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コマンド (部隊編成)

軍事用語としてのコマンド英語Command)は、軍隊における組織の呼称の一つ(その規模や性格には様々なものがある)であると同時に、軍隊における特命的な指揮作用の意味を含んでおり、おおむね、「司令部」という意味と、「特殊(コマンド)部隊」という2つの意味を含んでいる。

言語学的には、日本語における「警察」という概念によく似ている。警察という呼称は、当初はそれ自体は「作用」の概念であったが、時代が下るにつれて「作用」と「組織」の両義になっていったため、特に作用面を強調したい場合は「警察作用」あるいは「警察活動」、組織面を強調したい場合は「警察組織」、両義を強調したい場合には「警察力」と言うようになった。(昨今では、「警察が警察を強化した」、などと表現することはほとんど見られない。)

同様に、コマンドという言葉を厳密に用法別に日本語で翻案して定義づけする場合、 「コマンド指揮作用」、「コマンド総隊組織」、「コマンド直轄部隊」、「コマンド活動」、などと訳すこともでき、非常に多義的な言葉であるが、日本では主として個別の軍隊組織の枠組みの意味に解釈され、翻訳される。

小部隊の強みを活かして、特殊作戦、または敵地後方での偵察、あるいは遊撃的な破壊・後方撹乱活動を実施する特殊部隊は、原則、コマンドゥ(英語:Commando)と命名されて区別される。日本国においては、ゲリラ・コマンドゥ(ゲリコマ)と、ゲリラと一義的に呼称される。特殊部隊(Special Forces)との境界区分もしくは位置付けの序列はあまり明確ではない。

一般的には、

を一元的に指揮統制する特命的な権限と司令部または総監部、ならびに部隊の枠組み、および直轄部隊群がコマンドである。

例えば、陸上自衛隊においては、陸上総隊が「コマンド司令部・指揮作用」、特殊作戦群などの陸上総隊直轄部隊が「コマンド部隊」に相当する。

自衛隊のコマンド

コマンド指揮作用(総隊・軍・司令部) 

陸上自衛隊

海上自衛隊

航空自衛隊

コマンド組織

陸上自衛隊

海上自衛隊

航空自衛隊

コマンド直轄部隊

統合部隊

陸上自衛隊

海上自衛隊

航空自衛隊

日本語訳

Command と称される軍隊組織の日本語表記には、カタカナ”コマンド”[1]司令部訳語が見られるが、師団連隊のような規模や任務による定義がなく、定訳も存在しない。多くの場合”司令部”と訳すことはできないとする意見もあるが[2][3]防衛研究所などでも訳語として使用されている[4][5]。また航空自衛隊航空総隊(Air Defense Command)の航空総隊司令部(Headquarters, Air Defense Command)などの様に司令部にはcommandではなく headquarters[6]が使用されている例もある。この様に一貫した日本語での用法に混乱が見られるが、当該組織の性格、機能、規模などに応じて、”総監部”集団軍団級または師団級に相当)、(師団級または旅団級に相当)、連隊級または大隊級に相当)、部隊などと訳されている場合もある[7]

アメリカ国防総省による定義

1950年代アメリカ合衆国陸軍では部隊改編に伴い、師団に対する兵站連隊(Logistics Regiment)、軍団に対する兵站師団(Logistics Devision)を組織するよう提案があった。しかし、中央部は師団・連隊の編制は戦闘部隊に与え、支援部隊の編制に対してはコマンドを用いるよう研究当局に指導した。これにより師団向け支援コマンドには師団支援群と、軍団向け支援コマンドには軍団支援団または集団と、戦域軍レベルには戦域支援団また集団と呼称される[2]。これ以外の支援部隊では、陸軍の交通統制部隊、犯罪捜査隊、麻薬対策隊などの小規模部隊でもCommandで、規模によりこれはとなる[2]

アメリカ国防総省では「Command」という用語について、以下の3種類のように定義している。

DOD 1

指揮権と、それに付随する職務に関するコマンドの定義についてである。

(DOD) 1 "The authority that a commander in the armed forces lawfully exercises over subordinates by virtue of rank or assignment. Command includes the authority and responsibility for effectively using available resources and for planning the employment of, organizing, directing, coordinating, and controlling military forces for the accomplishment of assigned missions. It also includes responsibility for health, welfare, morale, and discipline of assigned personnel." — 英語原文。 [8]
軍隊指揮官が隷下部隊及び個人に対し法規に基づき行使する指揮権である。指揮には所命の任務遂行のため利用可能な人的物的手段の活用、隷下部隊の運用計画の作成、指令、調整及び統制の監督指導から成る。指揮には部下将兵の健康、福祉、士気及び規律の維持高揚に関する責務も含まれている。 — 参考文献から引用。[2]

DOD 2

具体的な命令に関するコマンドの定義である。

(DOD) 2 "An order given by a commander; that is, the will of the commander expressed for the purpose of bringing about a particular action." — 英語原文。 [8]
具体的な行動に関する目的を明示した指揮官の命令である。 — 参考文献から引用。[2]

DOD 3

組織などに関するコマンドの定義である。

(DOD) 3 "A unit or units, an organization, or an area under the command of one individual. Also called CMD. See also area command; combatant command; combatant command (command authority)." — 英語原文。 [8]
一指揮官が指揮権を及ぼす単一又は複数の部隊、単一の組織及び地域である。 — 参考文献から引用。 [2]

その他の国

現代ドイツでは、コマンドとは旅団級以上の指揮組織の名称を指している。大規模部隊[9](旅団コマンドや師団コマンドなど)のコマンドは、言語学的にしばしば、それぞれの指揮階梯に対応する部隊と同等とみなされる。この場合のコマンドは、前者の意味合いでは司令部とされ、後者では対照的にその下位部隊とされる。

脚注

  1. ^ 竹内修「新時代おけるイギリス陸軍」『PANZER』第511号、アルゴノート社、2012年6月、 66-77頁。
  2. ^ a b c d e f 高井 P182からP183
  3. ^ 例えば『ランダムハウス英和大辞典』では、司令部の訳以外にも司令官管轄下の部隊 司令官管轄区域や、『ジーニアス英和辞典』では管轄地域管下の部隊などの用法もある。
  4. ^ 『防衛研究所紀要 第14巻第1号』(2011年12月)
  5. ^ 防衛研究所『平成21年度安全保障国際シンポジウム報告書』
  6. ^ 航空総隊司令部
  7. ^ 指揮階梯と「団」は参考文献中の用例を参考に補足。
  8. ^ a b c DOD Definition of command
  9. ^ Großverbände。ここでは旅団級以上の部隊を指している。

参考文献

  • 高井三郎『現代軍事用語 解説と使い方』アリアドネ企画、2006年。
  • 竹内修「新時代おけるイギリス陸軍」『PANZER』第511号、アルゴノート社、2012年6月、66-77頁。 

関連項目

外部リンク

  • (英語) DOD Definition of command アメリカ国防総省
  • (日本語) 軍事用語辞書:「コモ辞書(普及版)」Command
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