイバーガー) | 44,000 |
1974 | ジャック・ニクラス | アメリカ合衆国 | 271 | -17 | 3打差 | (エディ・ピアース) | 44,000 |
1973 | (ジョン・シュリー) | アメリカ合衆国 | 273 | -15 | 2打差 | オービル・ムーディ | 40,000 |
1972 | (グライアー・ジョーンズ) | アメリカ合衆国 | 274 | -14 | プレーオフ | (ボブ・マーフィー) | 40,000 |
1971 | (トム・ショー) | アメリカ合衆国 | 273 | -15 | 1打差 | (ミラー・バーバー) | 40,000 |
1970 | シーズン終盤から序盤への日程変更のためこの年はトーナメントなし | ||||||
1969 | (ブルース・クランプトン) | オーストラリア | 274 | -14 | 4打差 | ジャック・ニクラス | 25,000 |
1968 | リー・トレビノ | アメリカ合衆国 | 272 | -16 | 2打差 | (ジョージ・アーチャー) | 25,000 |
1967 | (ダドリー・ワイソング) | アメリカ合衆国 | 284 | -4 | プレーオフ | ビリー・キャスパー | 20,000 |
1966 | (テッド・マカレナ) | アメリカ合衆国 | 271 | -17 | 3打差 | ビリー・キャスパー (ゲイ・ブリューワー) | 8,500 |
1965 | (ゲイ・ブリューワー) | アメリカ合衆国 | 281 | -7 | プレーオフ | (ボブ・ゴールビー) | 9,000 |
初期のハワイアン・オープン(現在のトーナメントとは直接関係なし) | |||||||
1948 | ケリー・ミドルコフ | アメリカ合衆国 | 274 | -10 | 2,000 | ||
1947 | (E.J.ハリソン) | アメリカ合衆国 | 275 | -13 | 2,000 |
複数回優勝者
- 2回
- ジミー・ウォーカー: 2014, 2015
- アーニー・エルス: 2003, 2004
- ヒューバート・グリーン: 1978, 1979
- コーリー・ペイビン: 1986, 1987
- ラニー・ワドキンス: 1988, 1991
記録
- トーナメント記録: 253(ジャスティン・トーマス、2013年)
- 54ホール記録: 188(ジャスティン・トーマス、2013年)
- 36ホール記録: 123(ジャスティン・トーマス、2013年)
- 18ホール記録: 59(ジャスティン・トーマス、2013年)
テレビ中継
- アメリカでは、時差の関係で東部標準時ではプライムタイムになることもあり、ケーブルテレビで生中継されている。2007年まではESPN、2008年以降はザ・ゴルフ・チャンネルがそれぞれ中継を行った。
- 日本では2008年まで、フジテレビ系列で日本時間の毎年1月第3(2008年は第2)月曜日10:00~12:00に放送(11:00~11:05に一旦中断して『FNNニュース』を放送。クロスネット局のテレビ宮崎も、通常ネットしている昼の『ANNニュース」』の代わりにこれが放送されていた。また、放送時間内に優勝者が決まらない場合は、12:00で事実上の飛び降りし、次番組の『笑っていいとも!』内で結果報告が放送・挿入された。なお、FNS系列では最終日以外の放送は、深夜の録画放送となっていた。また、2008年大会の3日目(日本時間1月13日日曜日)は、深夜ではなく午後(事実上NHK BS1から連続放送)からの放送となった。
- また、NHK BS1でも、フジテレビ生放送時は最終日以外は衛星生放送、最終日のみ夜の録画放送(上記理由の為)していたが、2008年からNHK BS1でも生放送を実施し、FNS系列との並行放送を行った。2009年はFNSが放送を行わないため、生放送はNHK BS1単独となり、加えてハイライトがNHK総合で日本時間月曜深夜(日付上は火曜日)に放送された。
- 過去の「ハワイアンオープン」としては日本テレビ系列で全国生中継された。
脚注
関連項目
- ワイアラエの奇蹟 - から発売された3Dゴルフシミュレーションゲーム
外部リンク
- 大会公式サイト(英語版)
- Coverage on the PGA Tour's official site
- ソニーオープン・イン・ハワイ (@sonyopenhawaii) - Twitter