座標: 北緯44度32分 西経56度01分 / 北緯44.54度 西経56.01度[1]
グランドバンク地震(グランドバンクじしん、Grand Banks earthquake)は、1929年11月18日に、北アメリカ大陸のグランドバンク南西部で発生したマグニチュード(M)7.2の地震。グランドバンクス地震とも。大規模な海底地震であり、巨大な海底斜面崩壊が発生[2][3][4]。その速度は秒速25m/sに達した[5]。流速は、斜面域で最速28.4 m/s、沖合の深海平坦面でおよそ8.3 - 6.2 m/s と計算されている[6]。これにより、大西洋を横断する6本の海底ケーブルが13時間にわたり次々と切断されたほか[7][8][9][10]、ニューファンドランド島の南海岸やケープブレトン島東部に津波が襲い、ニューファンドランド島南部のビューリン半島で27人の死者が出た。地震の規模と比較して大きな津波が発生した、いわゆる津波地震でもあった。この地震により、混濁流という現象に対する注目が高まったという。
脚注
- ^ Engdahl & Vallaseñor 2002.
- ^ 1929年のグランドバンク地震による海底地すべり津波の数値シミュレーション
- ^ 回転混濁流と1929年グランド・バンクス地震
- ^ 池原研「地震性タービダイトによる地震発生履歴研究の現状と課題」『日本地質学会学術大会講演要旨』第123年学術大会(2016東京・桜上水)セッションID: R7-O-8、日本地質学会、2016年、176頁、doi:10.14863/geosocabst.2016.0_176、ISSN 1348-3935、NAID 130005612378。
- ^ 百科事典マイペディア,日本大百科全書(ニッポニカ). “グランド・バンクスとは”. コトバンク. 2021年3月28日閲覧。
- ^ 池原研, 宇佐見和子「海底の地震・津波堆積物:—巨大地震・津波による海底の擾乱と 擾乱記録を用いた巨大地震・津波履歴の解明—」『Synthesiology』第11巻第1号、産業技術総合研究所、2018年、13-23頁、doi:10.5571/syntheng.11.1_13、ISSN 1883-0978、NAID 130007484219。
- ^ 世界大百科事典内言及. “グランド・バンクス地震とは”. コトバンク. 2021年3月28日閲覧。
- ^ “Vol.11 No.1 2018”. www.aist.go.jp. 2021年3月28日閲覧。
- ^ “地すべりと津波 災害情報 いさぼうネット”. isabou.net. 2021年3月28日閲覧。
- ^ Turbidite in piston core samples
参考文献
- Engdahl, E. R.; Vallaseñor, A. (September 12, 2002). “Global seismicity: 1900-1999”. International Handbook of Earthquake & Engineering Seismology. Part A, Volume 81A (First ed.). (Academic Press). p. 675. ISBN (978-0124406520)