キリスト教圏の七勇士(キリストきょうけんのしちゆうし、英語: Seven Champions of Christendom)[1]とは、聖ジョージ(ゲオルギオス)、聖アンドリュー(アンデレ)、聖パトリック、聖デニス(サン・ドニ)、聖ジェームス(大ヤコブ)、聖アンソニー(パドヴァのアントニオ)、聖デイヴィッドらを指す添え名である。彼らはそれぞれイングランド、スコットランド、アイルランド、フランス、スペイン、ポルトガル、ウェールズの守護聖人である。
勇士たちはキリスト教芸術・民間伝承で英雄的な戦士として描かれている。最も特筆すべきはリチャード・ジョンソンによる1596年の書籍『キリスト教圏の七勇士の有名な歴史』(英語: Famous Historie of the Seaven Champions of Christendom)である。彼ら7人をひとまとめにしたこと、彼らの添え名、そしてジョンソンの本における彼らの冒険譚の大半は、完全にジョンソンに責任がある。ジョンソンの本はのちに(ウィリアム・ヘンリー・ジャイルズ・キングストン)によって現代英語で書き直された[2]。
伝説では神が聖ジェームスをムーア人と戦わせるために(クラビホの戦い)に送る様子がしばしば描かれており(サンティアゴ・マタモロス)、一方で聖ジョージは竜殺しの騎士であると考えられている(聖ゲオルギオスと竜)。聖パトリックがすべての(蛇)をアイルランドから追い出したという伝説も非常に有名である。個々の七勇士の物語は暗黒時代のヨーロッパで人気であったが、それらを初めて一つにまとめたのはジョンソンである。七勇士のうち4名――聖アンドリュー、聖ジョージ、聖ジェームス、聖デニスは、殉教者として死亡している。ジョンソンは、他の3名も殉教者であり、聖ジョージ・聖ジェームス以外の勇士も(遍歴の騎士)であるというアイデアの発明者であった。
脚注
参考文献
外部リンク
- The Seven Champions of Christendom (1861) - インターネット・アーカイブ - リチャード・ジョンソン版、挿絵は(エドワード・ヘンリー・コーボールド)
- The Seven Champions of Christendom (1861) - インターネット・アーカイブ - ウィリアム・ヘンリー・ジャイルズ・キングストン版
- The Seven Champions of Christendom - プロジェクト・グーテンベルク
- The Seven Champions of Christendom (1913) - インターネット・アーカイブ - (フレデリック・ジョセフ・ハーヴェイ・ダートン)による編集版、挿絵は(トーマス・ノーマン・オールト)